<ワガママ許せる?許せない?>幼い記憶「俺は苦しんだのに…」嫉妬と怒り【中編まんが:夫の気持ち】
前回からの続き。俺はケイト(35歳)。妻のユイナ(32歳)と息子のリツ(3歳)と3人で暮らしている。ユイナは穏やかな性格でとても料理上手だ。そんなところに俺は惹かれて結婚した。しかしリツは好き嫌いが激しい。俺からしてみれば、わがままを言っているとしか思えない。俺の母は料理が苦手で、残さず食べないとイラ立って怒鳴りつけてきた。自分の子どもを育てることになった今、自分の子どものころのことをどうしても思い出してしまう。
子どもの頃に叱られ続けた記憶が今も俺を苦しめている。気づくとリツに、俺は母と同じように怒鳴ってしまうのだ。叱られると、俺から逃げるようにユイナの後ろに隠れるリツ。そんな甘えるような仕草を見て、俺はいっそう腹立たしくなる。
リツへの腹立たしさには「俺は母親に甘えられなかったのに」という嫉妬も混ざっていた。自分の気持ちをコントロールできなければ、ユイナの心はどんどん離れていってしまう……。ある晩ついに、ユイナが「真剣な話がある」と切り出した。
自分でも気付いていた。俺は自分がされたことをリツに繰り返しているのだ、と。その対応が正しいものではないということも……。でもリツを見ているとどうしても自分の子どもの頃の姿を投影してしまう。ユイナのまっすぐなまなざしに、俺は思わずこんな言葉を口にしていた。「ユイナはどうしてリツのことを許せるんだ?」
リツの好き嫌いが始まるまでは、俺たちは幸せな家族だった。俺だって穏やかな家庭を築きたいと願っていたのに……。俺を苦しめた記憶は、ユイナやリツのことも苦しめてしまっていた。
【後編】へ続く。(明日配信予定。ログインで1話先をお読みいただけます)
原案・ママスタコミュニティ 脚本・もえこ 作画・金のヒヨコ 編集・井伊テレ子