仕事を断念したママが救われた「ベテラン保育士」との出会い #あの人に今ありがとう
働くママにはたくさんの困難が待ち構えています。子どもを保育園に預けるのも一苦労。定員の空き枠は取り合いで、場合によっては0歳から預けなければ仕事復帰ができない地域もあることでしょう。
ようやく保育園に入れても、待ち構えるのは子どもの体調です。
保育園から呼び出しの電話があると、職場の同僚に頭を下げながら我が子の迎えに戻ります。感染症ならば1週間に及んで休まなければいけない場合もあります。
もっと働きたい、でも子どもに申し訳ない気持ちもある。そんな葛藤を抱えている方は少なくないはずです。
今回ご紹介するのは、仕事復帰をしたあるママのお話です。
あなたは誰かに、心の支えとなるような言葉をかけてもらった経験がありますか?
「本当はもっと仕事がしたかった」そんな気持ちが解決できたワケ
『私は3人のママです。
次男は0歳の頃から小児喘息で毎月1回は、入院するような子でした。12月産まれでしたが、0歳枠で保育園へ入れないと仕事復帰出来ない事情もあり、生後4ヶ月で保育園へ入園しました。 まだまだ月齢が小さかったこともあり、ちょっとした風邪で重症になりやすく、小児喘息へ移行することもしばしばでした。
次男が入院する度に、身内や周りから「可哀想ね」言葉をかけられました。私が早く仕事復帰したからだ、と罪悪感でいっぱいでした。
「私のワガママで息子に可哀想な想いをさせている」
長男もまだ2歳。育児疲れと看病疲れ、そして仕事もうまくいかないストレスで気持ちが病んでしまいました。精神的な限界を感じて心療内科へも受診しました。 それから、次男の5回目くらいの入院の時に認可保育園から退園することにしました。
当時次男は生後10ヶ月でした。
本当はもっと仕事がしたかった。 焦りと悔しさと虚しさと、苛立ち。 やり切れない気持ちがずっとありました』
『ある時、通っていた親子広場で保育士さんがイベントをやってくださるというので参加しました。
そこで出会った、ベテランおばちゃん保育士。
何気ない会話から、「実は喘息で認可保育園を退園して……でも 本当は、仕事したくて……悔しくて……。でも息子も喘息で入退院ばかりで、苦しむ姿も本当にキツくて……」と話していると涙が溢れてきました。
すると、そのベテランおばちゃん保育士さんが一言。
「私もそうだったのよ」と。
「え?」「私も下の子が未熟児で産まれて、そこで復帰せず仕事を諦めて辞めたの……。結局10年以上は専業主婦で仕事は出来なかったの。
でもね、だいぶ空いてしまったけど今は復帰して仕事が出来ているのよ。
だから、いつか子どもが成長したらまた復帰できる時が来るわ! あの時の時間は、無駄じゃなかったわ……」
そう励まして下さいました。
その時、グッと肩の力がようやく抜けて、 気持ちが楽になったのを覚えています。
そのベテランおばちゃん保育士さんの影響もあり、いつか子育てのママを応援出来るような活動がしたい!と私も思うようになりました。
時間が出来たぶん自分の勉強の時間に当てて保育士試験の勉強をしました。 3年半かかりましたが、ようやく保育士資格を取ることが出来ました。
その後3人目が産まれて、保育士として保育園でも働くことが出来ました。 まだまだ、6歳、4歳、1歳と大変な毎日ですが、今でも何かあれば、そのベテランおばちゃん保育士さんに相談にのってお世話になっています。 もう少し落ち着いてきたら、私も自分の経験やスキルを使って子育てママを元気にできるような活動がしていければと思っています(30代後半 女性、加筆・修正の上掲載)』
貴重な体験談をお寄せいただき、ありがとうございました。
文・編集部
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