2021/02/13

【前編】学校の役員でやる気があるママが苦痛すぎる……「面倒」・「これ以上負担を増やさないで」同じ役員のママたちの本音は？

005_役員PTA_春野さくら

学校の役員をしたことがあるママさんは、一体どんな理由で引き受けましたか？　「より子どもの環境を良くしたくて」、「みんなのためになることをしたくて」とポジティブな人もいれば「順番だったから」、「くじ引きで負けたから」とネガティブな気持ちで引き受けた人もいることでしょう。同じ役員でも引き受けた理由が人それぞれだと、同じテンションで行事をこなしたり会議をするのは難しいですよね。あるママさんも、同じ役員になったママに困っていると相談をしています。

『やる気のあるママを面倒くさいと思ってしまう人いますか？　私は今年、子どもの学校の役員をやっています。コロナ禍で行事も減るし、今年やっておけば楽かな、みたいな打算の気持ちで役員をしたためやる気がない私。

そんな中でコロナ禍に負けず子どものために行事を死守し、あれこれ工夫してオリジナリティ溢れる良いものに！　と次々アイデアを提案してくる人がいて、すごいなと尊敬する気持ちもあるけれど、面倒くさいまた負担を増やさないでー、打ち合わせもさっさと済ませようよー、やるなら例年通りで良いよーって思ってしまう。

でも頑張っている人に対してそんなことを絶対言えないし強く反対する人もいないから……。細部まで譲らず自分の思い通りに推し進めようとする所も疲れる』

コロナ禍でも工夫して行事を実現したいママさんと、できれば負担を増やしたくないない投稿者さん。「コロナ禍で行事も減ってラクできると思って引き受けたのに」と打算的な考えをしてしまう投稿者さんに、さまざまな意見が寄せられているのでご紹介します。

投稿者さんに同感の声！

ママスタコミュニティでは相談者さんに同意する声がとても多いようです。

『私も……盛り上がっている中一人作り笑い。家で個々でやれることもいちいち集まりたがるし、なぜかそういう人ってお揃いのTシャツを作るの大好きだし……。もっと楽しめる人間になりたいけど、無理なんだよな……』

『面倒くさくて無理。自分が正しいと思っているから良いことを言っているとしか思ってないんだよね。周りの困惑顔に気づかない。こういう人がミーティングを長引かせるんだよ』

『わかるわー。子どもたちのためにって学校外で集まることを次々アイデア出してくるママがいるけど。一人でやってほしい』

『わかる。私も例年通りでいいよーって感じだから、そういうのめんどくさいと思う派。でもなんでもこっちに負担かけずに自分で段取りや準備、説明、周りとの折衝関係とか全部やってくれる人ならありがたいと思う』

それほど役員を負担に感じるママさんが多いということですね。何度も集まったり、お揃いの物を作ったり“仲間意識”を持つことを余儀なくされる役員の集まりに抵抗を覚える人も少なくないのかもしれませんね。同じテンションで役員をすることができれば楽しいのだと思いますが、そうではないママさんにとっては困惑してしまうことも多いのでしょう。

「やる気があるママ」の気持ちが分かるという声も

一方で「やる気があるママ」の気持ちが分かるという声もありました。

『役員になった1年くらいガンバれよと思う。自分も面倒臭がりだし、やりたくない派だけど。例年通りできないから、アイデアだしてできるだけ楽しませようとしているんでしょ？　何もなければ例年通りやっているんじゃないの？　と思うけれども』

『私は何事にも全力で楽しんでやりたいから、行事の前にプランを考えて持っていったら「やりすぎだよ」って言われて、全てのやる気が削がれた』

『子どものためなんだからがんばりなさい』

やる気があるママさんにしてみれば「やる気がないのなら役員にならないでよ！」という気持ちがあるのではないでしょうか。子どものため、学校のためにもより良い環境を作りたいと役員になったのに、やる気がない役員に引っ張られてしまっては残念な気持ちになりますよね。せっかくいろいろと有意義なことを考えているのに、「面倒くさい」という顔をされたときのショックは計り知れないと思います。

筆者が両者の意見を聞いてみて感じるのは、やる気がある人もない人も、まとめて「参加しなければならない」という役員の決め方が問題なのだということ。やる気がある人だけで役員を務めることができれば、きっとたくさんのアイデアがでて実行されるはず。投稿者さんは「今年はラクできるかな」と打算的な理由で役員を引き受けたとのことですが、みんなが自分と同じ打算的な考えではありません。前向きな気持ちで役員を引き受けている人もいるので、自分の考えで他の人の足を引っ張る可能性があることも検討しなければならなかったのかもしれませんね。

後編へ続く。

文・物江窓香　編集・横内みか　イラスト・春野さくら