「今の友達と離れてほしい」という親の願いで中学受験させるというのはあり？
みなさんは、どんな理由で子どもに中学受験をさせましたか？ 「校風が子どもの性格に合っているから」「学力を伸ばせる充実したカリキュラムがあるから」「高校まで一貫なら、受験に妨げられることのない6年間を過ごせるから」……といった理由でしょうか？ ただもし「子どもを取り巻く環境を一新したい」という親の思いが先んじて子どもに中学受験をさせたいというケースがあるとしたらどう思いますか？
『中学受験、こんな理由あり？ 「近所の友達と離れて欲しい」だから中学受験させるのってどう思いますか？ うちの地域は中学でもメンバーは小学校時代と全く変わりません』
ママスタコミュニティにこう投稿してくれたママさんは「近所の友達と離れてほしいから」という親の願いがもとで子どもに中学受験をさせようとしていることがいいことなのかどうか悩んでいるようです。でもこの“志望動機”に「賛成」だというママさんは案外多く、様々なコメントが寄せられていますのでご紹介します。
友人関係や環境の改善は中学受験の理由になり得る
実際にママが子どもを今現在の友達と離れさせたくて中学受験を決意したご家庭は多くあるようです。
『あり。うちはそれが最初の理由。見学に行ったらそこの魅力も見つけて頑張ったよ』
『結構ある理由だと思うよ。うちも問題児と離れたくて、違う中学を選択した』
『うちは荒れている地域でイジメもあったから、中学受験したよ。子どもの希望。いまは帰る時間も違うし、小学校の同級生とは遊ぶ機会もなく、縁は切れたと思う』
『私の知り合いは、子どもの同級生のお母さんのことが苦手で、その家の子どもがどこの中学に入学するかを調べてから別の中学に入学させていたよ』
『子どももそれを望むなら、親子で頑張ったらいいよ。うちは小学校だけれど、同じような理由で受験したよ。距離を置きたい親子がいて。親子でやる事が陰湿で、そのせいで何人も不登校になってしまっていて、うちももう関わりたくないって思ってしまったんだ。幸い子どもが前向きに取り組めて、今は志望した小学校に楽しく通っているよ』
子ども同士の関係、親同士の関係など人との関わり合いがきっかけとなって受験を選択した例は少なくないようです。また地域の中学校にいじめなどがあるという情報が耳に入り、子どもに新しい環境を望んだママもいるようです。親しか知り得ないこと、親にしか判断できないことも少なからずあることでしょう。まだ小学生の子どもの進路ですからまずは親の思いありきで、その後に子どもとゆっくり話し合うという順序を辿るのは誤りではないのかも知れません。
地域の学校以外の選択肢を知る、子どもにとってもいい機会
『ありじゃないの？ うちの学区の中学はは行かせたくない校風だったし、そもそも本人が「中学受験するといろんな学校を選べる」っていうのを知って希望したから、応援したよ』
『そんな理由の子、結構いるよ。とりあえず学校見学をいっぱいしてみたらいいと思う。きっかけはそれでも、本当に子どもにとってよさそうな環境の学校に行かせてあげたいというのはじゅうぶん真っ当な動機』
『いいんじゃない？ 将来を見据えた人間関係の形成、それを目的にしたら子どものスキルなども向上する結果にってね』
『どうしてもそういう地域、学年ってあるよね。それとは別にいい環境を提供してあげるのも親の努めよ。本人が受験する気になるなら全く問題ないと思う』
「今の友達と距離を置いてほしい」というママ側の事情で中学受験を考え出したとしても、子どもが「進路には様々な選択肢がある」と知るいいきっかけにもなるのではないでしょうか。実際に子どもと一緒に学校見学や説明会、学園祭などに出かけてみると、子ども自身も自分の未来を思き、積極的に「この学校を受験したい」と思い始めるかもしれません。
いやいや中学受験をさせてしまうと、たとえ合格しても子どもの心に何らかのしこりが残ってしまう可能性があります。できれば親子で同じ目標に向かえるよう、まずはパンフレットを見せるなどして、子どもの関心を引いてみるといいのではないでしょうか。
文・物江窓香 編集・blackcat
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