2020/05/06

【後編】義姉が入院するので甥っ子を預かって欲しいと言われた……嫌だなと思うママの胸の内と結末とは

イラスト化5-4
義姉から「入院をするから甥っ子を預かって欲しい」と言われた投稿者さん。義姉には複雑な家庭の事情があり、でも投稿者さんにも二つ返事で引き受けづらい理由があるようでした。おそらく無償で預かることになるだろうということも悩みどころのようで……。

甥っ子を預かるときにかかる食費や生活費はどうするの？

甥っ子を預かることになれば、食費や光熱費などがかかります。わずか10日間、されど10日間です。家計を預かる他のママたちからも、投稿者さんの金銭的負担を心配する声が届いています。

『「たぶん無償で」というのは投稿者さんの予想？　私なら必ず「かかる食費は前払い」という条件を提示して交渉する。交渉中にもめたらすぐ断る』

これに対して投稿者さんは……、

『「たぶん無償で」といったのは、義姉には手持ちのお金がないだろうと思うから。義姉が別居中の旦那からは子どもにかかる費用全額とその他に数万円くらい貰っているだけ。今は実家に出戻っている。義姉夫婦が別居することになった理由や離婚話が出ている理由も、義姉が旦那の給料や貯金をほとんど食費に使ってしまい、改善しなかったかららしい。甥っ子もかなり食べる子だから、うちの家計も圧迫されてしまいそう。食費以外にもいろいろかかると思うし』

義姉の入院理由は糖尿病と高血圧の悪化、それ以前に医師からは「痩せるように」と言われていたようですが、体重は増える一方だったそうです。その背景が見えてきたように思えますね。義姉とその子ども（預かってほしいと言われている甥っ子のこと）は食べることが大好きな母子なのですね。とはいえ義姉から甥っ子を預かる間の食費などをもらうのは難しいそうだと投稿者さん。さてどうしたものでしょうか。
しかも他にも甥っ子を預かるのを躊躇する理由がありそうです。

投稿者さんの本音は？

投稿者さんが甥っ子を預かることに積極的になれないのは、やはり義姉の日ごろのふるまいに納得がいかないからのようです。

『痩せなければ良くならないと病院で言われたのに、無視をしたから管理入院になったんだよ？　自己責任以外に何て言ったらいい？』

『もし私が同じような（いざという時に預け先が見つかりにくい）立場なら、入院なんてことにならないように、ふだんから気をつけるわ』

「もし自分だったらと考えたとき、子どものことも踏まえて入院しないように自己管理を怠らない」、投稿者さんはこう考えています。真逆のふるまいをする義姉に対して、どうしてもいいイメージを持てずにいのかもしれません。このもやもやとした気持ちが、甥っ子を預かることへの迷いにつながっていると考えることもできそうです。

甥っ子の通学を止めないために公的なサービスの利用を提案

『小学生なら投稿者さんが預かるより、ファミリーサポートとか学童とか使って学校に通わせてあげた方がいい気がするけれどね。甥っ子のためにも、「学校を休ませて慣れない所にいるより、学校に行ってお友達と遊んだ方が気も紛れるし、勉強も遅れないと思いますよ」と言って、義姉の地域のサポート系の資料を渡してあげたら？　資料の取り寄せとか手配とかは、本来投稿者さんのやることではないけれど、それくらいしてあげてた方が断りやすいかなと』

『児童相談所に相談したら預かってくれるよ。私は入院時に旦那は出張中だったから、子どもを施設に2週間預けて、その間の面会は両親や姉に頼んだ。お金もかからなかったよ』

『学校が始まってからの入院なら、通える所に預け先を探せばいい。役所に相談したらいいのにね』

ママたちからのコメントが増える中で、自治体などが用意する子育てサポートサービスを利用してみては？　とのアドバイスも出てきました。自治体によっては、親の急病時などに養護施設などで子どもを一定期間預かってくれるショートステイサービスを設けているところもあるようです。まずは投稿者さんが預かる以外にも頼れる公的サービスがないか、探してみることを提案してもいいかもしれませんね。

参考：杉並区「子どもショートステイ」

いややっぱり投稿者さんが預かったほうがいいのでは……？

ここまで投稿者さんが甥っ子を預からなくてもいいという意見が多かったのですが、それとは異なる意見もありました。

『真面目な話、預かれる体制が整っているのが投稿者さんの家だけで、問題が投稿者さんの心情だけならば預かるしかないと思う。もちろん旦那さんには生活について話し合いを重ねないといけないけれどね。今は大人として未成年の義姉の子を守らなきゃいけないよ』

『甥っ子が1人で生活ができないのなら、やるしかないと思うんだよね。義姉にはどんなに大変だったか、かかった費用やタイムスケジュールを見てもらって反省してもらわないとね』

大人の事情はいろいろあっても、いちばんに考えるべきはまだ小学生の甥っ子さんでは？　という声が届きました。義姉の入院という、差し迫る緊急事態です。旦那さんとの話し合いも必要ですがやはり、ひとり知らない場所に預けるなどということになるのはまだ幼い子どもには可哀想という意見、わかる気もしますね。

結局甥っ子は預からないことになりました

投稿者さんはその後、他のママたちの意見を参考にしながら旦那さんとも相談し、結論を出したそうです。

『ご報告です。昨日の夜、旦那から断ってもらった。それで義姉は次に兄（投稿者さんにとって義兄）に連絡したみたいだけれど、そちらも断ったよう。義兄は「どんな状況でも（別居中でも）まずは旦那（甥っ子の父親）に言え！」と正論を言ったみたい』

話は振り出しに戻ったようです。甥っ子にとってみれば「嫌い嫌い」と言っても実の親。たとえ別居中だとしても、父親のもとに身を寄せるのが何かと安心なはずと、親戚じゅうの意見は一致したようですね。
それ以上の報告はありませんので、義姉がどのように決断したのかはわかりません。でも、今回のエピソードはいつ私たちの身に降りかかってもおかしくない身近なことのようにも思えませんか？　投稿者さんも言っていたように、できる限り自身の健康管理に努めることは家族の安心につながるのでしょうし、また万が一の際の子どもの預け先についてはいくつか想定しておいたほうがいいでしょう。反対に近しい親類の一大事にその家の子どもを預かる可能性についても一度は考えてみて損はないでしょう。感染症にいっそう気をつけたい昨今の状況に当てはめてみても考えさせられるエピソードでしたね。
文・こもも　編集・秋澄乃/blackcat　イラスト・んぎまむ