<父と兄のモラハラ>「絶対にイヤ!」成人式の着物を「貸せ」と言う兄。母との思い出【第2話まんが】
前回からの続き。私はチハル。夫のヨシキと娘のナナ、息子のシュンの4人暮らしです。昔から私は、父や兄とそりが合いませんでした。そんな家族の間を取り持ってくれていたのが、優しい母。しかし、その母が亡くなってしまってから、私は実家の「家族」の中で自分の居場所に悩みはじめていたのでした。
資産家であった実家の資産を受け継いだはずの母の口座は、亡くなったとき空っぽだったそうです。母の形見分けということで、父や兄は義姉(兄の妻)にも母のものをあげていました。義姉は母の持っていたブランド物をすべて持っていきました。私はもともとブランド物にはあまり興味がなく、母が大切にしていたお茶の道具や、母がよく着ていたカーディガンなどをもらって帰りました。
それからというもの、私は基本実家には寄り付きませんでした。ただ「母が必死で繋いできた家族の輪を崩してはいけない」という思いもあり、本当は父と兄の顔なんて見たくもなかったけれど、年末年始とお盆には顔を出すようにしていたのです。お盆に私がひとりで実家にお線香をあげに来ていると、兄一家が来ていました。(早く帰ろう……)すぐにでもその場を立ち去りたかったのですが……。
「今度ルリが成人式なんだよ。確かお前……母さんに着物買ってもらっていたよな? それ、貸してくれない?」(……絶対にイヤだ)とっさにそう思いました。昔から兄にものを貸すとろくなことがありません。けれどここで無下に断って、また揉めるのも嫌だったので……。
成人式で買ってもらったものではなく、その前に買ってもらったものならと思い、それなら貸せる旨を伝えました。しかし、父は2枚の写真を持ってきました。1枚はイトコの結婚式の写真。もう一枚は成人式の写真でした。
成人式の振袖は、母に買ってもらった大切な宝物です。そう簡単に人に貸せるものではありません。さらに「兄に貸す」という条件は許せそうにありません。けれど兄は相変わらず「俺のモノは俺のモノ。妹のモノも俺のモノ」と言わんばかりで、私に「貸せ」と高圧的に要求してきました。もう母はいないのだから、私は自分の力でしっかりと断ろうと思います。いつまでも思い通りになる都合のいい妹だと思わないで欲しいです……。
原案・ママスタコミュニティ 脚本・渡辺多絵 作画・マメ美 編集・今淵凛