<エアコン上手になる!>電気代節約の3つのポイント。ストーブと併用する場合のコツは? 第2回

冬場はエアコンをつければ快適に過ごせる! ……のはいいですが、気になるのは電気代。昨今の電気代高騰を考えると、節電しなきゃという気持ちになってしまいますね。そこでエアコンを使用する際の節電ポイントをダイキン工業株式会社コーポレートコミュニケーション室の森重雄己さんに教えていただきましょう!
エアコンの節電ポイント3つ
――一般家庭でできる節電の工夫はありますか?
森重雄己さん(以下、森重さん):1つめは、スイッチのオン・オフのタイミングです。こまめに切ったり入れたりするよりも、つけっぱなしの方が電気代の節約につながる場合もあります。エアコンは設定温度を維持するよりも、運転を開始した直後の方が電力をたくさん消費します。エアコンのつけはじめの方が室温と設定温度の差が大きいので、その差を埋めようと運転するからです。そのため30分程度の外出であれば、エアコンのスイッチは切らずにつけっぱなしにした方がよいでしょう。
2つめのポイントとして、暖房の風向きにも注意してほしいですね。エアコンの風向きを斜め下にして、床付近を暖めるようにしてください。暖かい空気は上にたまり、冷たい空気は下にたまる性質があるためです。床を暖めるようなイメージで風を下に向けると暖かい空気は天井に向かいますから、結果的に部屋全体を暖めることができて、部屋が設定温度に到達しやすくなります。
3つめのポイントは、足元にある冷たい空気の塊をサーキュレーターや空気清浄機を使い、部屋の中で温度のむらを解消につなげることです。サーキュレーターや空気清浄機は、部屋の空気をかき混ぜる役割を果たしてくれます。エアコンからの暖かい空気を循環させるとともに、サーキュレーターなどを使って空気をかき混ぜることで冷気だまりが解消され天井にある暖かい空気も動きます。そして部屋の中で温度のむらがなくなり、全体に暖かい空気が届くようになります。結果として、エアコンの設定温度を上げずにすむので電気代の節約につながります。
ストーブとエアコンの併用でも、空気の循環が大切
――冬はストーブとエアコンのように、暖房器具を複数使う家庭もあると思います。両方を使う場合、効果的に部屋を暖める方法はありますか?
森重さん:暖房器具を複数使うとしても、大切なのは空気の循環です。天井にたまる暖かい空気をうまくかき混ぜることで、暖房器具を効果的に使えます。
エアコンの設置場所で暖房効率に違いは出る?
――エアコンを設置する場所についても、ポイントはありますか?
森重さん:窓の近くや壁で、部屋全体を暖められる場所が理想です。ただ、一般的な家庭では室外機の設置場所の関係から、エアコンを窓の近くや壁に取り付けられており、最適な位置に設置されていることが多いです。
――ちなみにお店では、天井に設置されているエアコンをよく見かけます。あれも空調として効率がよいのでしょうか?
森重さん:店舗などでよく見かける天井にはめ込むタイプのエアコンは吹き出し口が4つのタイプが多いのでないでしょうか。基本的には風の吹き出し口が4つあるために効率よく部屋を暖めることができますし、設置場所が壁面に限定されないので、空調効率のよい位置に設置できるのがメリットです。
編集後記
冬場のエアコンは電気代が気になりますが、少しでも節電するためのポイントもあることがわかりました。スイッチのオン・オフや風向きに加えて、空気をかき混ぜることが大切になってきそうですね。特に部屋を効率よく暖めるには、冷たい空気と暖かい空気をかき混ぜることが重要とのこと。サーキュレーターなどを活用するのもよさそうですね。
取材、文・川崎さちえ 編集・ここのえ イラスト・森乃クコ
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