【特別インタビュー】Robloxが広げる子どもの可能性。英語やプログラミングを学ぶ入り口に

ゲームを楽しみながら英語に触れたり、自分でゲームを作る中でプログラミングやデザインを学んだり。Roblox(ロブロックス)には、子どもたちの「好き」が自然と学びにつながる環境があります。
今回は、ロブロックス上級副社長兼チーフ・デザイン・オフィサーの加藤匡嗣さんにママスタセレクト編集部が独占インタビュー。世界中の人との交流やゲーム作りを通して、子どもたちの可能性がどのように広がるのかを伺いました。
競い合うより教え合う。ロブロックスに根付くクリエイター文化
──ロブロックスでは、クリエイター同士が学び合う文化があるそうですね。
加藤匡嗣さん(以下、加藤さん):クリエイター同士でサポートし合いながら学べる環境が、とても整っています。僕がロブロックスですごく好きなのは、コミュニティの人たちが競うのではなく、助け合うことなんです。わからないことがあれば相談して、一緒に解決する。クリエイター向けに開発を支援するためのメンターシッププログラムなども提供していますが、コミュニティで互いに知識を共有し、サポートし合うのがとても大きいようですね。
── どうして、そのような学び合う文化が生まれたのでしょうか?
加藤さん:ロブロックスは、誰でもゲームを作って公開できるプラットフォームなんです。それぞれが自分の作りたいものを作り、ユーザーの反応を見ながら育てていく。だから、「自分だけが成功すればいい」ではなく、「ロブロックス全体が良くなればいい」という考え方が自然とあるんです。
僕もクリエイターの皆さんと直接話をする機会があり、率直な意見を聞かせてもらっています。その声を受けて「もっと良くするにはどうすればいいか」を考え、サービス作りに生かしていますね。そんな文化がロブロックスには根付いています。
世界中の若手クリエイターが集まる「RDC」とは?
── 実際に「ロブロックスらしい学び」を実感した出来事はありますか?
加藤さん:毎年アメリカで開かれる「RDC」(Roblox Developers Conference)というロブロックスクリエイターのイベントでは、世界中の開発者が一堂に介して、熱心に話し合っているんです。初めて参加したときは本当に感動しました。
ゲームで遊んでいた子どもが、ゲームを作り始める。プログラミングやビジネスを学んで、世界へ挑戦していく。みんなで学びながら成長してきた結果、トップクリエイターとなり、大きな収益を上げている人もいます。
「売れないゲーム?」が世界的大ヒットに。ロブロックスだから生まれる発想
──ロブロックスは、ゲームをプレイするだけではなく自分自身で作ることもできますが、具体的にはどんなゲームが作られているのでしょうか?
加藤さん:本当にいろいろあります。最近、世界的に大ヒットしたのは、1つのゲームにおける同時接続プレイヤー数のギネス世界記録を塗り替えた『Grow a Garden』という庭作りゲームでした。「売れるゲーム」を出発点にしていたら、たぶん誰も作らないゲームですよね。
僕らが子どもの頃は、ゲームといえばRPGやシューティングでした。でもロブロックスのクリエイターたちは「お金を稼ぎたい」からではなく、「これを作ってみたい」という気持ちから始めるんですね。だから、「次に何が流行ると思いますか」と聞かれても、たぶん僕の予想は当たりません(笑)。
ゲームが英語の先生に。遊びから始まる言葉の学び
── ロブロックスでは世界中の人と遊べますが、言葉の壁はどう乗り越えているのでしょうか?
加藤さん:ロブロックスにはチャットを自動で翻訳する機能があります。また、それをオフにして、あえて英語でコミュニケーションを楽しんでいる子どもたちもいますよ。
僕自身も、英単語は『ドラゴンクエスト』や『ファイナルファンタジー』でたくさん覚えました(笑)。ゲームを通して言葉を覚えることって、意外と多いんですよね。世界中の人と交流できる環境なので、新しい言語に触れるきっかけにもなると思います。
── ロブロックスなどのゲームをきっかけに英語を覚え、今ではゲームをしながら英語を教えている子もいます。こうした学び方をどう思いますか?
加藤さん:とてもいいと思いますよ。もしかしたら、一緒に英語を学んでいる子ども同士が、「今度はゲームも作ってみよう」となるかもしれない。それもすごくおもしろいですよね。親御さんも一緒に関わりながら、いろいろ話をしていけたらいいのかなと思います。
サッカーでも、ゲームでも。人とつながるきっかけは何でもいい
──ゲームが、人と人をつなぐきっかけになるんですね。
加藤さん:そう思います。僕は高校時代に留学したのですが、当時は英語がほとんど話せませんでした。でも、時間だけはたくさんあったので、ずっと絵を描いていたんです。それが今のデザインの仕事につながりました。
一方で、友達ができたきっかけはサッカーでした。言葉が通じなくても、一緒にプレーすれば自然と仲良くなれたんですよね。だから、人とつながるきっかけは何でもいいと思うんです。
ロブロックスの中でも、一緒にゲームをしたり、コンサートに参加したことをきっかけに仲良くなることがあります。大事なのは、安全な環境の中で人とつながれること。ロブロックスが、そんな出会いや挑戦のきっかけになれたら、それ以上にうれしいことはありません。
(編集後記)
ゲームを通して英語に触れたり、ゲーム作りからプログラミングや3Dデザインに興味を持ったり。「勉強しなさい」と言われて始めるのではなく、「好きだからもっと知りたい」という気持ちが学びにつながる……そんな子どもたちの姿が印象的でした。
親がゲームのすべてを理解できなくても、子どもが夢中になっている世界を少しだけのぞいてみることで、新しい一面や可能性に気づけるかもしれません。
取材・文、長瀬由利子 編集・撮影、編集部
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