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離婚したい……でも待って! 離婚届を出す前にやるべきことがある

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愛し合って結婚したはずなのに、顔も見るのもイヤ! 一緒の空気を吸うのさえイヤ! とにかく早く離れたい……。産後や転職といった人生の節目、あるいはただの日常で積もり積もった不満と不信感が爆発してしまうとき、そんな思いがよぎります。そして浮かぶのは、離婚の二文字。

「離婚したい」と考えている夫婦は、つい、縁を切ること=離婚届を出すことを優先してしまうようです。筆者のまわりでも、離婚届を出してしまった後に困ってしまったという話を聞くことがあります。

女性が離婚して困ること

離婚した友人から聞いた話です。仕事を持っていなかった(=収入がなかった)友人が、離婚後に困ったのは生活費よりもまず住居だったそうです。

実家に帰れず、友人は、それまで住んでいた家を出る羽目になり、新しく住む家を探すことに。しかし残念ながら無収入だったために、入居できなかったそうです。一般の賃貸だけでなく公営住宅でも、「収入を証明する書類」の提出を求められることがあると聞きます。縁を切ることを優先して、無収入のまま家を探そうとするのは、かなり無謀だった様子が伺えました。

子どもがいると、+教育費がかかる

夫婦だけだった場合の離婚に比べ、子どもがいる場合は、困ることがさらに増えるでしょう。それは“教育費”です。子ども1人が大学を出るまでにかかる教育費は、様々な説がありますが1000万円とも2000万円とも言われます。子どもが増えれば、その分教育費も倍に! 専業主婦や扶養範囲内で働いていたママなら気が遠くなる額です。いったいどこからそんなお金が……。

「別れた旦那から教育費をもらえばいい」と思われるかもしれませんね。しかし10代〜60代のシングルマザーを対象に実施した「離婚後の生活に関するアンケート調査」(株式会社リングオフ実施)からは、それも難しいことが分かります。

驚き! 〇割以上の人が教育費をもらっていない

■離婚しても教育費をもらっているか

(離婚しても教育費をもらっているか)

「もらっていない(54%)」、「途中で支払われなくなった(20%)」と7割以上の人が教育費をもらっていない現実が見えてきます。

■教育費を貰わない理由

(教育費を貰わない理由)

「元夫に経済力がない(39%)」はともかくとして、「元夫と関わりたくない(34%)」、「子供に会わせたくない(13%)」と半数近いママが縁を切ることを優先しています。「請求の仕方を知らずに流されてしまった(14%)」も事情はさておき離婚前に話ができていないということで、気になる数字です。

(途中で支払われなくなった理由)

また途中まではもらっていたのに、「元夫に住所などを変えられて逃げられた(26%)」、「元夫の生活環境が変わり払えないといわれた(26%)」と、泣く泣く諦めているママもいました。

気になるのは、全体の48%を占める「理由は分からないが公正証書をかわしておらず何も言えない」。そもそも公正証書とはなんでしょうか?

離婚届を出す前にやるべきこと

公正証書とは、中立公正な立場の公証人が作成する公文書のこと。公正証書にはさまざまな種類がありますが、離婚の場合は離婚に伴う取り決めを記した離婚協議書を公正証書にすることができます。離婚協議書では、養育費の支払や親権のほか、子どもとの面会交流、慰謝料・養育費・財産分与・年金分割などを決めます。

離婚協議書を公正証書にしておくことで、契約したお金が支払われない事態が起きたときに、相手の給料や財産を裁判所が強制的に差し押さえることができるのです。公正証書は原則として夫と妻が一緒に公証役場に出向いて公証人とともに作成することになります。差し押さえる財産がなければ仕方ないですが、「7割以上の人が教育費をもらっていない」とのアンケート結果を見ると、公正証書を作ることで離婚後の安心度は高まりますね。

離婚、再婚、復縁など離婚経験者から話を聞くと、みなさん、やはり“お金”の問題では苦労しているようです。口をそろえて言われたのが「教育費・養育費は絶対にもらうべき!」。そのためには離婚協議書(公正証書)を交わしておくことが重要です。

将来的には遺産相続の話も出てくる可能性もありますので、「縁は切れても金は切れるな」を合い言葉に、子どもも自分も幸せになりましょう!

文・武木 芽生