寒いのに薄着で出かける子ども。それを見送るママの葛藤とは?
朝起きると、ひんやり寒さを感じるようになりました。朝晩と日中の温度差も出てきて、子どもが朝出かけるときの服選びに悩むことありませんか?
できればあと‟1枚”着て欲しいのに「あれ? 寒くないの?」と思うくらいの薄着で出掛けようとするわが子。
「子どもは風の子」とは良く言ったものですが、‟風邪”をひかれちゃ大変です! だからお願い、あと1枚でいいから着てほしい……。その願いもむなしく薄着で出かけてしまうその後ろ姿に、ママの心が寒くなりそう。
これって心配しすぎなの?
あるある!ウチも薄着で出かけちゃう
『うちもロンTで行ったよ。男の子ってそんなもんじゃない? 寒いのに半袖とか』
『うちも、鼻水出てるのに、半袖半ズボンの上にシャツ着ていった。帰りはシャツ脱いで帰ってきそう。何を言ってもムダ』
『うちの小3の次男も薄着で学校行こうとする。寒くても薄着な俺! みたいな感じ。イタイ年齢なのかな(笑)』
『行き過ぎた薄着だとあの家は暖かい服買ってもらえないのかって思われるからいやだよね(笑)』
鼻水がでようが何であろうが、薄着で出かける子ども。自分の体調よりも‟我が道”を貫くお年頃のようです。親がなにを言おうが‟薄着で行くこと”にブレないその精神力、生きる強さを感じますよ!
でも親からしたら、もう少しあたたかい格好で出かけてもらいたいところですね。
子どもってそんなもの。でも、風邪をひいて看病するのはママなのよ?
『うちの地域も今日雨、13度だけどロンTで行った。一応朝だけパーカー羽織るけど多分歩いてるうちに暑くなる。
教室着いたら半袖でもいいくらいなんだと思う。教室って熱気で暑くなるしね。最初からトレーナーなんか着させてたら汗かいて逆に風邪ひくよ』
『うちの息子は小学生のとき、雪が降ってる中ノースリーブにマフラーして帰って来た時あったよ(笑)
アホか(笑)って思ったけど、中学生の今じゃ寒いとちゃんと上着きる』
『子どもって大人より寒さに強いから薄着で良いよ。1歳過ぎたら大人より一枚薄くって教わらなかった? 小学生なんて運動量多いし代謝も良いから2枚位少なくても大丈夫だよ。厚着させて汗かいてそのままが一番風邪引くんだから。学校なんて汗かいても着替えられないんだし』
『私が小学生の頃、どんなに寒くてもランニングや半袖の男の子がいたな。親、心配だっただろうなぁ』
朝、家を出る瞬間は寒くても歩いているうちにどんどん温かくなるし、ましてや休み時間に走り回ろうものならば汗をかいてしまうほど。年を重ねるごとに、靴下を重ねて履いてしまうママたちには考えられないかもしれませんが、やはり子どもは新陳代謝が活発なようです。
上着なんて、出かける瞬間にしか着ないのなら、邪魔になるだけ……。だから持って行きたくない! という言い分をお持ちなのかも。
確かに、それで風邪をひかないのであれば良しとしましょう! でも1番やっかいなのが、それで風邪をひいてしまう場合。
鼻水を垂らしながら、咳をしながら、それでも薄着で走り回り、挙句の果てには風邪が悪化してしまう我が子。心配する気持ちと同時に「ほら言ったでしょ!」と思う気持ち、分かります!
風邪をひいて辛いのは子どもですが、看病しなくてはいけないのはママ。ましてや他の兄弟にうつされた日には、ずっと続く看病でヘトヘトに……。
必ずしも‟薄着=風邪をひく”というわけではありませんが、お願い! せめてあと‟1枚”着てくれれば安心するんです……。
あと‟1枚”着てもらうにはどうすれば良い?
『子どもって薄着で行きたがるよね。うちもそうだけど「風邪引くよ」って言葉だとあまり響かなくて、‟体が冷えると起きる弊害”について話したり、うちの子たちは直ぐにお腹を壊すから、「壊したくなければ1枚着た方がいいよ」って話すと納得していくよ』
『薄手ナイロン上着を「お母さんいいの見つけたよ! これなら邪魔にならないし暑くないし、ランドセルにも丸めて入っちゃう。しかも〇〇(スポーツ選手)が着てて大人気なんだって」とかで騙されないかね?』
『「じゃーこれで風邪ひいたら次からは絶対に着てね」って約束させてひとまず好きにさせたら? それで風邪ひかなきゃそれでいいんだし、ひいたら約束守るでしょ』
「風邪ひくよ」という抽象的な言い方ではなく、具体的に「お腹が痛くならないように、もう1枚着ようね」など、諭すように納得して貰うという方法。日頃から「話し合いで納得してもらうこと」が成立する子どもには効果的ですね! でも、根拠なき自信に溢れているタイプの子どもには「でも大丈夫!」で返されてしまいそう(笑)。
ほかにも「おだてて持ち上げる」とか「1度だけ好きにさせてみる」など、皆さんいろいろ試行錯誤されているよう。
イヤイヤ期のころとは、また違った意味で大変です。素直に1枚羽織って出かけてくれれば良いだけの話なんですけどね……。
自分が学生だった頃、雪のなか素足のミニスカートで学校に行こうとしたとき、玄関で親と喧嘩したな~なんて、ふと思い出してしまいました。
「子どもに寒い思いをして欲しくない」は、生まれたときから親が心配し続けること。自分が親になり、ようやくあの時の親の気持ちが分かりますね。まさに「親の心子知らず」とはこのこと。‟あと1枚”にかけるママの想いが届くのは、まだだいぶ先になるのかな(笑)。
そして、今日も薄着で出かける我が子。その後ろ姿に向かって「風邪をひきませんように」と祈りながら、見送るとしましょうか。
文・渡辺多絵 イラスト・藤森スズメ
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