優秀で人気者の友だちを妬んでしまうわが子。どのような声かけをしてあげればいい?
みなさんのお子さんには、仲のいい友だちがいますか? 学校だけでなく、下校後も行動を共にするほど気の合う友だちがいれば、親としては安心な面があるでしょう。ママスタコミュニティにはあるママから、お子さんが友だちに対して抱えているジレンマについて相談が寄せられました。
『小学4年生の息子には、仲のいい友だちAくんがいます。几帳面で神経質な息子とは正反対。息子は天真爛漫で誰とでも仲よくなれるAくんを、妬ましく思う気持ちがかなり強いようです。Aくんは悪くいえばお調子者でおバカキャラですが、みんなから好かれる人気者。体育大会やマラソン大会では入賞したり、研究発表で賞を取ったりしているようです。息子は自分がコツコツ努力しているのに、遊んでいるように見えるAくんばかり活躍しているのがショックで、Aくんに対していつも「お前は常識がない。迷惑をかけすぎ。そんなことも知らないの? その話はおもしろくないよ!」などと言ってしまいます。息子はそのような感情を抱えていてもAくんが好きで、いつも遊びに誘っています。親としては妬んだり、お友だちが傷つくような言葉を使ったりしてほしくありません。私はどのように息子に声かけをしたらいいでしょうか?』
投稿者さんの息子さんは、自分よりも活躍しているAくんを妬む気持ちと慕う気持ちとがからみ合い、複雑な感情を抱いている様子。投稿者さんは、Aくんに対して厳しい言葉を使ってしまう息子さんが心配で、どのような声かけをすればいいか悩んでいるようです。
息子さんがAくんを非難するような言い方は、注意したほうがいいかも
投稿を見たママたちからは、息子さんの物言いに関してコメントが寄せられました。
『お前は常識がない、迷惑をかけすぎなど、相手を非難するようなことは言わないように伝える。非難されたことを寛容に受け取れるようにならないと、Aくんのようにはなれないよね』
『Aくんがふざけすぎたときに注意するのは、間違っていないと思う。でも「常識がない」とか否定するんじゃなくて、「これはやめたほうがいいよ」とやわらかい言い方のほうがトラブルは起こらないよね』
『イヤな言葉を使ったときは「やめようね」って注意できるけど、妬みは感情だからなぁ。「そう思うな」っていうのは難しいよね』
『自分も完璧じゃない。「みんなよし悪しがあるし、もし自分のイヤなところや悪いところばかりを指摘されたらどう? そんなことしか言わない人を好きになれる?」「人の悪いところを探せばキリがない。人のいいところをたくさん見つけて、みんなから認められる人間になれたらいいね」って息子さんに伝えてみたらどうかな?』
大人であっても強い言い方をされたら、イヤな気持ちになりますよね。相手が正しいことを言っていたとしても、言い方によっては受け入れがたい気持ちになることもあるでしょう。Aくんはお調子者な面があるようですから、息子さんが注意したくなる場面は日常的にあるのかもしれません。しかし言動を正すのが目的とはいえ、どんな言葉を使ってもいいとはいえないところ。相手を否定する言い方には、周りも「そんなにひどい言い方をしなくても……」と思うかもしれません。投稿者さんは息子さんに、Aくんのことを強く注意する以外にも言いようがあると、声かけしてあげてもいいのではないでしょうか。
自分が身をもって体験しないと、わからないこともあるよね
投稿から息子さんは「自分の考え方が正しい」と、強い信念を抱いているようにも受け取れます。投稿者さんが言い方について諭したとしても、同じことをくり返してしまうかもしれません。投稿者さんの息子さんが、今後もAくんに対して厳しい対応を続けていると、どのような事態が起こると予測されるでしょうか。
『成長と共にAくんも、イヤなことを言われているって気づくからね』
『友だちの子が、投稿者さんの息子さんと同じような感じ。賢いんだけど、神経質で皮肉屋。先生からも注意を受けたって。今は周りの子がよく分かっていないからスルーされているけど、だんだん年齢が上がればみんなが気づきはじめるから、気をつけたほうがいいって』
『そのうちAくんに嫌われて、疎遠にされたら気づくんじゃない? 親はいちいち介入しなくていい』
投稿者さんの息子さんとAくんは、小学4年生。まだ幼い面と他人との関係を敏感に感じとる面の両方を、もち合わせている年代かもしれませんね。今は息子さんの言い方をAくんが気にしていなくても、ふとしたときに「あんな言い方をしなくてもいいのに」「いつも文句を言ってきてイヤなヤツだなぁ」と思いはじめる可能性も。投稿者さんは息子さんに、Aくんと今後どのような関係でいたいのかを聞いてみるのはいかがでしょうか。もし息子さんがこれからもAくんと仲がいい友だちでいたいなら、「今の言い方では、Aくんの心が離れていくかもしれないよ」と伝えてみるのもひとつの方法ですね。伝えたあとは息子さんがどのような対応をとるか、見守ることも忘れずに。
息子さんの頑張りを認めてあげて
ここまでママたちから寄せられたコメントは、「Aくんはどう思うか」「周りの子たちはどう思うか」といった他者目線でのアドバイスでした。ママたちからは「息子さん自身と向き合ってあげては?」との声も届きました。
『息子さんに「もっと肩の力を抜いて、自分もそんなに頑張らないでいい」って言ってあげれば? 世のなかにはいろいろな性格の子がいるし、できのいい悪い、要領がいい悪いもあるって4年生にもなれば、わかっているはず』
『本当はAくんに憧れている部分もあるんだろうね。十人十色。自分は自分のままでいいし、AくんはAくんのままでいい。人を変えることは難しいけど、自分を変えることはできる。自分が変われば周りの対応も変わってくる』
『他人を必要以上に気にしたり、ありのままを受け入れられなかったりするのは、自己肯定感が低い人の特徴だよね。息子くんも自分の個性はそのままでいいのに』
『何かひとつ誰にも負けないって自信がつけば、小学校高学年くらいからすごくいい方向に人格が変わるよ。自己肯定感や自信はすごく大切だよ』
ひょっとしたら息子さんは、自分に自信がもてずにいるのかもしれません。その反動でついAくんに、厳しい態度をとっているとも考えられます。自分とは正反対の性格のAくんがうらやましくて、憧れていて、一緒に遊びたい。しかしそれを認めたくない気持ちもあるようです。息子さんは自分よりも評価されているAくんを否定することで、自身を肯定しようとしているのかもしれませんね。
投稿者さんは息子さんに、どのような声かけをすればいいかお悩みのようでした。「周りの子はどう思うかな」「Aくんから嫌われてしまうよ」という言葉も、今の息子さんには必要なのかもしれません。しかし声かけをする前に息子さん自身を肯定して、認めてあげることが大切なのではないでしょうか。人それぞれにいいところ悪いところがあり、得手不得手もあります。息子さん自身が努力家で几帳面な性格を褒め、すばらしい才能のひとつであると伝えてみてはいかがでしょう。Aくんと一緒でなくてもいい、同じことができなくてもいいと受け止められれば、息子さんのAくんに対するきつい言動も落ち着いてくるかもしれませんよ。
文・子持ち鮎 編集・藤まゆ花 イラスト・Ponko
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