「悪いことみつけ」が子どもに悪影響だと感じるママ。どの学校でも同じことをしているの?
子育てをしていると、わが子の学校や担任の先生の教育方針に疑問を持つこともあるでしょう。しかし教育を受けているのはわが子1人だけではないため、「他の保護者さんが納得しているのなら……」とモヤモヤしたまま引き下がることもありますよね。あるママさんは帰りの会に行われているという「悪いことみつけ」が子どもに悪影響だと感じているようですが……。
『小学二年生の娘のクラスですが、帰りの会で「悪いことみつけ」というのがあり、その日悪いことをした人、嫌なことがあった人の名前を発表するそうです。良いことみつけなら理解できるのですが、悪いことをみつけて発表する必要があるのか? とモヤモヤしています。こういう時間があるのは普通ですか?』
自分はおかしいと思うけれど、それに対して他の保護者からクレームが出ていないのなら普通のことなの? と悩んでしまう投稿者さんの気持ちも理解できますね。投稿者さんの問いかけに、ママスタコミュニティに集まったママたちは「悪いことみつけ」についてどう感じたのでしょうか?
「悪いことみつけ」を経験したママたち
コメントを寄せたママたちのなかに、わが子の学校が「悪いことみつけ」をしていると発言している人は見受けられませんでした。しかしながら自身が子どものときに「悪いことみつけ」を経験したことのあるママたちは少なからずいるようです。
『昔あったな! あれ公開処刑だよね』
『私が小学生の頃もあったな~。名指しで袋叩き状態。発表する子は担任のお気に入りばかりだったから、担任好き派と大嫌い派に分かれてクラスはバチバチだったわ』
『私の小学生時代にあった。重箱の隅を突くように毎日指摘しあって、険悪な雰囲気になってしまった』
『これ、似たようなことを私自身が小学三年生のときの担任がやっていた。最低だよ。しかも悪いことを指摘された子は前に出て、反省の言葉を言うんだよ。なかには泣き出す子もいて、保護者の間で問題になったんだよね。30年以上前の話だけど、今も似たようなことがあるんだ。こんなのはやるべきじゃない』
ママたちが「公開処刑」と揶揄するように、クラスメイトの前で自分の悪い部分を指摘される「悪いことみつけ」。壇上に立たされて謝罪しなければならず、嫌な思いをした人がいるようですね。「指摘されたくないのなら悪いことをしなければいい」という正論もあるでしょうが、1つのミスもおかさず完璧に生活することはなかなかに難しいのではないでしょうか。
なぜ「悪いことみつけ」はママたちから推奨されないのか
コメントを寄せたママたちは「悪いことみつけ」は子どもにとって悪影響だと感じているようです。一体その理由とは?
人の悪いところを探すようになってしまう
『こども自身、人の良いところではなく人の悪いところ、欠点ばかりに目がいくようになるし、言われた人も嫌な気分になる』
『私が小学生の頃だから、かなり前だけど帰りの会で同じことをしたよ。みんなして誰かの悪いことばかり探すようになった。「上履きの踵を踏んでいた。手を洗ってハンカチで拭かなかった」とかね。あと、発表したいがためにおとしいれたりする子もいたんだよね。わざと聞こえないくらいの小さな声で呼んで、呼んだのに無視された。とかね』
たとえば「良いことみつけ」ならば、人の良いところを探そうと思いますが、「悪いことみつけ」だと人の欠点ばかりに目がいくようになりますよね。ママがわが子に臨むのは「人の悪いところを見つける力」ではなく「人の良いところを見つけられる力」なのではないでしょうか。このままでは人の粗(あら)ばかりを探す子どもになり、友人関係が破綻するのではないかと心配にもなりますね。
プレッシャーを感じながら学校生活を送ることになる
『まだ小さい低学年の生徒たちが自分がやり玉に上げられないかとヒヤヒヤしながら帰りの会を過ごして、ドンヨリと家に帰るのは可哀想。でも当然先生にも考えはあるんだろうし、聞いてみたい』
大勢の前で自分のミスについて吊るし上げられたら、大人であっても耐えがたい屈辱を感じるでしょう。子どもだって同じではないでしょうか。気を付けていてもミスをしてしまうことはあります。「今日は名指しされないかな」と毎日怯えて学校生活を送るのは、子どもにとって酷なことではないでしょうか。
人間関係の破綻につながることも
『今のご時世どんな学校でもいじめのない学校づくりに取り組んでいるのにもかかわらず、わざわざいじめの引き金や後押しになるようなやり方をするとは今どき珍しすぎるね!』
『私が小学四年生のときの担任がそれをやっていた。私は友達よりテストの点が少し良くて話をしただけなのに「テストの点数で自慢しないでください」とか言われた。そんなことをするから友人関係ガタガタになったし、クラスの雰囲気が悪かったし、担任はいちいちメモって懇談会で報告するし、本当に最悪な1年だった』
「悪いことみつけ」で名指しされる回数が多いと見下され、発表することが多いと「チクり魔」だと嫌われる。子どもがお互いの悪いところばかりに目がいくようになると友達関係が破綻するだけでなく、いじめに発展する可能性もあるでしょう。
“おかしい”と思うことは学校に相談してみよう
『嫌な担任。言う側にも言われる側にもメリットなし。校長か学年主任に相談かな』
『教頭とか校長にこれはどういうカリキュラムなんですか? と聞く』
『良いことみつけならあるけど、悪いことみつけって……。吊るし上げだね。これをしている担任は最低だね。これ、学校で推奨しているの? それとも、あなたの子どものクラスだけ? 「帰りの会で悪いことみつけをするのは学校で推奨しているのですか?」って、しれっと学校に電話で聞いてみたらどうだろう?』
友達の嫌な部分にばかりに目がいったり、友達を見下すようになる可能性がある「悪いことみつけ」。それよりも「良いとこみつけ」のほうが健全なのではないか、と思うママたちの気持ちが伝わってきましたね。
教師だって1人の人間。間違うこともあるでしょう。しかし、苦い経験が子どもの今後の人格形成に根深く影響することも否めません。保護者としてはわが子を守るための対策を可能な限り取っておきたいところですよね。担任の先生では解決できないと思ったら、学校の責任者である校長先生に相談してみてもいいかもしれません。もしも担任の先生との関係を危惧する場合は「今後の先生との関係が不安なので匿名でお願いしたい」と校長先生に相談してみるのも良いでしょう。
今後の子どもの人生に「悪いことみつけ」の思い出が悪影響を及ばさないためにも、保護者が率先して動くことも一つの手段なのではないでしょうか。
文・物江窓香 編集・子持ち鮎
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