ドラム式洗濯機内に子どもが閉じ込められて死亡 。子どもを守るためにママができる「3つの事故対策」とは
好奇心旺盛な子どもは、大人が予想できないような行動をとりますよね。笑って済ませられる程度ならまだいいですが、それが思わぬ怪我につながったり予想外の事故が起きてしまったりする可能性もゼロではないのです。
2018年1月27日(土)未明に、5歳の子どもがドラム式洗濯機の中に閉じ込められた悲しい死亡事故のニュースが飛び込んできました。
NHKの報道によると、27日午後4時ごろ、大阪・堺市堺区の住宅で、この家に住む5歳の男の子がドラム式の洗濯乾燥機の中でぐったりしているのを父親が発見。その後、男の子の死亡が確認されました。警察は、男の子が中に入ったあとにドアが閉まって出られなくなった可能性があると見て調べを進めています。手当てを行った病院の医師によれば、ドラム式の洗濯乾燥機はドアが閉まると気密性が高いため、窒息した可能性があるそうです。
ママにとって、小さな子どもが亡くなってしまったこの事故の報道は、とても悲しく衝撃的なニュースでしょう。
しかし、このような事故はこれがはじめてというわけではなく、国内外などでも同様の事故が相次いでしまっているのだそうです。
「うちは大丈夫!」その油断が思わぬ事故につながる可能性も
この報道を受け、ママスタコミュニティには子育て中のママたちからたくさんの反応が寄せられました。
『うちは大丈夫だと思ってしていなかったけど、ちゃんとチャイルドロックしなきゃいけないって思ったよ。過信はいけないよね』
『最近ドラム式洗濯機に変えたばかりだけど、上の子が洗濯物入れるときによく半開きにしてるから、そこに下の2歳の子が入ってドア閉めちゃったら……って想像したら怖くなった。ちゃんと閉めないと危ないね。気をつけよう』
『この事故の話を子どもたちとしていたら末っ子2年生が「実は……」と白状したよ。義父母の洗濯機がドラム式なんだけど、入ってみたくなって入ったって。さすがにフタを閉めるの怖くて閉めなかったみたいだけど、それ聞いて焦ったわ。「体入れた?」って聞いたら「入れた」って言ってた』
『まさか、「中から閉めるなんてできるわけないでしょ~」と思って、外側に向けて少し勢い付けて押したら扉が閉まった……。勢いっていっても子どもがバンってできるくらい軽めに。すごく怖くなった。本当に気をつけなきゃ』
『うちもドラム式なんだけど、ドアロックの他に閉じ込め防止機能っていうのがあるのを今知りました。洗濯機にその説明がシールで貼ってあったんだけど、このニュース見なかったらずっと気づかないままだったかも』
ご家庭に小さなお子さんがいる方や、現在ドラム式洗濯機をお使いのママたちにとって、この事故のニュースは他人事として聞き流せませんね。「うちの子は大丈夫!」という油断が、このような悲しい事故につながってしまう可能性も否定できません。では事故を未然に防ぐため、ママは一体どんなことに気をつけていけばいいのでしょうか?
子どもを守るためにママができる「3つの事故対策」
消費者庁の「子どもの事故防止ハンドブック」によれば、ドラム式洗濯機での事故の「注意ポイント」は以下の3点です。
ドラム式洗濯機での事故を防ぐ3つのポイント
・ドアが開かないようにする「チャイルドロック機能」を利用すること
・チャイルドロック機能がない洗濯機では、ドアにゴムバンドを掛けるなどの工夫をすること
最近のドラム式洗濯機には、運転中だけでなく、電源を切った状態でもドアが開かないようにできる「チャイルドロック機能」が備えられているものがあるそうです。またドラム式洗濯機の中に子どもが閉じ込められる死亡事故が相次いだことで、各メーカーは安全対策を強化。ドラム内に閉じ込められても、内側からドアを開けることができる「閉じ込め防止機能」を付けた機種も販売されているのだそう。
まずは現在使用中のドラム式洗濯機に備わっている機能を再確認し、事故防止に役立つ機能を積極的に活用していくことが大切ですね。
チャイルドロックのかわりに「ゴムバンド」などでドアが開かない工夫も大切
もしチャイルドロック機能が備わっていないドラム式洗濯機には、ゴムバンドを掛けるなどして工夫することも推奨されています。
でも洗濯機にゴムバンドって、どうやってつければいいのでしょうか? 筆者が調べたところ、2018年2月現在では洗濯機の扉を開けられないようにする専用のゴムバンドの販売はされていないようです。しかし、日本赤十字社「こどもの事故予防」サイトに、ドラム式洗濯機にゴムバンドを掛ける方法が解説されていました。
ゴムとフックでふたを押さえます。接着剤でつけるフックを2つ用意し、洗濯機の両サイドに付けます。ゴムひもまたはヘア用のゴムを1メートルくらい用意し、輪にして結びフックに付けます。
洗濯機の両サイドに接着剤でフックを取り付け、輪にしたゴムをそれぞれのフックにかけます。洗濯機のふたを押さえるようにゴムをかけることで、子どもがふたを開けようとすることを防ぐのです。ゴムやフックは100均などでも手に入れられそう。各ご家庭でも洗濯機の開閉防止対策ができるようですね。
またこの他にも、子どもを物理的に洗濯機に近づかせないようにしたり、「中に入るのは危険」ということをお子さんにしっかり話したりしているご家庭もあるようですよ。
『我が家はお風呂場の扉に鍵つけたよ。裏からも開ける鍵。お風呂入る時間以外は閉めてる』
『うちはドアの開閉防止のベビーガードをドラム式洗濯機のドアにつけてる』
『うちは小さいときから「ここに入ったりしちゃダメだよ、死んじゃうからね!」って言い聞かせてる』
ドラム式洗濯機ではないからといって油断は禁物!
さらに「うちは縦型洗濯機だから安心」とは言い切れません。子どもは、バケツや洗濯槽などにたまったわずか10㎝の深さの水でも溺れるおそれがあります。実際に、子どもが洗濯槽の中で溺死する事故も過去に起きてしまっているそうです。
消費者庁は使用後の洗濯機からは水を必ずぬいておくこと、また踏み台になるような洗濯かごなどは近くに置かないようにも呼びかけています。
24時間ずっと子どもから目を離さないなんてことは難しいと思いますが、子どもの身の回りの環境にちょっとした注意を払い、対策をたてることで防げる事故もあるのではないでしょうか。大切なお子さんを守るためにも、普段から事故を未然に防ぐ努力をしていきたいですね。この記事が少しでも、ご家庭でできる事故防止対策のお役に立てれば幸いです。
文・赤石みお
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