【ミキティさんのお悩み相談】上の子ばかり怒ってしまう。きょうだい平等に育てるには?
YouTubeチャンネル「ハロー!ミキティ」人生相談の切れ味鋭い回答でも、大きな注目を集めている藤本美貴さん。コメント欄には「スーパーポジティブ!」「鋼のメンタル」などの声が並びます。
配信から飛び出した言葉を集めた単行本『ミキティ語録 前しか見ない』の発売に合わせ、ママスタセレクトでも読者ママたちのお悩みを募集。ミキティ流に答えていただきました。
お悩み:「上の子にばかり怒ってしまい、自己嫌悪です」
『小学2年生と年少の姉妹を育てる母です。私の悩みは上の子に対して“ガミガミババァ”になってしまうことです。客観的には「まだまだ小2は幼いな」と思えるのですが、それがわが子だと思うと「もう2年生なのに!」となり、つい厳しく接してしまいます。厳しくしたあとも、やさしくできません。
私自身も長女で実母から厳しく育てられたので、その影響も少なからずあると思います。上の子が小さいうちはまだ気をつけていましたが、今ではすっかり実母そっくりになってしまい自己嫌悪に陥っています。
ミキティさんのところはお兄ちゃんと妹さんふたりなので状況はまた違うと思いますが、子育てするうえでお兄ちゃんへの接し方など、意識していたことがあれば教えてください(こんぺいとうさん)』
我慢ができるのは上の子。何に対しても平等はないから
──上の子にだけキツく当たってしまうというお悩みです。お兄ちゃんへの接し方をお聞きしたいということですが。
藤本美貴さん(以下、藤本さん):「お兄ちゃんだから」というところでの意識というよりも、子どもへの接し方はその年齢によって違ってくるので……。きょうだいみんな対等というのは、絶対に無理だなと思います。上の子ばかりが我慢する場面もあるのかもしれないけど、じゃあどっちが我慢できるのかといえば、上の子ですし。
──その力があるのは、やっぱり上の子になりますよね。
藤本さん:今はわが家も、下の子は話をしてもわからない年齢で。とりあえず「〜〜だからダメだよ」と声はかけるけど、多分まだよく理解していないと思うんですよ。だから実質的に我慢しなくちゃいけないのは、上の子になる。我慢ができてやさしい子になってほしいので、上の子にはそこを伝えます。年上は年下にやさしくできるほうが、絶対にいいと思うので。また、今は下の子がわからなくても「わかるくらいの年齢になったら、ちゃんと言うから大丈夫」というのも伝えます。
──上の子にはある程度の我慢も必要ということですね。
藤本さん:それは仕方ないよね、と思います。何に対しても平等はないので。仮に平等にするとして、下の子に合わせた平等だったら、上の子は嫌じゃないかなと思います。上にしかできないことだって、あるじゃないですか? それは多分きょうだい間だけでなく、大人になって社会に出てからもずっとそうなんですよ。できる人のほうが我慢して、できない人に教えることになったりするので。
──よく気づく人が結局なんでもやる羽目になるなど、たしかに似たような構造は大人になってもあります。
藤本さん:うん、そうだと思います。世のなかでみんながみんな平等ということは、絶対にないので。
いつもやさしいママでなくていい。できるときにできることを
──このママはガミガミして、自己嫌悪に陥ってしまうということですが。
藤本さん:ガミガミしちゃうのは、ある程度仕方がない。人間だからどうしても気持ちが落ち着かない日はあるし。そんなときに「それでもやさしくしたほうがいい」とは思いません。でも、やさしくできるときには、やさしくしてあげたほうがいいんじゃないのかなとは思います。やれるときに、やれることをやってあげたらいいと思うのですが……。
──このママは実母さんから厳しく育てられた影響もある、とも言っています。「自分だって厳しく育てられたのだから、この子だって我慢できるはず」と考えてしまうのかも?
藤本さん:私はそういうことを、まったく考えたことがないんですよ。「自分がこうだったから、子どもにはこうしよう」とか。ただ目の前でやっていることがよくなかったら、「それはよくないんじゃない?」と言うだけ。それは人生の先輩として言っている感じですね。わが家はもう、弟子を育てているみたいな感覚なので(笑)。
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(取材後記)
「きょうだいはできるだけ平等に育てよう」。子育て指南などでよく言われることですが、ミキティさんから返ってきたのはまったく違う回答でした。それぞれの年齢に合った、個性に合った方法で接することができれば理想的ですね。
藤本美貴さんの著書『ミキティ語録 前しか見ない』(Amazon)は、人気YouTubeチャンネル「ハロー!ミキティ」のお悩み相談企画から生まれたたくさんの「語録」を楽しめる1冊。恋愛、仕事、夫婦、子育て、人間関係といったさまざまなお悩みに共感し、ズバズバと答える藤本さんの言葉に背中を押されます。
取材、文・編集部