熊田曜子:第4回 産むとき、私ひと言も声を出してないんです
妊娠中はマタニティならではのお洒落を楽しんだり、大好きなお裁縫で赤ちゃんのセレモニードレスを作るなど、充実した生活をされた熊田曜子さん。
今回は、いよいよ出産当日のことについてお話を伺いました。
出産の体験について詳しくお聞かせいただけますか?
私ベリーダンスをしていたのもあって、腹筋もあるしポーンと産めるだろうと思ってたんですけど、時間がかかりました。
痛みの感覚が10分間隔になってから、陣痛が始まったと数えるらしいんですけど、産むまで24時間かかりました。
陣痛の痛みがなくなると、うとうとするんですけど、また痛みの波が来て……っていうのを繰り返しているので全然寝られなかったし、生理痛の1000倍くらい痛いと思ったし、限界を2~3回は越えたと思いましたね。
旦那様も立ち合いされたんですか?
はい。元から立ち合い出産を希望していたので、夫の同僚とも仲が良かったので、陣痛いつ来るか分からないから、仕事抜けなきゃいけなくなっちゃうかもしれないけど、よろしくねと相談してありました。
夫は、最初の頃は病室でパソコンをカタカタしながら仕事をしていたんですけど、産む10時間ぐらい前からは、私がだんだんしんどくなってきたのも伝わって、カチカチという音もなくなりましたね(笑)。
病院では夜を越すのがすごく怖かったんですよ。
私のほかにもたくさん妊婦さんが入院していて、夜中に「いたああああああい」と泣き叫ぶ声が聞こえたり、「うーーうーー」みたいなおばけみたいな声がして、「今の何? 怖い」みたいな会話がありましたね (笑)。
一人じゃ不安になっていたと思うので、夫が側にいてくれてよかったです。
いざ、産まれる時はどんな感じでしたか?
陣痛中に、私が一回「う~っ」て言った時に、先生に「声ださないっ」て言われてから、声が出せなくなっちゃったんです。
声を出さない方が踏ん張る時に力がきちんといくみたいなんですよね。
それで、産むときもビデオカメラでとってもらっていたんですけど、私ひと言も声出してないんですよ(笑)。
横にあるポールみたいなのをもって、「うっ」て力みながら、夫に全身をさすってもらうようにしました。
看護師さんが痛みの逃がし方を教えてくれたので、看護師さんがやってくれたように、夫にも、「一緒に、ふ~~って言って!」と伝えて一緒にやってもらったりしました。
無事ご出産されて、感想はどうですか?
出産後、赤ちゃんを抱っこできるカンガルーケアの希望を出していたんですけど、それが理想と全然違ってびっくりしました!
産んだ後って、まだ胎盤を出していなかったり、色々切ったりだの塗ったりだの処置されていて、おなかのあたりもぐりぐりされている状態で、「赤ちゃん抱っこしますか?」と言われて、「え!? この状況で!?」と思いました。
カンガルーケアってもっと落ち着いた部屋で、リラックスした状況でするものだと思っていたので、上半身だけ切り抜いてみたら微笑ましい状況かもしれないですけど、引きでみたら、周りはドタバタしていてすごい状況なんだなと思いましたね(笑)。
2人目の予定はありますか?
できれば今妊娠したいです!
夫は、一人目が娘だったので、次は男の子がいいと言っています。
私は、健康に産まれてきてくれればどちらでもいいです。
ありがとうございました!
次回は、子育てを始めて大変だったことや、旦那様との育児エピソードをお伺いします。
お楽しみに!
取材、文・上原かほり 撮影・chiai