<毒親育ちの本音>【前編】今も生きづらくないですか?子ども時代の嫌な思い出が消えないママたち
みなさんは”毒親”という言葉を聞いたことがありますか? 子どもを支配しようとしたり、故意に傷つける親のことを指す俗語です。今回の投稿は、そんな”毒親”がテーマです。
『毒親育ちのみなさん、どうしても考えてしまうことってありますか? なんでも聞かせてください』
毒親に育てられた人のなかには、自分が大人になったり親になったりしても、心に傷を負ったままの人も少なくないでしょう。記憶のなかの親と現在の自分の年齢が近づくにつれて、思うところが増える人もいるようですよ。
どうしても人の顔色をうかがってしまう
毒親に育てられたせいで、常に人の機嫌をうかがってしまうとのコメントが寄せられました。
『父の顔色ばかりうかがっていた。出掛ける範囲も父親の気分次第。父は機嫌が悪いと母親に八つ当たり。私には何もしなかったけど、母に対する目つきや態度が酷くて、トラウマになってる』
『父の母に対するモラハラが、目の前で母に暴力振るってるようでつらかった』
お父さんがお母さんに対してモラハラをしたり、暴力を振るっている家庭で育ったママたち。自分に対して直接的な被害はなくても、大好きなお母さんが被害を受けている様子を目の当たりにするのはつらいものでしょう。一度や二度でも衝撃的なシーンであるはずです。それが日常的におこなわれていたとなると、その影響は計り知れません。
人の言葉も、自分自身も信用できない
『他人を信用できない。いつも卑屈だし、他人の言葉の裏を読みたがる。私自身を認めることができないし、なんでも自分が悪いと思ってしまう』
殺伐とした家庭で育てられると、大人の裏の顔を見せられているような気持ちになりますよね。自分が大人になってからも、相手の言葉を素直に受け取れなくなるのは無理もないでしょう。また否定され続ければ、自信の気持ちが育たないのも当たり前ですよね。それが子ども時代にいちばん信頼できるはずの親からの言葉ならば、なおさらです。
今は幸せなはずなのに……
『旦那と出逢って愛情をたくさんもらった。今は安心な生活。でも何かが足りない。ずーっと何かが足りない』
『今の生活は安全だし何も心配いらない。なのに生きづらくて苦しい。こんな自分が嫌だ』
大人になって結婚をして、今は精神的に安定した生活を送っているママたち。しかし幸せなはずなのに、何かが欠けていると感じてしまうようです。大人になってから旦那さんがくれる愛情と、小さいころに親がくれるはずだった愛情。言葉の上では同じ”愛情”のはずですが、それらはまったく違うものなのかもしれません……。
子どもみたいに甘えたい
『無条件に愛されたい甘えたい。急に不安になってたまらない。「どうしよう、不安すぎる、助けて」ってなる』
『甘えたり頼るのが苦手でつらい。「全部自分でやらなくちゃ」って責任に押しつぶされてしんどい。小さいころから言えずに我慢してきたり、親の感情に振り回されてきたりしたから、今ごろになってどんどんつらくなってきてる』
小さいころに甘えられなかったことをずっと引きずっていると回答したママたちも。大人になってからも人に頼ったり甘えたりすることに抵抗があると話してくれました。子どものころどのように過ごしていたかは、大人になってからも大きな影響を及ぼすのでしょうね。
よくもわが子にひどいことができたよね
『自分が子どもを産んでみて、子どもにどうしてあんな暴言を吐いたり嘲笑ったりできるのか、理解できないと思うことが増えた。子どものころに言われたことや、されたことを思い出して、改めて傷つく』
『子育てしてから「よっぽど子ども(私)のことが嫌いだったのだろうな」とひしひしと思う。私は自分の子どもにあんな酷いことはできないわ』
毒親に対して嫌悪感をあらわにしたコメントも寄せられました。自分が子どもを育てる立場になったからこそ、改めて「親の行動が信じられない」と感じるようになったのでしょう。そしてそのように考えるたびに、「なぜ自分はひどいことを言われたり、されたりしなければいけなかったのだろう」と落ち込んでしまいますよね。
自分が毒親になっていないか、心配
とはいえ、だからこそ心配になってしまうこともあるようで……?
『「自分も毒親になってるんじゃないか」と常に自問自答してる。「こんな親でごめん」と、子どもに申し訳なさを感じてしまう』
『気付かずわが子に何かやらかしてないかが常に不安。自分が毒親育ちだと、子育てに気を付けてても、何となく不安で怖い』
自分が親になった今、子どもに対してひどいことをしていないかと常に不安を抱えているママたちもいるようです。ひどいことはしたくないから余計に心配になってしまうのでしょうね。しかし「大丈夫かな?」と不安になるのは、それこそがわが子を大切にしている証拠ではないでしょうか。
毒親に育てられたことで、大人になってからも日常生活で大きな影響を感じているママたち。今の生活がどんなに幸せでも、心にぽっかりと空いた穴を完全に埋めるのは容易なことではないのでしょう。子ども時代の生活というものは、それだけ人生に大きな影響を与えることだとよくわかりますね。
文・motte 編集・みやび イラスト・Ponko
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