<母、2万円で孫差別?>ケチな母に不満「姉の子ばかり優遇、ズルい……」【後編まんが:弟の気持ち】
前回からの続き。俺はタカシ。実家は不動産を持っており、比較的裕福な暮らしができていたと思う。姉ちゃんが結婚し、子どもが生まれたときは親父もおふくろも大喜びで、ベビーグッズを買ったり、お祝いのお金を渡したりしているのを見てきた。ただ俺が結婚しマリエが生まれたときは、闘病していた親父が亡くなる直前だったこともあり、マリエの誕生を祝う余裕がおふくろにはなかったと思う。けれどあれから6年……。いまだにおふくろからは姉ちゃんのときのようなお祝いがないのが気になっている。姉ちゃんの家の子にはランドセルを買っていたのに……まさか、孫差別なのか?
妻のユリエがおふくろのことを不満に思っているのは、薄々感づいている。ユリエの実家にとってマリエは初孫だから、今までのお祝いごとはずっとユリエの実家が主導してやってくれていた。おふくろは祝いの席に同席することもあったけれど、とくにお祝いのお金やプレゼントなどを渡されることはない。感染症のことがあってから帰省するのも年に1回ほどになり、徐々に実家から足が遠のいているのも事実だ。
おふくろと親父が姉ちゃんの子どもたちにランドセルを買ってあげていたことを、今でも覚えている。同じ孫なのに、なぜこんなにも差が……。もしかして、実は俺がおふくろから愛されていなかったから、マリエには何も与えられないのだろうか……。両親からの愛情を感じなかったことなどなかったのに、嫌な考えが頭を離れなかった。
そんなある日、姉ちゃんがとつぜん家に訪ねてきた。
お祝いの中身を確認すると、お願いしていた2万円と、おふくろの字で「マリエちゃん、入学おめでとう」と書かれた手紙が入っていた。
その後、姉ちゃんと相談し、お互いの家族を交えながら実家やおふくろの今後について話すことにした。俺は自分の子どもへの扱いばかり気にしていたけど、母の事情を理解しようとするべきだったんだ。なにより、そんなことを気にしておふくろと距離を取っていたなんて……。自分の器の小ささを恥じるばかりだ。
マリエ、そしておふくろの笑顔を見ることができて本当によかった。おふくろの言葉や行動には、マリエへの愛情を確かに感じることができた。お金や物で実家が子育てを援助してくれるのは助かるが、子どもの成長というかけがえのない時間を一緒に過ごすほうがずっと大事だと感じた日となった。
今後、実家がどのようになっていくのかは、今の時点ではわからない。だけど、おふくろにはいつまでも元気でいてほしいし、マリエにとって”愛情あふれる祖母”であってほしいと思う。
原案・ママスタコミュニティ 脚本・今淵凛 作画・おんたま 編集・みやび