<古い価値観?>子どもの個人面談にダンナが行くというママ友。パパになんて任せられないよね?
わが子の学校で行われる個人面談に行くのは、誰ですか? ”保護者面談”という言葉もあるように、学校側は子どもの保護者、つまりママかパパを想定していると思われます。かつては、「育児は母親がやるもの」というイメージが強くあったため、その役目はママだったかもしれません。しかしそんな時代はとっくに過去のもの。時代は大きく様変わりしています。
「ダンナが個人面談に行く」と言うママ友。どう考えてもあり得ない
『ママ友が「うちの子の個人面談は、ダンナが行く」と言っていたんだけど、あり得ない。ダンナになんか、任せられないよね。学校の様子とかいろいろ聞きたいことがあるし』
ママスタコミュニティにあった投稿です。どうやら投稿者さんは、個人面談に行く=母親と考えているようです。
『なぜあり得ないの? 子どもにちゃんと関わってる、いい父親じゃない』
コメント欄は「あり得ない」という投稿者さんの発想に驚いた人の声で溢れました。個人面談に来ているパパを見かけるのは、実際のところ少しも珍しくないようです。「わが家もダンナが行く」という家庭や、「三者面談はとくに父親率が高い」という報告も。投稿者さんの周りが、たまたまパパの来校が少ない環境なのかもしれません。
『いいな。うちもたまには行ってほしい』
個人面談に出向くダンナさんをうらやむ声も、複数。「いい父親」という言葉もあったように、平日に仕事の調整をしてわが子のために時間を割くパパたちです。育児をママに丸投げしているパパよりも、父親としてはるかに頼もしいのは間違いありません。
『育児に関わって手をかけるほど、子どもへの関心も深くなる。ダンナが先生や学校のことを知っていると、話もスムーズだし』
「うちもたまにダンナに行かせている」という人は、こう教えてくれました。個人面談に必要な時間は、長くてせいぜい20分ほど。丸一日有給休暇を取らなくても、半休や早退などでこと足ります。その日に合わせて休みを取り、面談以外の時間を余暇に使う場合もあるでしょう。
育児はママだけのもの?わが子をもっと知りたいパパたち
『ダンナが「学校の様子を知りたい」と言ったから、任せたよ』
パパが行きたがる理由の多くはこれかもしれません。「学校で直接話を聞けば、よりわが子のことを理解できるのでは?」という声もありました。普段はママを通してわが子の様子を聞いているだけのパパなら、担任の先生という第三者から話を聞くことで新たな発見がありそうです。子どもにとっても自分に積極的に関わろうとしてくれるパパのほうが、そうでないパパよりもずっと信頼できる気がするでしょう。
『学校でも塾でも、パパがいる場合はあったよ。教育熱心な人』
進路や成績の相談などで、パパが登場する家庭も少なくないようです。中学3年生、高校3年生の大切な時期になってからはとくにそれが顕著なようで、「大学受験時の面談はパパに行ってもらった」「ダンナに任せた。私は受験に詳しくないので」というママもいました。
『ママ友のダンナさんは大学教授で、「どんな進路指導をしているのか知りたいから」と行っていたよ』
それぞれの事情がある家庭もあります。以前ダンナさんがPTA会長をしていたという家庭も「学校には今でもちょこちょこ行っているので」と、ダンナさんの出番が多いそう。それ以外にも「うちはふたりで行く。私だけだと、舐められるから」といった家庭や、「学校が遠いので、毎回ダンナが行ってくれる」というコメントもありました。
『あり得なくはない。うちも私が仕事を休めないときは、ダンナが行ってた』
かつてママの多くが家庭を守っていた時代は、”子どもの面談には母親が行くもの”という考え方だったかもしれません。今の時代は仕事をしているママが多数。都合がつくほうが行くのは、ごく当然のことではないでしょうか。専業主婦らしきママからでさえ、「ダンナが行きたがるので任せている。私は家でゴロゴロしているだけ」という声が届きました。ママでもパパでも、あるいは双方揃ってでも。行きたい人が行けばいいのです。
価値観が古いのではなく、ダンナさんが頼りないから?
とはいえ投稿者さんが「あり得ない」と考えるのは、前時代的な価値観からではないかもしれません。「ダンナになんか任せられない」というあたりからも、どうやらダンナさんが頼りないのだと想像できます。同じように「うちも任せられない」とコメントをくれたママたちの理由も、「普段からワンオペ育児だから」というものがほとんどでした。
『任せられるダンナがうらやましい。今は子育ての悩みの9割を、私ひとりで抱えている。何か相談しても「どうにかなるでしょ」って感じだし』
普段から子どもとの関わりが少ないので、面談で家庭のことを質問されても答えられない。学校や部活の話をされてもわからないので、会話にならない。そんなパパなら送り出すのは不安です。わざわざ出向いたところで、おそらく用が足りません。
『父親にだって、子どものことを考える権利はあるんだよ? ダンナさんが育児にノータッチだと、投稿者さんに何かあったときにお子さんが困るのでは』
子育てはママとパパ、ふたりでするものです。ダンナさんも「面談に行くことがある」とコメントをくれた多くの家庭では、「帰宅後に毎回夫婦で情報を共有する」といいます。だからどちらが行っても問題がないわけです。
投稿者さんが自分で個人面談に行きたいのは、お子さんの学校での様子を知りたいからだそう。しかし、それはダンナさんも同じかもしれません。これまで、行くかどうかをダンナさんに尋ねたことがあるでしょうか。「絶対に行きたくない」と言われるならともかく、そうでなければこれを機に夫婦で行くことを考えてみてはどうでしょう。ダンナさんがお子さんのことを少しでも知る、最初のきっかけになるのでは? まずは「あり得ない」の思い込みを捨ててみることから始めてみてはどうでしょうか。
文・鈴木麻子 編集・みやび イラスト・なかやまねこ
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