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おねしょが心配な子がわが家にお泊まり。その子がとった行動は?

「5歳を過ぎて週に2回以上の頻度で、少なくとも3か月以上の期間において」おねしょをする子は7歳でも10%いるそうです。意外と思うか、やっぱりと思うか、ママによって感想は違うかもしれませんが、少なくない割合だと思います。

このデータが紹介されている日本泌尿器科学会のサイトでも、成人までにはほぼ全例が治ると紹介されていますが、親にとっても子どもにとっても、おねしょは気がかりなことだと思います。子どもだって、ある年齢になればきっと、自分のおねしょを他の人に知られたくないですよね。筆者の家でこんな出来事がありました。

おねしょが心配な子が我が家にお泊まりに

ある日、筆者の家に娘の友達の女の子が泊まりに来ました。その子は娘と同じ6歳ですが、娘よりもずっと大人びてしっかりしています。おままごとをやるときもその子がいつもママ役だそうです(娘は大抵子猫役のようで、人間の役でさえないようです)。

その子のママが、お泊まり当日、筆者にこんなメッセージを送ってきました。

「実はうちの子、家では時々おねしょしてます。今も夜はオムツ。今日はパジャマと一緒にオムツを入れておいたけど、本人も納得しているから大丈夫。よろしくね」

その子はしっかりしているので、友達の前でオムツを履くのって、傷つくことではないのかな。筆者が心配なまま、夜がきました。その子と娘は

「一緒にお風呂に入る!  泡のお風呂にして!」

と楽しそうにお風呂に入っていきました。

どのタイミングでオムツを履かせよう……?

娘たちがお風呂で遊んでいる間、筆者は、お風呂から出るときの手順をどうするかで頭はいっぱいでした。

「パジャマに着替えるときにさりげなくその子を別室に連れて行こうか、それとも娘を先にお風呂から出そうか、それとも……」

その子が娘の前でオムツを履くのはイヤだろう、と思ったのです。

でも、筆者が悩んでいるうちに、2人はお風呂から出て、その子は娘の前でパジャマと一緒にオムツを取り出しました。
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「私、夜だけオムツを履いているの。アナ雪がついているオムツ。ママと一緒に病院に行ったら先生が、いつか治るから私は何の問題もないって。先生が言ったんだから絶対平気。ママも大丈夫だって言ってた。私全然気にしていない!」

とオムツのことを指摘される前にその子は自分で説明し、堂々とオムツを履いていました。むしろ圧倒される娘。

「そうだね。何の問題もないよね」

娘はうなずいていました。でもやはり何かを察したようで、それ以上何も言わず、その話は終わりました。

ママはその子を励まし続けた

翌朝、その子は目覚めるとすぐにトイレに飛び込み、オムツを脱いでゴミ箱に入れていました。

おねしょはしていないようでしたが、早くオムツを脱ぎたかったように見えました。何とかその子は無事にお泊まりできました。翌日も元気で、楽しそうに2人が遊んでいる様子を見て、私もその子のママもほっとしていました。

もしかすると、その子はおねしょを秘密にしておきたかったのかもしれません。でも友達と一緒にお泊まりをするには、秘密のままにしておくことはできません。その子のママはむしろ「自信を持って」オムツを履けるように、その子を励ましたそうです。病院に行ったのも、おねしょのことをきちんと診てもらいたいという思いもあったようですが、お医者さんから直接子どもに向かって、問題ないと言ってほしかったのだそうです。筆者にはそんな発想はなかったので、目からウロコ、でした。
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その子は翌年にオムツを卒業した、とママから聞きました。そのママは、娘がおねしょをしている間は、いつ治るのだろうと内心不安もあったそうですが、「絶対いつかは治る!」と自分自身にも心の中で言い続けていたそうです。本当にその通り。

おねしょはデリケートな問題だと思います。子ども自身いろいろな気持ちを抱えているようです。一番近くにいる家族がいつも子どもの気持ちを大切にしてあげたいですね。

文・野口由美子 イラスト・ももいろななえ

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