離乳食期に便利な乳幼児用チェアでまさかの事故。気をつけるべきことは?【朝ごふんコラム】
お子さんに離乳食を与えるとき、お絵かきをするときに便利な乳幼児チェア。ダイニングテーブルにちょうどいい高さのハイチェアや、高さの調節ができるローチェア、ラックつきチェア、テーブルにひっかけるタイプの取り付け式チェアなどがあります。今回は、乳幼児用チェアの正しい使い方、安全性について改めて確認しましょう。小児科医で「子どもを事故から守るプロジェクト」代表の出口貴美子先生にお話をお伺いしました。
「夕食時子ども用のイスから転落し 頭部を打撲した」(2歳 男児)
「子ども用のイスの上に 立って後頭部から落ちた」(1歳 男児)
「ベビーチェアにベルトをして座らせていたら そのまま横向きに倒れ、鎖骨を骨折した」 (0歳 男児)
「ベビー用イスに座っていた時、 一人で足抜けしてイスにせり上がり そのまま転落した」 (1歳 男児)
「ベビーラックから 身を乗り出して そのまま転落した(0歳 女児)
肩、腰、股の3点ベルトで滑り落ち防止
子どもを事故から守るためには、肩ベルト、腰ベルト、股ベルトという3点セットがついていることが大切です。この3点をしっかり留めておかないと、横から抜けて転落する事故につながります。ベルトがついていないものは危ないので使用しないほうがいいのですが、ついていても「面倒だから」といって使っていないお母さんたちもいます。危険なので、必ず毎回つける癖をつけましょう。
便利なテーブルチェアの思わぬ落とし穴
テーブルに取りつけるだけで使えるテーブルチェア。コンパクトで収納の場所も取らず便利なアイテムですが、気をつけないとテーブルから外れてしまうことがあります。取り付ける部分に、テーブルクロスやビニールがついていると外れやすくなります。また、子どもがテーブルを押したりすると、外れて落ちることがあります。
また、近くに大人用のイスなどを置いてしまうと、子どもの足が当たってしまい立ち上がれる可能性があるので注意しましょう。
カバンの中に入れておきたいチェアベルト
レストランなどで貸してくれる子ども用イスには、ベルトがついていないものもあります。1人で座るのが不安定な子どもだと、テーブルとイスの隙間から滑り落ちてしまうことがあります。そんなときはベルトだけ取りつけられる「チェアベルト」があるので使いましょう。価格も2000円前後で購入でき、折りたためるので持ち運びも便利です。せっかくイスをかしてくれてもベルトがなかったということもあるので、1つ持っておくと便利かもしれません。
ハイチェアから転倒、原因は?
「子ども用のイスの上に立って後頭部から落ちた」、「ベビーラックから身を乗り出してそのまま転落した」という事例があります。原因は、ベルトをしていなかったためにイスの上に立ち上がってしまったり、テーブルを足でけってその勢いで転倒することがあります。
3点ベルトをする、子どものそばを離れない。この2点に気をつけましょう。
自己流の使い方になっていませんか?
折り畳み式イスなどで手や指を挟んだり、転んだ時にキャスターつきチェアのストッパーで顔をつく可能性があります。商品を購入する場合、SGマークがついた安全性に配慮したものを選ぶとともに、説明書をよく読んで正しい使い方を心がけましょう。
背中が伸びていないとのどにつまることも
子どもに食事を与えるときは、必ず背中をまっすぐに伸ばして座らせてください。なぜかというと、背中が曲がっているとのどにものが詰まりやすくなるからです。子どもが食べ物を飲み込んだとき、ごっくんというのがしっかりと見える姿勢で食事をさせることが大切です。
ほんのちょっと目を離したり、ベルトをしていなかったことで事故につながります。しっかりとベルトをして、子どもの隣で座って一緒に食べてあげることが事故予防にもつながります。親子一緒に座って食事をすることで子どもの食への関心が高まり、楽しい時間が過ごせるようになるといいですね。
「毎朝みんなでゴハンを食べながら、たった5分でも家族のコミュニケーションをとって欲しい」という想いからはじまった『朝ごふん』プロジェクト。
このコラムは、忙しい朝でも5分で話せる子どもの安心・安全情報について紹介しています。
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