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災害に備えていなかったことを猛省!1歳児を連れて避難した経験から伝えたいこと

pixta_42041516_M大雨や地震などの自然災害により被災し、避難をした経験はありますか? 毎年のように猛威を振るう台風や突然に発生する地震……。自分たちにも被害が及ぶ可能性があるとは思いながらも、「大丈夫なんじゃない?」と油断してしまうのが人の性(さが)というもの。かくいう筆者もそんな人間の一人でした。特別警報が開始されてから初の大雨特別警報の発表となった平成25年の台風18号。記録的豪雨の最中、筆者は当時1歳だった長男を連れての避難を経験しました。当時を振り返って、幼い子どもを持つママたちに伝えたい防災についてお話しします。

気がついたときには既に「避難指示」が!

平成25年9月のある夜、台風18号が迫っていることは知りながらも筆者家族はいつも通りに就寝していました。夜中に主人と筆者のスマートフォンが何度も鳴り、目を覚ましてみるとスマートフォンの画面には「避難指示」の文字が。慌てて考えつくだけの荷物を持ち玄関から出ると、道は既に川のようになっていました。なんとか車を走らせ最寄りの小学校まで避難できたのですが、もう少し避難が遅れていたら最悪の事態もあり得たでしょう。あとから知ったのですが、「避難指示」は既に災害が発生している、もしくはいつ災害が発生してもおかしくない極めて危険な状況なのだそう。つまり「避難指示」を認識してから避難を開始するのではなく、この状況までには避難を完了しておく意識で行動することがとても重要なのです。

避難が遅れてしまった理由とは?

ではなぜ筆者家族は避難が遅れてしまったのでしょうか。

被災経験がなかった

主人も筆者もこのときまで大きな災害に見舞われるという経験がありませんでした。筆者は小学生のときに阪神淡路大震災を経験していますが、なんとか避難はせずに済みました。主人は大きな災害に見舞われたことも、避難をしたこともありませんでした。大型の台風が来るとは聞いていても「まあ大丈夫でしょ」と夫婦で油断しきっていたのです。

予測・想定ができなかった

筆者が住む市にはある一級河川が流れています。以前から幾度となく氾濫したことがあることから「暴れ川」と呼ばれているのは知っていました。当時その河川の堤防沿いに住んでいましたので、増水・豪雨など氾濫に繋がる情報について敏感であるべきでした。しかし経験不足と油断から、自分たちが被災する、避難するという想定ができなかったのです。

備えておくべきものや必要だと感じたもの

当時1歳の長男を連れての避難所滞在では数々の不便を感じました。災害を想定して非常持ち出し袋を準備している家庭は少なくないと思います。筆者が避難をしてみて感じた、子どもを連れて避難するときのために備えておきたいものを紹介します。

オールシーズンの衣類

寝巻きのまま急いで家を飛び出したため、自分の上着を持っていけませんでした。避難をしたのは明け方だったので、9月とはいえ肌寒さを感じました。いつなんどき被災するのかは誰にも予測できません。どのような気候にも対応できるように、家族の衣類をオールシーズン分備えておけばよかったと感じました。

すぐに食べられる食料

避難する際、家にあった開封済みのスティックパンを持っていきました。しかしそれはすぐに長男が食べきってしまい、筆者は空腹を我慢することになりました。水も調理器具もない避難所に長男が食べられるものをとっさに持ってこられたのは良かったのですが、それにしても量が少なすぎました。特に小さな子どもは空腹を我慢できませんよね。「食べたい」「お腹がすいた」と泣き出すこともあるでしょう。包装から出したらすぐに食べられる、かつ保存の利く食べ物を常備しておく必要があると感じました。

