【てぃ先生特別インタビュー】思春期の子どもが赤ちゃんと関わることで得られるものとは?

思春期の子どもが赤ちゃんと関わると、どんな気づきが生まれるのでしょうか。
東京都・江東区のかえつ有明中学校で開催された、ピジョン株式会社主催の「赤ちゃんを知る授業」に参加した中学生たちは、赤ちゃんのかわいさだけでなく、子育ての大変さや命の重さにも初めて向き合いました。また、生徒たちはその学びをもとに、“赤ちゃん目線”で社会に伝えたい想いを「赤ちゃん川柳」として制作しました。
今回はママスタセレクト特別インタビューとして、授業を見守った現役保育士・てぃ先生に、思春期の子が赤ちゃんと関わる意味や、そこから生まれる成長についてお話を伺いました。
思春期の子どもが赤ちゃんと関わる意味は?
── 思春期の子どもが赤ちゃんと関わることには、どんな意味がありますか?
てぃ先生:小さい子どもにとっては、赤ちゃんと関わるだけで「家族以外のつながり」を知る大事なきっかけになります。お父さんお母さんだけでなく、いろいろな大人や子どもと関わるのって、立派な社会勉強なんですよね。
中学生の皆さんにとっては、自分より小さな命に触れることで「命って尊いな」と実感できたり、「自分もこうやって育てられてきたんだ」と親への感謝が自然と湧いてきたりします。そこから、“もうちょっと頑張ってみよう”と思うなど、さまざまな成長のきっかけにつながると思います。
── てぃ先生自身は、思春期のころに赤ちゃんと関わる機会はありましたか?
てぃ先生:僕自身も、思春期のころに保育園へ遊びに行って、赤ちゃんと触れ合った記憶があります。
ただ、当時は将来的に仕事として関わりたいという強い気持ちはなく、本当に意識し始めたのは高校生になってからです。進路を考えるなかで、「自分は子どもが好きだったんだな」と改めて気づいた、という流れでした。
探究型の授業でモチベーションも高まる
── 今回の授業では、生徒たちが主体的に参加している様子が印象的でした。なぜこのような授業ができたのだと思いますか?
てぃ先生:今回の授業がすごく良かったのは、“押しつけ”になっていなかったところです。生徒たちが映像を見て「自分はこう感じた」という思いを、そのまま川柳という形で表現していました。
大人が「こうしなさい」「こう接しなさい」と一方的に決めつけるのではなくて、心に浮かんだ気づきを自分の言葉で表現できる。発表や作文という形だと、少し恥ずかしくて表現しづらい内容でも、川柳という形式にすることで表現しやすくなったのかもしれません。
「赤ちゃん」というテーマと川柳は、相性が良かったのだと思います。それもあって、自分から主体的に学ぶ“探究型”の授業になったのではないでしょうか。
── 探究型の学びを大事にされているのはなぜですか?
てぃ先生:これは子どもだけではなく、大人もまったく同じなんですけど、「自分で選んだ」と思えることは、すごく大きな力になるんですよね。仕事でも、ただ「これやっといて」と言われるのと、「どっちをやろうかな」と自分で選べるのでは、やっぱり熱の入り方が全然違うじゃないですか。
今回の川柳づくりも、まさにそれだと思っていて。先生方が“やらされる授業”ではなく、生徒が自分から「やってみたい」と思える形を丁寧につくってくれていたんですよね。だからこそ、あの川柳には生徒自身の気づきや感性がちゃんと出ていて、すごく良い授業だったと感じました。
(編集後記)
今回のイベントで印象的だったのは、「自分で選んで学ぶ」探究型の姿勢がしっかり根づいていたこと。生徒たちはただ単に課題をこなすのではなく、川柳を通して気づいたことを言葉で表現することを楽しんでいました。
「赤ちゃん川柳」は作品づくり以上に、生徒と社会をつなぐ小さな探究そのものだったのだと感じました。
取材、文・長瀬由利子 編集・いけがみもえ 撮影・編集部
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