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【前編】<低学年ママの悩み>子どものお友だちがわが家にやってきた!マナーの悪さが気になるけれど

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新型コロナウイルス流行の影響で、子どもたちがお友だちの家に遊びに行ったり、お友だちが家に遊びに来たりが難しかった数年間。感染症が落ち着くにつれ、やっと子どもたちも気兼ねなく放課後一緒に遊ぶ約束をできるようになりました。一方で、ママたちのなかには「子ども同士のおうち遊び」に戸惑う人もいるようです。特に小学校低学年の子を持つママたちは、遊びに来た子のマナーや子ども同士の約束のあやふやさ、行き帰りの安全性など、心配やモヤモヤがいくつもあるのだそう。そこで今回は、「小学校低学年のおうち遊び」についてママたちに語ってもらいました。

【今回の座談会のメンバーはこちら】

井伊さん:小学2年生の女の子ママ。家族3人で暮らしている。何かと気を揉みがち。「娘と同学年&第一子」ママ友ばかりのため、異年齢(とくに娘より年上)の情報を知りたい。

花田さん:小学校2年生の女の子ママ。地方都市在住。井伊さんと同じく家族3人暮らし。小学校の放課後クラブで月一回程度ボランティア活動をしている。

小野さん:小学校3年生の女の子ママ。娘が幼稚園の頃に都内から地方へ移住し、子育てにおける地域性の違いを痛感している。自他ともに認める心配性。

今回のメンバーは全員、一人っ子の娘さんのママ。パートや在宅勤務など働き方の違いはありますが、お子さんが小学校から帰ってくる時間帯には自宅にいるとのこと。状況が似ているだけに「あるある!」「わかる!」とお喋りが弾みます。

遊びに来た子のマナーが気になる!でも注意できない……

井伊さん:幼稚園の頃に感染症が流行ったので、お友だちとお互いの家に行き来するっていうのが全くなくて……。でも2022年ぐらいから、子ども同士が約束してお互いの家で遊ぶっていうのが始まったんですね。

小野さん:うちも、そんな感じ。

井伊さん:で、来たお友だちが、すぐいろんなところを開けちゃう。

花田さん、小野さん:ああー。

井伊さん:親としては「子ども部屋で遊ぶ」っていう暗黙のルールがあると思っていたんですけど、お友だちが勝手に寝室に入っていっちゃったりとか。もちろんうちの子もよそでやってるかもしれないし、お互いさまという部分はあるんでしょうけど。

花田さん:子どもって慣れちゃうと、どんどん行動がエスカレートしちゃう面がありますよね。友だちが違う友だちを連れてきて、人の家なのに「こっちが子ども部屋で、あっちが寝室だよ」って案内はじめたって話も聞いたことがある。

小野さん:ええー!?

井伊さん:それにお菓子をあげても「ありがとう」って言わないんですよ。食べ終わったら「もう食べちゃったよ。おかわりないの?」とか言うし。でも、その子の家がどれくらいの量をいつも食べさせているかわからないから、どれくらいあげていいのかも分からなくて。「今そんなに食べたら、夕ごはん食べられなくなっちゃうんじゃない?」とか言ってはみるんですけど。

小野さん:さらに帰る時間になっても帰らない、とか……。

井伊さん:そうなんですよ……最初は夕方5時までの約束だったのに、キッズ用ケータイで向こうの親御さんに連絡して「うちは5時半までいいって言ってる」って。親御さんは「お友だちのおうちの人がいいって言ってるんだったらいいよ」て言われるんですけど、楽しそうに遊んでいるのを見たらダメって言いづらいですよね。

小野さん:でもキリがなくなっちゃう。

井伊さん:ほかの家では「ごちそうさまって言おうね」とか「この部屋に入っちゃだめだよ」とか、どれくらい注意してるのかなって知りたくて。

やっと一緒に遊べるようになったからこそ

子どもたちが楽しんでいる様子に水を差したくない……親心ですよね。でも子ども同士とはいえ、そのお宅でのマナーに反する行動を見過ごすのが正解なのかと言われたら、それはどうでしょう。何をどこまで言ってもいいのか、悩ましいところです。

上手な注意の仕方ってある?