いつも使っている育児アイテム

実はこのとき長男は手足口病に罹っており、一目見てなんらかの病気だと分かるほど発疹が出ていました。大勢が身を寄せている体育館に連れて行っては嫌がる人がいるかも……と思った筆者は抱っこ紐で長男を抱き、寒い廊下で立つことにしました。廊下で佇みながら、「どうしてベビーカーを持ってこなかったのだろう……」と後悔。ベビーカーがあれば小さな子どものベッド代わりにもなりますし、抱っこをしなくて済むので移動や待機もずっと楽になります。しかし大災害が発生すると多くの人が一度に避難をするため、道が混むこともあるでしょう。またベビーカーが動かせなくなってしまうことも考えられます。筆者は車で避難できたのでベビーカーを積んでおけばよかったと思いましたが、一刻を争うときにはベビーカーではなく抱っこで逃げる方がより安全です。
また避難生活が続くと、小さな子どもたちもストレスを感じるでしょう。普段使っているおもちゃなどがあれば少しだけ負担が減ると感じました。

突然の避難であったとはいえ、自分がいかに普段から災害に対して無関心であったかを痛感させられました。経験はなくとも情報はあったのだから予想はできたと思います。家族を守るために最悪の事態を想定する必要があるとそのとき初めて感じました。

避難経験から高まった筆者夫婦の防災意識

幸いにも避難から数時間後には帰宅することができました。晴れ間が出てきた午後に自宅裏の川を堤防から見た光景は今も忘れることができません。河川敷にあった散歩コースや花壇、畑は濁流に沈み、堤防上の歩道近くまで水位が上がっていました。のちに聞いた話だと、川の水位は豪雨によって約8メートル上がっていたそうです。筆者夫婦は家族を守るために遅まきながら災害に備えることを決意しました。

災害や避難を想定して食料や備品を準備

家族みんなが食べられる食糧とペットボトルの水を常備。食料は子どもの成長と賞味期限に合わせて内容を入れ替え、水も定期的に買い替えています。わが家はオール電化なので停電したときの対策も必須です。カセットコンロにランタン、ラジオ付き懐中電灯も用意しました。現在2歳の末っ子にはオムツが必要なので、紙おむつも非常持ち出しカバンに常に入っています。避難所に行く場合や、自宅避難をするときを想定すると、家族それぞれに必要なものが具体的に見えてきました。

災害に関する情報を確認し合う

市が公表しているハザードマップに目を通し、自分たちが住んでいる場所や自宅から避難所までの経路に危険な場所はないか確認しました。よく確認してみると、避難所として指定されている学校や施設でも浸水想定域内にある場所もありました。災害の種類によっても避難する・しないの判断が必要だと感じました。

高台に引っ越した

これは究極の選択だったと思うのですが、川の近くに住んでいたことで危険な思いをしたので高台に引っ越しました。もちろんハザードマップを確認して危険度が低いとされている土地を選びました。近年の台風や豪雨は想定以上、数十年に一度の規模と称されることも少なくありません。今の自宅が絶対に安全とも言い切れませんが、川の近くで被災した筆者家族は安心して暮らすことができるための選択をしました。

家族を守るためにモノも心も備えよう

当時1歳だった長男と避難を経験したことで、筆者夫婦の防災意識は飛躍的に高まりました。もしあの避難がなかったら、今でも呑気に災害に関するニュースを「怖いねー」と言いながら眺めていたかもしれません。自らの経験なしに未知の災害に備えることはなかなか難しいことかと思います。しかしながら備えがまったくないまま子どもを連れて避難をすることになれば、筆者のように不便と困難で大きなストレスを感じることになるでしょう。

自分で自分の身を守れる大人とは違い、子どもの命は親が守ってやらなければなりません。子どもを連れての被災、避難に普段から備えること、命を守る意識を持つことが必要不可欠なのだと筆者は身に沁みて感じました。自分たちの命を守るにはどのような備えと行動が必要なのか、一度家族で話し合ってみませんか? 自分たちの暮らす町を災害という視点から見てみると、発見や気付きがあるかもしれません。筆者の避難体験が少しでも子育て中のママたちの参考になれば幸いです。

文・子持ち鮎 編集・荻野実紀子

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