子どものメンタルが弱くて心配……。親ができることは?
人格や精神状態をひとことで表す言葉として、今やすっかり定着した感のある「メンタル」という言葉。「今日はちょっとメンタル凹んでる」「あの人ってメンタルに問題ありなんじゃない?」などと、抽象的ですが何となく気軽に使えてしまう便利な表現ではあります。
そして子どもに関して耳にするのは、「うちの子、メンタル弱すぎて困る」というお悩み。ママなら誰しも自分の子の性格が気になり、治したいと思った経験は、1つや2つはあることでしょう。特に「メンタルが弱い」と、将来大人になったときにちゃんとやっていけるのだろうか、打たれ弱くて引きこもりになったりしないだろうか……などなど、悪い想像が膨らんでしまいがち。我が子のメンタルの弱さが気になる場合、ママや家族はどんな風に受け止め、対応していけばいいのでしょうか。
「メンタルを鍛える」ことはできるの?
子どものメンタルが弱すぎて心配、という小学5年生の男の子のママが、ママスタコミュニティにこんな相談を投稿しました。
『サッカーをしているのですが、コーチに何か注意されたら凹んですぐに辞めたいと言う。試合中に泣いてしまう。すこしからかわれただけで泣いてしまう。先生に怒られただけで泣いてしまう。どうしたらメンタルを鍛えられますか?』
特にママ自身がメンタルが強い方だと、わが子がちょっとしたことですぐ泣いたり凹んだりするのが気になり、もどかしくなってしまう気持ちも分かります。
それに対して、ママたちから様々な意見が寄せられています。同じように「うちの子もメンタル弱くて困ってます」というママもいました。
『持って生まれた個性じゃない? まだ5年生だし見守ってあげてほしいな。周りの環境でいくらでも変わるからさ』
『無理にメンタル鍛えようとか思わないで、ありのままの繊細な息子さんを受け入れてあげたらどうかな?』
『自己肯定力が強い子はへこたれないみたいね。多少何かあっても「自分は大丈夫」って思えるんだって』
『うちの長男もメンタルが弱いです。自己肯定力の低さも原因かと思ったので、自分に自信を持って欲しくて、プラスになることを探して褒めています』
無理に「鍛えよう」「強くしよう」とは思わず、まずは子どものありのままの姿を認め、良いところを探してそこに注目してはどうか、との意見が多いようでした。親が先回りせず、子ども自身が成長して変わっていくのを待つことが必要、という意見もありました。
「自己肯定」という言葉もあるように、「少しぐらい何かあっても自分の居場所はある」「自分は大丈夫」という安定感や安心感が重要なのかもしれません。
「メンタル強すぎ」も問題!?
また逆に「うちの子はメンタル強すぎて困ってる」というママからも経験談が寄せられました。メンタルが強すぎても、ママの気苦労は絶えないようです。
『うちの子は、メンタル強すぎてサッカーのコーチに怒られても口答えするし上級生とも喧嘩するし、つらい。メンタル強いのは強いで悩むよ』
『うちの子は勝ち気でへこたれないタイプだから周りに気を遣う。友だちの家で口答えしてないか心配だからなるべく友だちの家じゃなく自宅に友だちを呼ばせている。懇親会でも、何かありましたら電話くださいと、電話番号を配ったり心労がヒドい』
メンタルが強い子どもの場合は、周囲への気配りとフォローでママも大変なようです。これはこれで、メンタルが弱い子に対するものとはまた違った苦労や悩みがあるのでしょう。
少し叱られたくらいで泣いてしまう「メンタルが弱い子」も、逆にちょっとしたことでかっとなって口答えしたり反抗したりする「メンタル強すぎる子」も、実はどちらも同じように、心に余裕がなく不安定な状況で、自分の存在や立ち位置を心もとなく思って焦っているのかもしれません。
我が子の性格について悩むことがあったら、ちょっと「メンタル」という漠然とした言葉から離れてみて、その子の好きなこと、楽しそうにしている時のこと、また逆に辛そうにしているときのことなど、ひとつひとつ丁寧に思い出してみてはどうでしょうか。紙に書き出してみるのもおすすめです。
「メンタル弱い・強い」のひとことだけでは語れない、今まで見落としていた子どもの一面を発見できて、良いところを伸ばしていくためのヒントになるかもしれません。
文・編集部 イラスト・なかやまねこ
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