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自信を失っていた息子が柔道の試合に!~感動の実話

64柔道の試合

ママスタでの連載も60回を超えた(!)ガリットチュウ福島です。

小学2年生の息子が柔道を初めて約一年。
これまで試合に出ても全く勝てず、息子は自信を無くしていました。
自分は何をやってもダメだ、とも言っていました。
私も柔道経験者なので、そんな息子にどうにか自信を付けさせたいと、いろいろ工夫してきましたが、何も効果がありませんでした。

私の息子を叱咤する気持ちが強ければ強いほど、息子の気持ちは離れていきました。
息子の練習ぶりを見てもイライラするし、息子も私が厳しい事を言うとイライラするし、これではお互いによくないと思い、私は気持ちを押し殺し柔道場に行くことをやめました。
その後息子はしばらくはダラダラやっていたみたいですが、市の柔道大会に出ることが決まり、その後は真面目に稽古をしていたようです。

そして試合前日、嫁と娘は実家に泊まりに行き、私と息子とふたりで秘密特訓をすることにしました。
一日で技術は習得出来ないのでメンタル!気持ち!の面を変えようと思いました。
柔道着に着替えた後、準備体操の掛け声から変えようと思い、「今日は、1・2・3・4・ゆうせい勝つ!にしょう!」と言うと、ノリノリでやっていました。
大外刈りや背負い投げの練習をしました。
「絶対に投げるという気持ちでやろう」と声をかけ、技術面は何も言いませんでした。

そうして二人だけの練習を終えて、一緒にお風呂に入っていたとき、湯船に浸かって顔が真っ赤っかの息子がボソッと言い出しました。
「どうせ、明日も負けるんだよ。だって一度も勝ったことがないもん」
えっ!まだそんな気持ちかい!
「大丈夫!自分を信じろ!とにかく全力でやるんだ!」
二人で寝ている時もずっと、「大丈夫!」の声を掛け続けました。

朝起きて試合会場に行くまではプレッシャーになると思い、あんまり言わず「負けてもいいから全力でやりな!」とだけ言いました。
試合会場には嫁と娘とおじいちゃんが応援に来てくれました。
みんな、なんとか一勝してもらいたい!そして自信を付けて欲しい!と心から願っていました。

初戦、畳の上にはいつもと顔付きが全く違う息子がいました。
「絶対に勝つ」と言う気持ちが表情に表れていました。
開始40秒ぐらいで見事に投げ一本勝ち!
息子は家族の方を見てにっこりしました。
「気を抜くな!まだまだ行ける!」

その後、初勝利の勢いで勝ち進み、遂に決勝へ!
えっ!決勝!!??
「あと一つ!!」と声を掛けると小さく頷きました。
そして息子は決勝の試合を戦いはじめました。
子供の試合時間は大人と違って2分間で行なわれましたが、2分はあっという間に過ぎ、試合時間内では決着が付かず、勝敗はゴールデンスコア方式に持ち越されました。これは試合時間に関係なく、両者どちらかがポイントを取るまで終わらないという過酷なルールです。
対戦している2人は汗だくで必死に闘っていました。
えっ!まだやらせるかい!もういいよ!2人優勝でいいんじゃないと思ったりもしました。

そして10分を経過した時に息子の大外刈りが決まり、技ありポイントを取ることができ試合終了。
たまたま運良く息子が勝ちましたがあの試合は敗者なき試合でした。
汗びっしょりで全力を出し切った二人に会場から大きな拍手がありました
私は感動して涙が出そうになりました。
誰も居なかったら号泣して失禁していたと思います。
嫁もおじいちゃんも同じ事を言っていました。(あっ、失禁は言ってません)

息子はまさか自分が優勝するとは思っていなかったので、どう喜んでいいかわからず普通の顔で家族の方に戻ってきました。

私は「おめでとう」
汗だくの息子は「うん」とだけ。

会場にいた保護者の方々や生徒から「感動した!」「カッコよかった!」と沢山の祝福の言葉をもらってもケロッとしていました。
しばらくしてから実感したのでしょう。
ゆっくり笑顔になっていきました。

その試合が終わってから嫁とも話して一致したのですが、息子の顔付きが変わりました。自分に自信が持てなかった顔が、なんかキリッしているんです。
少しは自分に自信を持ってくれたと思います。

ふと自分を思い返してみました。
自分は中学、高校と6年間、柔道をやってきましたが、あんなに人を感動させる試合は一度もありませんでした。
10分を超える試合を戦ったこともありません。

私を含め会場で試合を見ていた人達は、年齢や大会が大きい小さいに関係なく純粋に息子とその対戦相手に感動させられたのです。
息子の頑張りを見て「俺も頑張ろう」と心から思いました。
おじいちゃんもそう思ったらしく、そのままウォーキングに出かけて3時間戻ってこなかったそうです。

次の日、息子に「昨日は最高だったねー!」と言うと、
「えっ、もうみんな忘れてるよ」だって!
冷静!!!!!

パパだったら一年間、優勝に浸るのに!
いまだに『とんねるずのみなさんのおかげでした〜細か過ぎて伝わらないモノマネ〜第二回優勝』とプロフィールに書いてるのに!

昔の事は忘れて今を生きよう。
また来週!

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