ママがぶつかる「こんなとき、どうしたら良いの?」を解決してくれる一冊
初めての妊娠、初めての出産、初めての育児。これらは全て、筆者がこの3年の間に経験してきたことです。そして、そんな初めて尽くしの筆者が1番頼りにしていたのは「検索」でした。
「妊娠したかもしれない」と思ったときには、「妊娠 初期症状」と検索して、初期症状に当てはまるかを調べたり、「〇〇産婦人科 評判」と、初診を受ける病院を探したりしました。病院で妊娠を確認した後も、「心拍確認 安心」「母子手帳」「つわり」など、とにかく初めての妊娠に対しての不安を「検索」で埋めようとしていたような気がします。
その後も事ある毎に検索、検索。今、こうして思い出してみると、あの頃の自分が心配になるくらい神経質になっていたように感じます。
そして出産後もそれは続きました。まず、筆者は緊急帝王切開での出産だったため、産後は「傷跡 ケア」「帝王切開 痛い」などの検索をよくしていたように思います。「テープでしっかりケアをすること」「保湿が大事」などの知識を得たにも関わらず、ケロイド体質でしっかり傷跡が残ってしまいました。
育児がスタートすると、これまた検索魔に拍車がかかります。「母乳 出ない」「赤ちゃん 寝ない」「赤ちゃん 吐いた」「オムツかぶれ 泣く」etc……育児書は買わず、まわりの先輩ママと検索が、育児の支えだったのです。
ところが、検索していると、ときどき「おや?」と思うこともありました。
例えばあるとき、乳首に激痛を感じて見てみると、白斑ができていたことがありました。「白斑」と言う言葉も知らなかったので、「乳首 白い 痛い」と検索すると、【授乳中】【白斑】【ケア】【対処法】などの結果が出て来ます。それで、「これは白斑というものなのか」ということがわかるのですが、この対処法、本当にさまざまなものがあって、「どれが正解?」と悩んでしまうのです。
検索結果の1番最初に出てきた内容が「正しい情報」と思いがちですが、そうではないことをこのとき知りました。どれが正解かわからずに、ママが集まるような掲示板で質問をすると、さらに正解がわからなくなったりします(笑)
「白斑ができて悩んでいます」という相談に対して
「助産師さんのマッサージに通ったけど、注射針で詰まりを取ってもらっても痛みは寒いうちは治らないかもねって言われて本当に何しても春まで治らなかった。」
「助産師さんに相談したらとにかく赤ちゃんに、いっぱい飲んでもらうしかないって言われた。」
「葛根湯飲んだり、乳に生のキャベツ貼って冷やすと良いって言ってたよ。」
などなど、たくさんの意見があります。ただでさえ激痛な所に、針を刺すなんて!と驚きながらも、「助産師さん」というワードに「これが正解なのかもしれない」と思ってしまうのが、検索の落とし穴だったりします。
育児をしていると、日々「これってなに?」「どうしたら良いの?」と思うことが溢れてきます。その多くが、大切なわが子の健康や命に関わることだったりするので、ママたちはその疑問に対しての正しい答えを求めて「検索魔」になってしまうのも仕方のないことだと思います。
情報過多の世の中、わからないことはスマホで簡単に調べられて便利。もちろんママたちを助けてくれることもあります。しかし、「誰もが発信できる世の中」というのは、同時に「正しくない情報も溢れている」ということを、もっともっと意識するべきだということを、筆者はこの3年の出産・育児の日々で学びました。
妊娠・出産・育児に関しては、1つの問いに対して数えきれない種類の「回答」がでてくることもあります。
予防接種の時期が近づき、またまた検索魔のママが調べると、「危険」「打たない」「効果がない」などのワードが検索結果に出てきて、「えっ?」と思ってしまうことも。初めての育児です。初めての予防接種です。まだ産まれて1年も経たないわが子が注射を打つとなると、「可哀想だなぁ」という気持ちもあります。「必要なこと」と思っていたのに、検索するとネットには、否定の声やブログやサイトがたくさん。
「ん?これは、どちらが正しいの?」迷ってしまう人がいても、それは当然です。わが子のことを真剣に考えているからこそ、悩んでしまうんです。
では、「予防接種」は、ワクチンは本当に危険なの?
これに対して「正しい情報」を発信しているのは、やはり専門家です。
「各分野の専門家が伝える 子どもを守るために知っておきたいこと」では「ワクチンは病気にならないように、病気になったとしても軽くすむように作られたもの(P60参照)」というように、しっかり明記してあるため、安心してワクチンを受けることができます。
筆者は、この本に出会ったとき、「私が出産した頃に読みたかったな」と思い、少し悔みました。妊娠してから3年、検索魔になっていたときの答えがこの一冊に詰まっていたからです。
この本は、育児書ではありません。育児をしていくなかで、どうしても入ってくるネガティブな情報に対しての向き合い方を教えてくれる「育児をするママに寄り添ってくれる本」です。
最近、友人から妊娠報告を受けると、この本をプレゼントしています。
わが子のことを考えているからこそ、「正しい情報」を見極めたいというパパ・ママへ。この一冊をオススメします。