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横澤夏子:第4回「がんばっているママたちのために託児所付きの劇場を作りたい」

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お笑い芸人、タレントとして活躍する一方で、託児所付きの劇場をオープンさせたいと奮闘する横澤夏子さん。なぜよしもとの劇場に託児所を作ろうと思ったのでしょうか。今、横澤さんが計画している「ママの会」についても一緒に詳しくお話を伺いました。

よしもとの劇場に来たら、ママは絶対に笑顔になれる

――横澤さんは、よしもとの劇場に託児所を導入する活動を積極的に行っていると聞きました。具体的にはどんなことをやっているのでしょうか?

私がまだ独身で21歳か22歳のときだったと思います。よしもとの舞台に立っているとき、子ども連れで見に来ているお母さんたちもいたんですよ。途中で子どもが泣き出すと「すみません」と謝りながら、外に子どもを連れだすお母さんの姿をたくさん見てきました。それを見て「あ、これはかわいそうだな」と思っていたんですよ。

子どもが生まれると、ママの行動範囲がすごく狭くなりますよね。たとえば買い物に行くにしても、歯医者に行くにしても、子どもを連れて行かなければいけない。なかなか子どもを預けてリフレッシュできるところがない。でも「ママ」だけをやっていると疲れてしまう。そう思って、託児所付きの劇場があったらいいなと思ったんです。

利用してくれたお母さんたちからものすごく感謝された

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――育児をしていると、外に出るのは買い物か公園くらいですもんね。毎日やらなければいけないことがいっぱいで、笑っている余裕はないかも。

よしもとのお笑いの舞台を身に来たら、お母さんたちは舞台を見て笑うことができるんですよ。育児で行き詰まっているときに、ほんの少しの間だけでも笑えたら、それだけですごくすっきりすると思うんですね。

そう考えたら、よしもとの劇場と託児所はとてもいい組み合せだなと思ったんです。当初、新宿の「ルミネ theよしもと」に託児所を作りたかったんですが、東京都の条例がありできなかったんです。ただ「大宮ラクーンよしもと劇場」ならできるということだったので、なんとか託児所の開設までこぎつけました。

いろんなところに案内を送り、そのかいあって、新聞などで取り上げてもらったんです。新聞を見て、実際に劇場に足を運んでくれたお母さんたちから「ありがとうございました!」とすごく感謝されたんですよ。その言葉を聞き、私も泣きたくなるくらい嬉しかったです。今までは劇場に立つことが仕事だったんですけど、託児所を作って、子どもたちの面倒を見るという働き方もあるんだなとあらためて思いました。

サポートスタッフとしてお子さんの面倒を見ています

――託児所では横澤さんが子どもたちの面倒を見ているんですか?

お客さんから預かったお子さんたちの面倒を見てます。主に子どもを見ているのは保育士さんですが、私も託児のサポートスタッフとして入っています。私はベビーシッターと、チャイルドマインダーという0歳から12歳までの子どもを見られる資格を持っています。

――チャイルドマインダーとはどういう資格ですか?

元々はイギリスでできた資格で、0歳から12歳までの子どもを、保護者の子育て方針に沿いながら家庭的保育でケアします。年齢によっては1人のチャイルドマインダーにつき3人までの子どもを預かることができます。この資格は「大宮ラクーンよしもと劇場」に託児所ができることが決まってから取りました。

優勝したら、賞金の1,000万円を使って託児所付きの劇場を作りたい

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――劇場で子どもを預かることはどんなときに思いついたんですか?

20代前半でベビーシッターのアルバイトをしてたときです。そのころから「劇場と託児所を一緒に作りたいんですよね」と話していたんです。それでうまく話がつながるかなと思ったら全然つながらなくて(笑)。

女芸人NO.1決定戦「THE W」という番組があるんですが、「優勝したら、賞金の1,000万円を使って託児所付きの劇場を作りたい」と言ったんです。それがけっこう広まって、保育関係の会社が何社か声をかけてくれました。優勝はできなかったので1,000万円は獲得できなかったんですけど、記者会見で託児所付きの劇場について話せたことで実現できました!

ママたちと集まって一緒に子育てイベントを開催したい

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――ママと子どものための会も計画されているそうですが?

「NON STYLE」の石田明さんが「親子会」という会を主催しています。私も小さなホールでいいので「ママ会」をやりたいなと思っているんですよ。

――それは興味があります! ぜひやってください。

ただ私、まだ第一子を産んだだけなので私自身の経験はそれほど多くないんです。そんな私に何を聞きにきてくれるのかなという不安もあります。ベテランママさんが多くなるだろうから、私より経験豊富なママさんからお金を取るのもどうなんだろうと思ってみたり。

――横澤さんがインタビュアーになって、ママたちの話を聞くというのもおもしろそうですね。

私自身がどこまで話せるのかはわかりませんが、ママたちの話を聞いて、最後に「こういうネタができました」というのを披露して終わる、というのもいいかもしれない。

タレントのシルクさんが大阪で「べっぴん塾」というのをやっていて、それにすごく憧れているんです。それはシルクさんと女性の方々が美容について語ったり学んだりする会なんです。それを子育てバージョンでできたらいいなと思います。

よしもとの劇場に託児所があることはまだ知らない人の方が多いので、もっとたくさんの人に知ってもらえたらと思っています。ただ、残念なことに「保育園にチラシを置いてもらおうか」という話をしていたときに、新型コロナウイルスが来ちゃったんですよね。なので先のことは今はまだはっきりとした形は決まっていません。ぜひママたちと直接会って、いろんな話を聞かせてもらい、イベントにつなげられたらいいなと考えています。早く実現させて、みなさんとお会いしたいなと思ってます。

(取材後記)
今回のインタビューを通して、お笑い芸人やタレントとして活躍している横澤さんの、また別の一面を知ることが出来ました。「小さな子どもがいるママにも、劇場に足を運んでリフレッシュしてほしい。そのために託児所付きの劇場を作りたい」と語る横澤さん。託児所付きの劇場はもちろんのこと、ママたちが参加できる親子イベントが実現できたらいいですね。

取材、文・間野由利子 編集・井伊テレ子

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