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子どもの歯の矯正は「矯正歯科」を選べば問題ないの?歯医者さんの正しい選び方とは

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子どもの歯並びに心配があるとき、矯正歯科治療を始めたい場合に、どのようなポイントで歯医者さんを選べばいいのでしょうか? まずは一般歯科で相談するの? 「矯正」と書いてある歯医者さんならどこでもいいの? そんな治療先の選び方について、矯正歯科専門開業医の団体である「公益社団法人 日本臨床矯正歯科医会」専務理事の土屋朋未先生に伺いました。

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看板に書かれた診療科目と、専門性の高いドクターがいるかどうかは別問題

――子どもの歯並びが気になり、矯正歯科治療についての相談や、治療を始める際には、どのような歯医者さんを選べばいいのでしょうか?

日本においては、歯科医師の免許を持っていれば一般の「歯科」、「口腔外科」、「小児歯科」、「矯正歯科」は看板にあげても問題ありません。逆に審美歯科やインプラントはあげてはいけません。僕がやっている歯科医院に「口腔外科」と書いても違法ではないのですが、口腔外科を頼りにした患者さんはきっと泣いてしまうでしょう。診療科目に書かれていても専門性の高いドクターがいるかどうかは別問題です。

こと矯正歯科に関しては、大学歯学部6年間の中で学べる内容は国家試験に受かる最低限のレベルしかやりません。矯正歯科の技術というのは大学を卒業してから大学病院や研修施設の矯正歯科に残って研鑽を積まないとできないのです。少なくても永久歯の治療でワイヤーが入っている期間は2〜3年かかるのが平均的ですから、2〜3年経たないことには1症例も終わってないということになります。大学の矯正歯科の研修課程はだいたい3年ぐらいが多いのですが、それでやっと矯正歯科を一通り学べたかなというぐらいなので、最低でも5年ぐらいは矯正歯科専門に特化した研鑽を積まないことにはある程度の対応ができません。経験や知識、技術などを考えればそれぐらいの年数は必要だろうということです。

日本矯正歯科学会の認定医を持っている先生が、常勤でいる歯医者さんを選ぶ

――経験や知識、技術などをお持ちの先生をどのように探すことができますか?

日本矯正歯科学会の認定医制度というものがあります。これは、最低でも5年以上経験がないと認定医の資格が取れないというものです。ただこれは国が認めた資格ではないので、あくまで学会の認定医ですが、多くの矯正歯科医はこの学会に属しています。ある程度の目安としては、日本矯正歯科学会の認定医を持っている先生はそこそこ研鑽を積んでいるだろうといえます。

――治療先を選ぶ際に気をつけたいことは?

一般歯科の中でも矯正歯科治療を行っている先生はたくさんいらっしゃいます。矯正歯科専門医院との違いは一般の方はわかりづらいと思うのですが、医院名の看板に「〇〇矯正歯科クリニック」と単独で書かれているところは大学の矯正歯科に残って勉強してきたと思って間違いないと思います。

治療先を選ぶ際には、日本矯正歯科学会の認定医を持っている先生に診てもらうこと、そういう先生が常勤でいるところを探すことがポイントです。認定医かどうかは日本矯正歯科学会のホームぺージに載っています。

矯正歯科は「相談」だけすることも可能

――「矯正歯科」に行くのは敷居が高いと感じる方もいます。初めから高額な治療費がかかるのでしょうか?

かかりつけ医が矯正歯科の先生を紹介してくれることがありますので、まずはかかりつけ医に矯正歯科治療について聞いてみるのが、矯正歯科の歯医者さんを選ぶ一つの方法です。

「矯正歯科」に行くのは敷居が高いと思われている方が多く、行ったらすぐに何十万もかかると思われている人もいます。でも、矯正歯科治療は自費なのでいくらか定かではないですけど一般的には3〜5千円程度で相談をしてもらえます。一般の病院で言えば初診料のようなものですよね。最初は「相談」から始めますので、すぐに治療を始めるべきなのか、しばらく様子を見ていいのかという相談をしてみてください。

取材、文・山内ウェンディ 編集・横内みか イラスト・おんたま

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