<義母の命令、2回やれ!>ありえない!豪華な結婚式、費用の不足分をなぜ私が……?【第4話まんが】
前回からの続き。数年前のお話です。私はサトミ。人前に出るのが昔から苦手で目立ちたくない性格なので、夫マサシとの結婚式も「挙げたくない」派でした。しかし義母から挙げるよう言われ、私はしぶしぶ近場で招待客の少ない小ぢんまりした結婚式を挙げたのです。すると義母は「私たちが費用を持つから、もう一度地元のB県で結婚式を挙げて」と言い出しました。2回目の結婚式は義両親が全て準備してお金も出すことになり、1回目の結婚式とは比べものにならないくらい豪華なものになったのでした。
義両親がお金を出してくれた2回目の結婚式はお料理も豪華。お花などの装飾も豪華。式場で用意してもらったのでしょう。司会者の方もプロのようでした。ところが式が終わって数日後……。
「あの……母さんがさ……。結婚式のお金、ご祝儀で賄えなかったんだって」「え、ご祝儀をあてにしたの? お義母さんたちが全額用意してたんじゃなくて?」「あ、うん。そういうことみたい」「……あんなに豪華にして、全部式場に頼んで、そりゃ足が出るでしょうね」
「それで、足が出た分を俺らに負担してほしいって……」「……でも、式のプランはお義母さんが選んだんだよね? 足が出ても支払ってくれると思ったから、私はなーんにも口出ししなかったんだけど。そもそも式を挙げろって言ってきたのはお義母さんなんだよ? 私は挙げたくなんてなかったのに」ふつふつと怒りが沸いてきますが、マサシからはさらに驚くような発言が……。
「それで……サトミちゃんのご両親のご祝儀がちょっと少ないんじゃないかっても言ってて……」私の怒りが爆発します。「あのさー! もともと1回目の結婚式ではうちの両親がたくさん出してくれているの。しかも2回目のご祝儀は、私からいらないっていったのにわざわざ出してくれたんだよ!? なのに少ないなんて……ひどすぎる」
「っていうか、うちの両親のご祝儀が足りないって言うなら、義両親は2回目いくら支払ったの!? ご祝儀でトントンにしたいのなら、もしかして全然支払ってないんじゃないの!?」
「それなのにうちの両親のことを悪く言うわけ? こんなんだったら、2回目の結婚式なんて断ればよかった! 1回目だって挙げたくなかった!! 結婚式が最悪の思い出になった私の気持ち、わかる!?」泣きながら感情をぶちまける私にマサシは慌てています。「ごめんね……確かにそうだよね……。今回は俺の独身のときの貯金を使うからさ……」「でも1回目の結婚式のとき、ふたりでお金を出しあったよね。あなた個人の貯金はもう残ってないはずだよ?」
結局、2回目の結婚式費用で足りなかった分は私が義母に支払いました。けれど……私だって考えがあります。今回のお金はいわば手切れ金。それ以来マサシから「今度実家に帰省しようと思うんだけど……」と言われるたびに……。
「サトミちゃんうちの実家にいっしょに行ける?」「お金を節約しないといけないから、ひとりで行ってくれる? 結婚式費用を払わされて貯金が減っちゃったから、少しでも節約しないと」
お金を払ったことは義実家を避けるいい口実になりました。そして私は子どもが生まれた今もマサシには「お金がないからひとりで行ってきてね」と言い続けています。2回目の結婚式のお金を請求されたあの日、私は「こんなイヤな思いをするのなら、事前にイヤなことはきっぱり断れる人間になろう」と決意したのです。夫の両親として付き合いは続くのかもしれませんが、これからも理不尽な要求に対してははっきり意思表示していこうと思います。
脚本・物江窓香 作画・なかやまねこ 編集・井伊テレ子