<優しい夫が消えた?>念願のマイホーム購入……「俺の家だぞ」突如、夫がモラハラ化!【前編まんが】
これは数年前の話です。私はサオリ。30代半ばのパート主婦です。会社員の夫ヨウジと、小2の娘ミライ、幼稚園年長の息子カナタの4人暮らしです。1年前、念願のマイホームを購入しました。結婚してからずっと「お金を貯めていつか大きいマイホームを手に入れよう」と夫婦で目標を掲げ、頑張ってきました。優しくて真面目で一生懸命家族のために働いてくれる夫を私も全力で応援してきました。しかしいざマイホームを手に入れると……。
ついに我が家も新築の一戸建てを手に入れました。いままでは、狭い賃貸に家族4人で暮らしていました。
これまで苦労があったのも相まって喜びはひとしおでした。こんな素敵なマイホームに住めるのも、真面目に仕事をがんばってきてくれたヨウジのおかげです。ヨウジありがとう! 「サオリもパートで助けてくれたもんな!」と私のことも労ってくれる優しい夫。……だったんです、そう、新居を手に入れるそれまでは。
家を買って以来、ヨウジは急に上から目線になり、言動が荒くなるようになりました。幼稚園児のカナタはまだ幼く、ヨウジによく怒られています。気が弱いカナタはその度に父親に怯え、泣きそうになってしまうのです。
初めは新築の家を大切にしているからだろう、と思っていました。しかし、その態度は家に関係することだけにとどまらず、普段の生活態度にまであらわれてきたのです。
ある日、ヨウジが上着のポケットにティッシュを入れたまま洗濯かごに服を入れていたので注意しました。すると「それくらいお前がやれ」と言わんばかりの態度をとられました。あからさまにバカにしながら私のことを見下してきたり、鼻で笑ったりするようになったのです。
ある夕飯のときも「ねえ、せっかく早く帰れたんだから、晩ご飯一緒に食べようよ」と誘っても、疲れていると言って自室のベッドに横たわりスマホゲームをし続けるのです。自分のことばかりで、子どもたちとも向き合わなくなりました。仕事の時間以外は自分の好きなように過ごすようになったのです。マイホームを手に入れてから、ヨウジはすっかり変わってしまいました。日々「この高い家に住まわせてやってる」というような態度をこちらに向けてきます。しかし以前はこうではありませんでした。
当時は狭い賃貸で、夫婦力を合わせて頑張ろうと語り合っていました。一軒家に住むことを目指していたあの頃は、狭くて古くて不便な部屋だったけれど、こんな息苦しさはなかった。
家族みんなでいつも笑いあい、夫は私を思いやってくれて、あたたかくて……。人は何か大きな資産をもつと、変わってしまうものなのでしょうか。お金が絡むと豹変する人もいる、と聞きますが、家を買ってこんなことになるなんて想像すらしていませんでした。
「自分の家を持つと豹変する男がいるからね」昔、職場の先輩たちからこんなことを言われたのをふと思い出しました。そのときは、ヨウジに限ってそんなことはありえないと、まったく気にせず聞き流していましたが……「あれ、いまのうちのヨウジのことじゃない?」
マイホームを手に入れたら、私たち家族はもっと幸せになると思っていました。しかし生活が豊かになるのと同時に、夫は変わってしまったのです。以前の優しく家族思いな夫はどこにいってしまったのでしょうか? もうあの頃のような日々は戻ってこないのでしょうか。これなら以前のままの方がよかったかもしれない、とさえ思ってしまうこともあるのです。また昔みたいにお互いを思いやれたらどんなにいいだろう、と毎日のように考えてしまいます。
原案・ママスタコミュニティ 脚本・大島さくら 作画・ゆずぽん 編集・秋澄乃