後藤真希(2):第4回 出産してから、娘を預けて出かけたことが2回ありました
第4回目は、前回に引き続き、産後の美容ケアのお話や産後の1人時間の過ごし方についてお話を伺いました。
産後の日々の中で、ママが1人の時間を持つことは実はとても大事だと、このコラムを通して世のパパたちにも知ってもらえたらと思います。
産後のママたちに悩みを聞くと、一番に挙がるのが「産後の抜け毛」なのですが、後藤さんも抜け毛に悩んだ時期はありましたか?
ありました。すっごく抜けますよね。「こんなに抜けて大丈夫?」と、心配になるくらい抜けるから、不安になりました(笑)。
前髪の辺りがすごく抜けて、ようやく今の長さまで伸びてきました。
抜け毛も困るけど、その後生えてきた髪のチョビチョビ感もすごく気になりますよね。
抜け毛対策はしましたか?
抜け毛は産後のママたちがみんな経験することだし、時間が経てばちゃんと生えてくるから、とくにケアはしませんでした。
髪は、産後一ヵ月ほど経った頃に、伸びてしまったところのカラーリングとトリートメントをしましたが、髪に対してしたことはそのくらいですね。
そのとき、旦那さんも一緒に美容院に行ったんですが、私の隣でいきなりヘッドスパしてて (笑)。
「なんであなたがヘッドスパしてるのよ!」って、思わず突っ込みました(笑)。
産後のスキンケアは、出産前と変わりましたか?
出産後は一気に生活が変わるから、肌荒れがひどかったんです。
出産前は毎日欠かさずにパックをしていたんですが、それができなくなったのは少しだけストレスでしたね。
それ以外は、お風呂を出てすぐ手の届くところに化粧水・乳液を置いておいて、お風呂から出たらすぐにその場でケアするようにしていました。産後10ヶ月の間、後藤さんにとって美容ケアとして“手放せなかったアイテム”はありますか?
化粧水です。すごく自分に合うものがあって、それを使うと肌質が整うんです。
私が気にするのは、肌の状態だけなんです。肌が整っていればストレスもたまらない(笑)。
逆にニキビ一つできたら大騒ぎしているので、肌がキープできていれば大丈夫です。
スタイル、体重より肌のケアが疎かになってしまうのが嫌だったので、化粧水だけは手放せなかったです。
2人目を妊娠して妊娠4ヶ月頃にすごく肌荒れしたんですが、それも今は落ち着いてきたのでよかったです。
ママは産後、なかなか1人の時間が持てないと思います。産後に自分磨きの時間をもったことはありますか?
自分磨き……ではないですが、産後は赤ちゃんも一緒に連れて行ける整体に行きましたね。
今はそういうお店が増えているので、すごくありがたいです。「赤ちゃんOK」と書いてあっても「施術中に泣いちゃったらどうしよう」と、ドキドキしながら整体を受けていました。
運よく寝てくれたりするとその間に安心して施術を受けたりして。でも、ハイハイするようになってからは、整体すら行けなくなっちゃいましたね。
動き出すと見守るのが大変になるので、寝ているだけの赤ちゃんの頃が通いやすかったなと、今になって思います。
産後で不調を感じているママさんがいたら、寝返りする前のほうが赤ちゃんOKな整体やマッサージに通いやすいので、早めから行くことをオススメします。
プライベートな目的で1人の時間を持ったことはありますか?
出産してから娘を旦那に預けて出かけたことが2回あります。
1回目は、友達が出産するというので病院に駆けつけたとき。そのときは2時間くらい外出しました。
2回目は、私と誕生日が近い友達がいて、お互いの誕生日のお祝いとして一緒にご飯食べたいねって話をして、一ヵ月以上前から決めて出かけた2、3時間です。
産後8ヵ月で私が自分の時間として1人で過ごしたのはこの2回ですね(笑)。
そういうママも多いと思います。以前は当たり前のようにあった1人の時間も、育児に追われる日々の中では、とても貴重な時間でリフレッシュになりますよね。
リフレッシュできます! 一人で出かけているときは何も考えなくていいから。
ゆっくりご飯も食べられるし、場所も選ばなくていいし。
当たり前ですけど、子どもと一緒にいると何をするにも全部子ども中心に考えるようになりますもんね。
例えば、家族で外食するってなったら、ママは「どうしようかな、あそこはお店の作りがこうだから、あっちかな」とか「あのお店は個室の座敷があるからいいかも」とか、ものすごくいろんなことを考えるんですよね。
それで旦那に提案すると、「俺、それ食べたくないから嫌だ」と言われたりして。
そういうときは、イラッとしますよね(笑)。
「じゃあ、娘を連れて行けて、あの子が食べられるものもあって、かつ、個室とかうるさくしても大丈夫なお店とか考えてくれる?」って。
そういうイライラが溜まって、大きなケンカになったことはありましたか?
そこまで大きなケンカはないですね。これからあるのかもしれないですけど(笑)。
子育て中のママがパパにイライラしてしまうのは「あるある」ですが、いろいろ協力的だというご主人を見ていて、「パパになったなぁ」と思うところはどこですか?
やっぱり、娘の面倒を見てくれるところですね。「パパになったな」と思います。
でも、それ以外は以前と変わってないので、2人目が生まれらケンカとか増えるのかもしれないなとは思ってるんですよ。
「もう! いい加減にしなさいよ~」ってなりそう(笑)。
2人の育児は未知だから、もしかしたらこれから先は旦那自身も「諦め」なければいけないことも増えてくるかもしれませんね。
例えば、いままでみたいに“自分が食べたい物じゃないとダメ!”と言っていられなくなるかも。
今は、離乳食が始まっているので娘の食事を中心に考えて、ご飯をやわらかめに炊いているんですが、旦那さんは柔らかいご飯が嫌いで。
でも、娘は固く炊いた物は食べられない。今は、たまたま炊飯器が2つあるので別々に炊いてるんですが、これがまた面倒くさいんですよ(笑)。
「普通、娘に合わせるだろ!」と思ったりするんだけれど、それができないんですよね。
そういうことが、2人目が生まれた後にどうなっていくのかなぁとは思います。
どんな家庭も、産後のママはパパにイライラするものですよね。それでも育児に協力的だというご主人と大きなケンカをすることなく過ごしてきた後藤さん。奥さんとしても、ママとしても、今後もエールを送りたいですね。
次回は、娘さんに作る後藤さんの離乳食について、お話を伺っていきます。お楽しみに。
(取材、文・上原かほり 撮影:chiai)