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小野さん:親が迎えにくるんだったら区切りがつくけど、子ども自身で「じゃあ帰る」って区切りをつけるのは難しいのかも。

井伊さん:うちは1回許しちゃって延長につぐ延長……。断ると「この間は延長してよかったのに、なんで今日はダメなの?」とか「この間はおやつ追加できたのに」とか言われちゃう。

小野さん:私だったら「この間はこの間。今日は今日」ってねじ伏せるかな(笑)。

井伊さん:それが言えなくて。結局その場しのぎで対応しちゃうから、自分の首を絞めているんですよね。でもせっかく子ども同士で遊べるようになったのに、あんまりそこに制限を設けたくないって気持ちもあって。

小野さん:うちは子どもたち自身に「何時まで」って決めさせる。決めたのは自分たちだから、そこは守ろうねって。それでわりとうまくいってるかな。

花田さん:最初から「うちのルールは、遊ぶのは何時まで。この部屋とこの部屋は開けちゃダメ」って伝えておくのもアリだと思いますよ。

井伊さん:そっか……最初が肝心だったのかも。試合運びが下手なんで(笑)。

子どもたちが納得しやすい伝え方とは

よそのおうちに行ったら、そのおうちのルールを守る。当たり前のことのように感じますが、コロナ禍で育った子どもたちは体験が少ない分、意外と知らないかもしれません。自分たちで決めさせるのもいいアイデアですね。

そもそも注意することって、悪いこと?

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小野さん:逆に、わが子がお友だちのママに注意されて帰ってくるってどう?

井伊さん:ちゃんと言ってくれるの、ありがたいですよね。

花田さん:理不尽じゃないことで、そのうちのルールであれば……

小野さん:子どもの頃、「誰々の母ちゃんにめっちゃ怒られたから、そこの家にもう行かない」とか、なかったもんね。

井伊さん:きっと、まっとうなことで怒られたからじゃないかな。

小野さん:「やべーやべー」って素直に思える。

花田さん:冷静に言われたことって覚えてる。「あ―いけないんだ」って。外の人が言ってくれた方が、子どももすんなり聞いてくれそう。

井伊さん:でもあんまり強く言うと「〇〇ちゃんのママが怖かった」とか言われるんじゃないかと。自己保身なんですけど。うちにくる子たちが「ママの怖い自慢」をよくするんですよ。「うちのママはすごく怒鳴るよ!」とか。盛って言う場合もあるんでしょうけど、私も言われちゃうのかなって思っちゃいますよね。

花田さん:でも、そこに悪気はない。

井伊さん:そうそう。悪気なく家の内情を言うんですよね。しかも盛っちゃう(笑)。でも私が気にしすぎなのかな。八方美人になっちゃだめですね。

「注意してもらえた」という考え方も

よそのおうちに遊びに行くと、子どもは学校や自分の親からの解放感でつい羽目を外してしまいがちかもしれません。けれどそこにもルールやマナーが存在することに気付く経験は、とても大切ですよね。自分の親以外から言われたからこそ、ハッとする子も多いはずです。

マナーを指摘されることは成長のチャンス!

よそのお子さんに注意するのは勇気がいります。わが子を注意するように見せかけて、実はお友だちに注意しているつもり……という声もありました。でもそれだと、なかなか本人には伝わらないんですよね(笑)。ママ自身が「自分の子どものいたらない点を、お友だちのママから指摘してもらえるのはありがたい」「よその大人から注意されるほうが素直に聞ける」と感じているのであれば、遊びに来た子のマナーに関しても注意してよいのではないでしょうか。

ただでさえ、よそのお宅にお邪魔することが少なかったここ数年。子どもたちの成長のチャンスは奪われていたのかもしれません。オブラートに包んだ言い方よりも「これがうちのルールだよ。守ってね」と伝えたほうが、相手のお子さんも素直に聞けると思いますよ。

後編へ続く。

インタビュー、文・千永美 編集・Natsu イラスト・Ponko

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