2020/12/18

【前編】高卒のママ友が子どもに国立大学に行ってほしいと言っている。親の学歴を考えたら無理じゃない……？

※2020年12月時点の情報です。

11_ママ友_Ponko
親の学力と子どもの学力の関係性は、子どもを持つ親なら誰しも気になることかもしれませんね。例えば、ママスタコミュニティへのこの投稿。子どもの学力は親の学力を超えられないだろうと考えるママのものです。

『親は高卒なのに、子どもには国立大学に行ってほしいと言っているママ友がいて笑う。自分の学力を考えないのかな』

投稿者さんは、高卒の親の子どもだから国立大学を狙うのはおかしい、つまり国立大学に入れるほどの学力があるはずなどないと思っています。実際、どうなのでしょうか？　国立大学に入るにはまず、2021年度からあらたに導入される、大学入学共通テストを受けて、その後に受験したい大学の個別入学者選抜（2次試験）に進むのが一般的な流れです。大学入学共通テストおよび2次試験の受験科目は大学や学部、学科によって異なりますが、大学入学共通テストは6教科30科目が出題され、国立大学では、原則、5教科7科目の受験が課されます。広範囲の学習が必要なため、親が高卒で学力が低いと子どもも受験に対応できないのでは？　との考えなのだと思いますが、他のママたちはどう考えているのでしょう。

参考：独立行政法人　大学入試センター「令和3年度大学入学者選抜に係る大学入学共通テスト実施要項」

親が高卒でも国立大学を狙えるよ

『ごめん私は中卒だけれど、子どもは国立大学』

『私の祖父は貧乏で公立の三流大卒だけれど、その息子は東大だよ。親の学歴や学力はあまり関係ないよ』

『家庭も裕福じゃなかったし頭も良くなかったから進学しなかったママがいる。その人のお子さんは2人とも国立大学、しかもトップ5に入るレベル』

親が高卒だったりあまり偏差値が高くない大学を出たとしても、その子どもは国立の難関大学、あるいは超難関大学に合格するケースもあります。当然全ての親子に当てはまることではありません。でも親の学力が低いから子どもも同じと言うこともできないようです。

そのママ友は学力はあったのに進学を諦めた人なのかもしれない

『経済的、家庭環境で大学進学を諦めた人だってたくさんいるよ』

『高卒＝学力が低いとは限らないんじゃない？　経済面で諦めた人もたくさんいると思うよ』

そのママ友は高卒ではありますが、国立大学を狙えるだけの高い学力の持ち主だった可能性もあります。大学で勉強をするには入学金、そして授業料もかかります。以前になりますが、平成16年度は、国立大学の検定料は3万3,000円、1年間の授業料は52万800円、入学金は28万2,000円です。もし家を出るとなると生活費やアパートなどの家賃もかかりますから、当時、経済的な理由で大学進学を断念したという人もいるでしょう。もしかしたらそのママ友にも同様の過去があるのかもしれません。

参考：文部科学省「国立大学と私立大学の授業料等の推移」