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ユージ:第1回 僕はアンパンマンを見て日本語を覚えたんです

2月に入籍を発表したユージさん。
お相手の女性には小学生の息子さんが一人。そして、お腹の中にはユージさんとの赤ちゃんが授かっていて、結婚と同時に2児の父となり、現在はブログでそのイクメンぶりに注目が集まっています。
今回は、そんなユージさんにご自身の生い立ちからイクメンとなった現在までの27年の人生を振り返っていただきました。全8回に分けてたっぷりお届けします。

ユージさんは、アメリカで生まれ育ったんですよね?

そうです。アメリカのマイアミで産まれて、5歳まではマイアミに住んでいました。
その頃の記憶は、断片的にはあるんです。
「すごく良い家に住んでたなぁ」というのが一番印象に残っていますね。
プールがあったんですけど、そのプールの周りの景色とか、ウォータースライダーがあったな!とか…そういうのは覚えてます。

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その頃の生活は、ユージさんにとってどんなものでしたか?

アメリカでの生活は楽しかったですね。家族がいて、大きなお家に住んでいて。
僕が5歳の時に親が離婚をして、僕は母と日本での生活をスタートさせるんですけど、それまでの生活で日本語を聞いたこともなかったから、その時に感じた戸惑いはすさまじかったんですよ。

それまでの生活では、日本人のお母さまと日本語で話すこともなかったんですか?

家の中で日本人なのは母だけだから、日常で日本語を使うシーンなんてないんですよ。だから、僕は英語だけの生活で育ったんです。
5歳で日本に来ても、そのままアメリカンスクールに入ったので、最初は日本語がわからなくても大丈夫だったんです。
8歳で普通の小学校に転校するんですけど、そこで初めて日本語を話さなくてはいけない状況になって、それはすごく大変でしたね。
それまでは日本に住んでいても英語で生活できる環境だったから、一切、日本語が話せなかったんですよ。

アメリカンスクールではなく、普通の小学校に転校する時に、日本語以外で苦労したことはなんですか?

日本って、九九とか独特じゃないですか?ああいうのはアメリカにはないんです。
「九九も覚えなくちゃいけないんだよ」と言われて、転校する前に覚えたり、小学校3年生までに習う漢字も覚えたりしなくちゃいけなくて、それは大変でしたね。

日本語はどうやって覚えたのですか?

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正直、学校の勉強では全然覚えられなかったです。
でも、5歳から日本にはいて、日本語を耳にする環境にはいるんですよ。だから、何となくは理解してるんです。
「この人は今、こういうことを言っているんだろうな」というのはわかるんだけど、僕が日本語でそれを話すのは難しい。
でも、転校をしてみたら、もちろんまわりのみんなは日本語しか話せないんだけど、子ども同士って言葉が通じなくても遊べちゃったりするから、そうやって遊んでいるうちに自然と言葉を覚えたりしましたね。
当然、日本での生活が始まってからは家の中の会話も日本語の割合が増えていったし、あとは、アンパンマンを見て日本語を覚えました。
すごくわかりやすいんですよ。
バイキンマンが誰かをパンチすると、やられた人は「痛い!」って言うじゃないですか。
絵で見ているから「あれを“痛い”って言うんだな」とわかるんです。なんとなくの感覚でどんどん単語を覚えていくんです。
「美味しい」とか「待て~」とか「アンパーンチ」とかね。
人を殴る時は「アンパーンチ」って言うのか!とかね(笑)

アメリカンスクールではどのような生徒だったのですか?

実は僕はアメリンカンスクールにもうまくなじめなくて、結局辞めているんです。
飛び級制度により6歳で小学校に入学したんですが、精神年齢も一番低い僕は、他の子はちゃんと授業中は座っていられてもそれができなくて、授業中ウロウロしたりしていたんです。
それが他の子の邪魔になるからという理由で学校を辞めることになりました。
その後、一回アメリカに戻って向こうの学校に一年間通うことになりました。

アメリカで生まれ育ったユージさん。日本語が全く話せない状態でスタートした日本での生活で経験したことも、今の子育てに役立っている部分があるそうです。
次回は、6歳でアメリカへ留学した話。その後の学校生活についてお話を伺っていきます。
お楽しみに。
(取材・文:上原かほり 撮影:chiai)

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