<離婚する?復讐する?>やっぱり俺は……自分の子どもほしかった!【第9話まんが:トモヤの気持ち】
前回からの続き。俺(トモヤ)は、妻のナツキと2人暮らしをしていた。ナツキとは高校の同級生だ。実は高校時代に、俺たちは一度子どもを授かっていた。しかしまだ若く、産んで育てるということに現実味がなかった俺たちは、ナツキのお腹の中にいる命を空に返す選択をしたんだ。それからもずっと一緒にいる俺たちのもとに、再び子どもが戻ってくることはなかった。これがあのときの罰なのか……。そんな風に思いもするし、これからもナツキと2人で穏やかに暮らしていければいいとも思う。けれど一方で、いつまでこの罪を背負わないといけないんだ……そんな風に思う俺もいたんだ。
高校生のころ授かったとき、ナツキに「産みたい」と言われたが、俺はその気持ちにこたえてやることはできなかった。そのあと結婚したけれど、二度と俺たちのもとに赤ちゃんは戻ってきてくれなかった。これは、あのときの罪を一生背負えということ……でもこんな気持ちいつまで……。
そして次第に、ナツキと一緒にいることが辛くなってきた。ミナとの出会いは、そんな俺を救ってくれたんだ。
「いまだって、自分の子どもが欲しい。でも妻の前ではもうそんなこと……言えないんだ……この間も奥さんから、親にはなれなかったから、ペットを育てたいって言われて……なんか複雑な気持ちになっちゃってさ」
俺はミナに話を聞いてもらうようになった。
ミナはいつも俺の苦しみを一番理解してくれていたんだ。
子どもを堕ろした苦しみから、いったいいつになったら楽になれるのだろうか。
そう考え続けた結婚生活だった。
ナツキと一緒にいると、楽しいけれど苦しかった。
ミナと一緒にいると、心が休まった。
そろそろ手放していいとミナに言われて、俺は確かにその通りかもしれないと思ったんだ。
ナツキも俺も、充分苦しんできた。
でももう終わりにしよう。
お互いに新しい人生を生きた方がいい。
俺もミナと一緒に生きていきたい。
そんな風に思い始めた頃、ミナの妊娠が判明した。
その報告を聞いたとき、俺はものすごく嬉しかったんだ。
やっぱり俺は自分の子どもが欲しかった。
ナツキにどんなに恨まれてもいい。
これからはミナとお腹の子どもと一緒に生きていこう。そう決意したんだ。
原案・ママスタコミュニティ 脚本・渡辺多絵 作画・よし田 編集・石井弥沙