「子どもに迷惑はかけたくない」子育て世代こそ観ておきたい 親の「老い」をテーマにした動画
子どもが小さなうちは、そのお世話で毎日がめいっぱい。とても自分の親のことにまで、気が回らないかもしれません。今現在のママにとっては「子育てに協力してくれる頼もしい存在」であったり、もしかしたら「ありがたいけれど子育てに口出してくる、ちょっとめんどうな存在」だったり? 親と、子ども、自分自身がふたつの世代を結んでいる感覚をもつママも多いかもしれませんね。
子どものことで頭がいっぱいの、今現在。でもときには自分の親について、あらためて考えてみるのも悪くありません。そのきっかけにしてほしいのが、9月11日に公開されたWeb動画「親子をつなぐ問診票」。とくに親の老いを感じはじめる30代〜40代の方に、注目してほしい内容になっています。
「元気なおばあちゃんでいたいけど」あらためて知る親の本音
Web動画「親子をつなぐ問診票」。ここでいう”親子”とは自分と子どもではなく、自分と親のこと。親が自身の「老い」に関わる本音を答えた「特別な問診票」をもとに、親子でじっくりと会話するストーリーになっています。「問診票」という形式を取ることでふだんなかなか口にできない親の思いが”見える化”され、想像していなかった親の思いに子どもが向き合うことで、互いの見解をつないでいきます。
登場する4組の親子の中には、「孫が生まれて”元気なおばあちゃん”でいたいという気持ちが強いんだけど」と話すお母さまも。「でもやっぱり孫につきあいきれない、自分もいてね」と続きます。あらためて聞く親の本音に、とまどう娘さん。映像を観るうちに、「うちの親は、本当のところはどう思っているんだろう?」と我が身を振り返ってしまうはずです。
親の老いを心配しながらも「話し合う機会がない」人が多数
動画公開に先立って行われたのが、「親の老い」に関する意識調査。既婚の30代と、20歳以上の子どもをもつ60代の男女400名が対象です。
「親の”老い”を感じて心配していますか?」という問いには69.0%の子どもが「心配」と思っていて、64%以上が「話し合いたい」と思っている。一方で、実際に話し合えている人は全体の26.1%という結果です。
話し合っていない理由は「あらためて話し合う機会がないから」が40.2%と多く、次いで「話しづらいテーマだから」31.1%、「いつまでも元気だと思われたい(思いたい)」20.3%と続きます。どれも「わかるわかる」と共感できる理由ばかり。いつかは親に「老い」が訪れるのがわかっていても、考えること自体にばく然とした不安を感じてしまうんですよね。
親と子の回答で大きな差があったのが、「話し合いたい内容」でした。子どもは「親の体調について」64.0%、親は「人生の終え方、その後について」。できれば避けてしまいたくなるテーマですが、一度何かの形で話しておくことが今後の安心だったり心の支えになる可能性もあります。
ママにとっては、子育てでバタバタの毎日。でも「いつか、いつか」と先延ばしにしているうちに、話し合うチャンスは消えてしまうかもしれません。自分の親について考えてみる、ひとつのきっかけになりそうな動画です。我が子が眠ったあとの”大人の時間”に、親子いっしょに観てみるのもいいかもしれませんよ。
調査エリア:全国
調査対象者:①既婚の30代男女 ②20歳以上の子を持つ60代男女
サンプル数:400名
調査期間:平成30年8月16日から8月20日まで
調査方法:インターネットリサーチ
文・鈴木麻子 編集・しらたまよ