<実家って大事?>感傷的な私と現実的な夫⇒話合いは平行線。家は家族の絆じゃないの?【中編まんが】
前回からの続き。私(マドカ、40代後半)は夫(タミオ、40代後半)と次女(アヤ、高3)との3人暮らし。ある地方都市に住んでいます。長女(ユウナ、23歳)は進学を機に上京し、そのまま東京で就職して現在社会人1年目。次女も県外に進学先が決まり、春から1人暮らしをすることになりました。私たち夫婦は、久しぶりに2人だけの生活になります。そんなある日、夫に今住んでいる戸建てからマンションへの住み替えを提案されて戸惑っています。私は娘たちとの思い出がつまったこの家を引っ越す気持ちになれないのです。
子どもたちが独立したあとの、住み替えについて夫との話し合いはつづいています。
私がいまの家に思い入れが強いのは、自分の経験が関係しているのもあるのです。
娘たちが小学生の頃、私の父が亡くなり、1人暮らしになった母の決断で、実家を手放すことになりました。
自分の生まれ育った場所だし、私の娘たちも小さい頃はよくお泊まりもしていたので、「寂しさ」を感じました。
実家がなくなるということは、帰る場所をなくしたような感覚が私にはあったのです。
しかし……。
「わからなくはないけど、ちょっと感傷的になりすぎじゃない?」私が実家への想いを真剣に話したのに、 少しイラッとしたようにこんなことを言う夫に腹が立ちました。
「家がなくなっても思い出がなくなるわけじゃないし、帰省なんて年に数回あればいいとこだろ? 老後の資金繰りの方が大切だって」
夫の話は現実的です。そして正しい。だけど、なんだか思い出を軽んじられているようで納得いきません。
それに夫にはまだ実家があるから、私の気持ちなんてわかりっこないのです。
私は夫と話しながら、実家をなくしたときの寂しさや喪失感を思い出しました。
それと同時に両親や娘たちと過ごした日々も思い出し、涙が出てきました。
住み替えは老後の負担を減らす現実的な選択肢ですが、実家は単なる場所でなく、家族の絆や思い出を象徴する場所のはずです。
私にとって、住み替えるということは大切な場所を失うようなものなのです。
私は夫と話しながら、「子どもたちに私と同じ思いをさせたくない」という気持ちが強いことに気づかされました。
【後編】へ続く。(明日配信予定。ログインで1話先をお読みいただけます)
原案・ママスタ 脚本・rollingdell 作画・よしはな 編集・石井弥沙