住宅を購入するベストなタイミングは?消費税アップ後の施策はどうなるの?
一戸建てを買った人がよくいう「タイミングがちょうどよくて」という言葉。そのタイミングとは、具体的にどんなときのことをいうのでしょうか? いずれは一戸建てに引っ越そうと思っているけど、なかなかそのタイミングがつかめないということは多そうですね。すでに家を買った先輩ママたちはどんなタイミングで買ったの?
妊娠、出産など、子育てに関するタイミング
家を購入するキッカケとして多いのが、妊娠、出産、幼稚園や小学校入学など、子どもの存在。最初は賃貸でいいやと思っていても、実際に子育てをしていくうえで部屋が手狭になったり、周囲への気遣いから、住宅購入に踏み切る人もいます。
『妊娠したら購入した。子育てするのに賃貸とかないわ。金持ちで高級マンションならまだわかるけど。子どもだって騒音、足音気にせず過ごしたいでしょー。夏には庭でプール! 気候がいいときは庭のテーブルでご飯食べたり』
『上の子が小学生になるタイミングで考えてたけど、旦那が転職する事になって一時中断。上の子が中学生になるタイミングで買った』
消費税アップなど税率が変わるタイミングで購入
消費税が5%から8%に上がるタイミングを機に買ったという人は多いようです。まもなく消費税が8%から10%に上がることを考えると、今が買い時かもしれません。
『今は本当買い時だよね。税率上がる前に。まぁうちはまだ買えないけど』
『税率上がるからなのか、私が住んでる市内そこらじゅう古屋を解体して更地にしてる。建売り、分譲でもするのかな』
『将来、住み替えも視野に入れてて、1年後には家賃補助が減額されることがわかったとき、ここが分譲されたらいいねーって話していたところが半年後に分譲された。そして即購入した』
『子どもが生まれてハイハイしだした頃に賃貸じゃ狭くなり、どうせ引っ越すならマイホームに……という感じで』
偶然が重なり、理想の家に出合えた!
一般的には、子どもの成長に合わせてだったり、消費税などがアップする前にという人が多いなか、偶然、理想の物件に出合えたという人もいます。
『きっかけは上階の騒音。あとは旦那が転勤族だけど、子どもが中学生になったからもう転校はさせたくないというときに理想の家が見つかったので買いました』
『うちは賃貸10年、それまでいくつも建て売りを見に行ったけど、コレだというものに出合えなかった。ある日いつも通る道が工事で通行止で、すごい近所だけど今まで通らなかった道を初めて迂回で通ったの。そしたら売り地発見、すぐさま問い合わせしたらこの辺りでは破格。しかも旦那の仕事関係で融通も利く、すべての条件をクリアした奇跡が起き、見つけてから2週間しないで契約した』
『立地と価格がマッチして、ちょうど追い風かのように周りの色んなタイミングも良かった。検討から7年かかったけど、巡り合わせってあるんだなーって思った』
『どうしよう、いつにしようって悩み続けて気づいたら旦那40歳だし、ローン考えたらもう決めなきゃなって思い始めて一気に進んだよ。最終的に子どもの進学に合わせて建てた』
住宅販売のプロに聞く!家を買うタイミングは?
長年、大手不動産販売会社の営業マンとしてファミリー物件販売を担当してきた不動産コンサルタントの前田浩司さんに、住宅を購入するベストなタイミングについてお話を伺いまいました。
プロが考える住宅を購入するベストなタイミングは?
――子どもがいる家庭の場合、家を買うベストなタイミングはありますか?
1つは、お子さんが生まれる前、幼稚園や小学校に入る前がいいでしょうね。というのも、お子さんが生まれてすぐは、慣れない育児に加えて引っ越し後の生活になじむのが大変です。幼稚園や小学校などに入ると、ご両親はもとよりお子さんも仲のいい友達などができて、引っ越ししようと思っても「友達と別れたくないから」ということで、引っ越し自体が難しくなります。そういった意味で、引っ越しは新生活が始まる前にしておくといいですね。
購入するなら消費税アップ前。ただし、上がったあとも施策あり
――2019年10月から消費税が上がりますが、住宅を買うなら消費税が上がる前のほうがいいですか?
一般的には、そのほうがいいですね。住宅は何千万もする買い物です。消費税が2%上がっただけでも、3000万円の物件だったら住宅本体だけで60万円。さらに新しく買うカーテンや家電製品、家具などもすべて8%から10%に上がることを考えると消費税が上がる前に購入したほうがいいと思います。
――消費税アップ前にいい家が見つからなかったら?
住みたい物件が見つからなかった、迷いがあるといった場合は、やめたほうがいいですね。
現在、国土交通省の情報によると「すまい給付金の給付額が30万円から50万円に拡大」「住宅ローン減税の引き続きの実施」「住宅取得等資金にかかる贈与税非課税枠の拡充」が実施されることが予定されています。また、10月1日以降の購入等について、メリットが出るよう施策を準備しています。慌てて買うのではなく、自分に合った物件をしっかりと探してください。
住みたいエリア、物件価格などを具体的にしておく
――住宅購入のタイミングを逃さないためにはどうしたらいいですか?
住みたいエリア、価格、頭金はいくら用意したらいいのか、譲れない点、譲れる点などを日ごろからご家族で話し合っておくことが必要です。具体的なイメージがあるからこそ、いい物件に出合えたときにすぐに決断できるのです。
家族みんなが笑顔になれる住宅や、どんなところに住んでどんな生活をしたいのか、楽しみながら話し合ってみてくださいね。
取材、文、長瀬由利子 編集・山内ウェンディ
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