<私のほうが上なのに?>信じられない!地味な容姿なのに人気モノ?……理解できない【第2話まんが】
前回からの続き。
数年前の話です。私の名前はユリナ。30代半ば、独身です。地方の小さな町で生まれ育ちましたが、大学進学と同時に上京。自分で言うのもなんですが、私は大学でも有名な美人で、大学2年生のときには学内のコンテストで準優勝しました。芸能事務所からスカウトされたこともあります。つい最近まで東京で働いていましたが、30歳を過ぎたあたりからなにもかも上手くいかなくなりました。なので仕事を辞め、一時的に実家に身を寄せることに……。実家に戻ると、イトコのカスミが、地元でも有名な秀才でルックスもよいコウタロウくんと結婚したことを知ります。私より冴えないカスミが、イケメンでお金持ちの旦那をつかまえて何不自由なく暮らしているなんて!
子どもたちと一緒にお祭りに来ていたカスミに声を掛けられました。
とても「会社を辞めて戻ってきた」とは言えませんでした。そんなことを知らないカスミは、私との再会を心の底から喜んでいるようでした。私は笑顔で接しながらも、内心「コウタロウくん、こんな子のどこがよかったんだろう」とカスミを見つめます。
すると近くにいた男性が、ビニール袋片手にカスミに声を掛けました。「おーい、カスミ!」
「子どもたちの食わせてやれ~」「すごい立派な鯛! ありがとう」ビニール袋に入った鯛を渡され、嬉しそうにするカスミ。……え、それって衛生状態、大丈夫なの? 出先でいきなりビニール袋に入れられた魚を渡されたら、正直私は迷惑です。
しかしその後も次々とまわりの人がカスミに声を掛けます……。
ビニールに入った鯛の次は、タッパーに入れられた煮物。カスミはその煮物を手に「わー美味しそう、帰ったらみんないただくね!」と言います。他人がよこしたわけのわからない食べ物なんて気持ち悪いし、絶対にムリ! カスミは本当に嬉しいの? カスミとご近所さんらしき人たちのやりとりをみて、私はドン引きしてしまいました。
「カスミなんかのどこがいいの?」そう思っていると、鯛を渡した初老の男性がすかさず声をかけてきました。「カスミはここらのおっちゃんやおばちゃんの娘みたいなモンだからな。みんなカスミが大好きなんだよ」と、ニコニコ嬉しそう。その言葉を聞いた私は、やたらイライラしてしまいました。冴えないカスミが、地元ではまるで有名人かアイドルのような扱いをされています。周りの人たちにチヤホヤされているカスミを見ていると、言いようのない黒い感情があふれ出てくるのでした。
原案・ママスタコミュニティ 脚本・大島さくら 作画・よし田 編集・Natsu