<不登校でも>県立高校の調査書から「欠席日数」を削除。高校入試の変化にママたちは何を思う?
福井県が今春から実施する県立高校入試において、中学校が提出する「調査書」から3年間の欠席日数とその理由を記載する欄を削除するという新たな制度変更を行いました。背景として、不登校の生徒の保護者などから、欠席日数の削除を求める意見が寄せられていたことが挙げられています。この変更に対し、子育て中のママたちからさまざまな意見が寄せられました。ママの交流掲示板「ママスタコミュニティ」に投稿されたリアルな声をご紹介します。
「出席日数より中身が大事」という声
『欠席日数って受験に不要だよなとは思う。欠席が多くても優秀な子もいるし、無遅刻無欠席でもただ来てるだけの子もいるし。欠席日数で生徒に対する評価を変えるのは、根性論でしかない部分もあるから不要だと思う。皆勤賞などは別にアピールできる欄があればいいんじゃない?』
出席日数より生徒の資質や能力を重視すべきという考えが広がっているようです。ただし福井県の県立高校の入試では、もともと欠席の日数を合否の判断に用いていないとのこと。今回の削除が合否にどれくらい影響しているかは判断がつきづらいといえます。
高校は義務教育じゃない
『高校は義務教育じゃないから別に、いいんじゃない? 中学が不登校だろうと、高校側は成績の良し悪しと進学実績が重要。高校で不登校になって留年するのなら、それはそれで自己責任だし』
高校は義務教育ではないため、中学時代の出席状況よりも学力や適性を重視すべきという声も上がりました。
「出席至上主義」への疑問の声
『不登校じゃなくても出席にこだわる制度はなんか変だなぁって思ってた。咳でゴホゴホしながら学校来る子もいたもん。とにかく休みたくないとかいって。迷惑だよーて思ってたな』
過去の出席を過度に重視する風潮は、健康管理や感染症対策の観点からも問題があるという指摘です。
『不登校の中には「行きたいけど行けない子」もいるしね。「行けない」のは本人のせいではないこともある』
ヤングケアラーのように、本人に登校の意思はあるものの、欠席せざるを得ない子どももいます。
多様な価値観が交錯する教育問題
今回の変更を行うのは福井県が初めてではありません。すでに東京都や岐阜県などでは削除されており、千葉県や埼玉県もこの動きに追随しています。福井県をはじめ首都圏以外の都道府県でも同様の動きが見られることから、今後全国的に適用されるかもしれません。
子どもたちの可能性を最大限に引き出すためにはどのような評価基準が適切なのか……。欠席日数という一つの評価項目をめぐっても、子どもの教育や評価の在り方について、これだけ多様な意見があることが浮き彫りになりました。
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