<子育て論>先生に怒られず友達トラブルもないのが「いい子」?大人だけに都合の良い判断をしてない?
親なら誰もがわが子に対して「こんなふうに育ってほしい」という思いを少なからず持っているのではないでしょうか。親の理想や願望を押し付けたくはないと思いつつ、わが子が大人になって社会に出たときに困ることのないように、幸せな人生を歩めるようにと、願いを持って子育てをするママもいるかもしれません。ママスタコミュニティには「親の言うことを聞く子、教師や大人受けの良い子=いい子?」というタイトルで子育てに関するこんな投稿がありました。
『先生に怒られないように、友達とトラブルにならないように、いい子になるように育てようって思ったことある?』
「いい子」がどんな子どもかという捉え方は人それぞれ。投稿者さんは、「先生に怒られない、友達とトラブルにならない=いい子」なのか疑問を呈していました。そしてそういった「いい子」に育てようと思ったことがあるのか、ママたちに意見を仰いでいます。
周りを大切にする子は結果的に「いい子」になるかも
『「人に迷惑をかけないように」とは子どもが小さい頃からずっと言ってるけど「いい子になるように」とは思ってない』
『いい子ではなく思いやりのある子になってほしい』
『「相手の立場に立って考えられる想像力を持ちなさい」とは言ってる。結果、お友達とトラブルになったことはないし担任から頼りにされている』
「いい子」とはどんな子どもなのか、そして自分はわが子をどんなふうに育てたいのかを自問自答していたママたちの声が目立った今回の投稿。ママたちからは「他人に迷惑をかけない子」「思いやりのある子」「相手の立場を考えられる想像力を持った子」になってほしいとわが子への願いが寄せられていました。
『周りの人を大切にして周りからも大切にされるような人間になってほしいとは思うかな。そう育ってくれたら結果的に大人受けはよくなるかもしれないね。あと親の言うことを必ずしも鵜呑みにせず客観的に物事を考えられるようになってくれたらいいな』
先生に怒られたりお友達とトラブルになったりすると、親としてはとても困ってしまうのではないでしょうか。しかし「親が困ることをしない=いい子」というわけではないかもしれません。親の言っていることをただ「はい」と受け入れるだけで、自分の頭で正しいことややりたいことを考えられないとそれはそれで問題がありそうです。人に迷惑をかけない、人を大切にする、そして物事の善悪をしっかり客観的に捉えて考えることができる。その結果として「先生に怒られない」「お友達とトラブルにならない」といった子どもになるのかもしれませんね。
大人の前でだけ「いい子」が裏でいじめを?
親や先生などの大人から見て「いい子」が、同じ子どもの前では「いい子」ではない可能性もあるかもしれません。
『良くも悪くも要領のいい子が一般的にはいい子だと思われがちよね。でもそういう子に陰でめちゃくちゃいじめられてたのが私』
『うちもやられた。保護者会で親が「うちの子は本当に優しくて」って話してたけど大人が見てないところでいじめをするクソガキだった』
要領がよくて大人に怒られない術や抜け道などを知っている、大人の前ではしっかり「いい子」を演じることができ大人がいないところでは反動で悪さをする、そういった子どももいるようです。そんなタイプの子どもに嫌な思いをさせられたというママからの体験談には、大人都合の「いい子」を子どもに押し付けることの弊害を感じてハっとさせられるのではないでしょうか。
「親の言うことを聞く子=いい子」ではないかも
『親の言うことを聞く子=親が楽な親孝行な子、先生の言うことを聞く子=教師の仕事を増やさないありがたい子』
『自分の親が、親の言うことを何でも聞く子が素直なよい子というスタンスで自分はすごく嫌な思いをして育った。だから善悪の区別とかルールや常識を教えないといけない時は話を聞いてほしいけど、親の都合よく言うことを聞かせようとはなるべくしないようにしてる』
言いつけを守る子どもは怒る機会があまりなく親としては楽なのではないでしょうか。しかし手がかからないから「いい子」というわけではなさそうです。「親の言うことを何でも聞く子が素直ないい子」というスタンスを押し付けられて育ったというママの体験談も寄せられていました。何が悪くて何がいいのかという善悪の基準について説明はされずに、ただ親の言うことを聞くようにしつけられたのかもしれませんね。ですから自分の子育てでは、社会のルールや常識を教えるとき「親の都合の良いように」ではなく、どうしてそれらを守るべきかきちんとした理由を子どもに伝えているようです。
自分で考えることができるのが「いい子」では?
『実際には周りが見える子、自分で考えることができる子は手がかからないよね。自分で考えて行動するから親が言うこともやることもそんなにない』
『論理的思考力が高い子は「こうだからこうするべき」って筋道を立てて考えるから大人が出る幕がそんなにない。社会のルールとかは親が教えるけど、「こういう理由でこうしたほうがいい」、「これはこうなる」って自分で考えられるから一度言ったら大体吸収する』
『大人が子どもに何かを諭すのって倫理的、道徳的、社会通念的に正しいことを言う場合が多い。他人への思いやりやそのために自分のわがままを抑えることが身についてる子なら、結果的に大幅に外れた言動はしないと思う。そういう子は「いい子」だと思うし多分賢い』
どんな子どもが「いい子」なのか。物事を客観的かつ論理的に考える力があり、思いやりを持ってわがままを言わないことが身についていれば、結果として親の手がかからなくなる「いい子」になるという声がありました。
今回出たコメントをまとめると、ママたちはトラブルがない「いい子」を育てるというより、周りを大切にする、善悪を自分の頭で考えられる子に育てたいようです。そうすれば結果的にトラブルを起こさない子になるのでは? と考えているママもいました。また問題を起こしたとしても子どもが自分なりに考えた末のことで、その後反省しているのであれば、親として理解を示してもいいかもしれません。みなさんもぜひ今一度子どもが思いやりのある子に育っているか、善悪について子どもが理解できるように自分がきちんと説明できているか振り返るのはいかがでしょうか。
文・AKI 編集・ササミネ イラスト・藤森スズメ
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