東京・中野区「東北復興大祭典なかの」を通して東日本大震災、熊本地震を支援
2017年10月28日(土)、29日(日)の2日間、中野区が「東北復興大祭典なかの」を実施しました。今年で6回目を迎えるイベントですが、今回の目玉は「独眼竜 伊達政宗」のねぶた。当日の様子をレポートします。
2日間ともあいにくの雨に見舞われ、来場者数も2日で10万人と昨年までの半数以下だったにも関わらず、特産品の販売やねぶたの運行を見に来た人たちで賑わっていました。
「東北復興大祭典なかの」が始まったきっかけは、2011年の東日本大震災発生。
「東北復興の灯を消してはならない」「一日でも早い復興につなげていきたい」「ともに生きる。ともに支え合う」という考えのもと、2012年から東北復興大祭典なかのが始まりました。さらに2016年の熊本地震への復興支援も行い、被災地の復旧、復興の一助となっています。
イベントの目玉は、迫力ある「独眼竜 伊達政宗」のねぶた
イベントでは、青森市の協力のもと、幅7m、奥行5mもある「独眼竜 伊達政宗」のねぶたが運行。雨のためビニールをかけていたものの、道いっぱいに広がる大きなねぶたは迫力満点。
ねぶたのあとには「ラッセーラ、ラッセーラ」の掛け声とともに、飛んだり跳ねたりしながら踊る「跳人(ハネト)」も観られ、お祭り気分も十分味わえました。当日は跳人の衣装を着てねぶた運行に参加することもでき、大人に混じって踊る子どもの姿も見られました。子どもたちが参加することで、より活気が増しますね!
会場となった中野区役所前広場と中野駅北口暫定広場では、八戸せんべい汁やしじみラーメン、牛タン焼き、各種地酒やりんごジュースなど、グルメから特産品まで約60のブースが並び、美味しそうな匂いが食欲をそそります。
中野サンプラザ前の特設ステージでは、ねぶたばやし、仙台「すずめ踊り」、山形「花笠」などの舞台とともに、被災地復興状況についての説明が行われました。
東日本大震災でもっとも被害が大きかった宮城県石巻市では、現在も425名が行方不明となっています。中野区は東日本大震災、熊本地震の発災直後から職員を長期派遣をしているとのこと。
「東北の伝統・文化を知っていただくとともに、復興への灯火(ともしび)を消さないようご協力をいただけたら嬉しいです」(中野区役所関係者)
東北各県や熊本県が誇る観光や文化、物産の販売を行う「東北復興大祭典なかの」をきっかけに、震災復興について自分たちにはなにができるのかを、改めて考えるきっかけにしたいですね。
取材、文・長瀬由利子 編集・北川麻耶