<止まらぬ物価高>支出が増加した人は8割、収入が変わらないor減った人は7割。今後必要な工夫は?
止まらない物価高にママたちは毎日頭を悩ませているのではないでしょうか。なんとか収入を増やして支出を減らしたいと考えるものの、そう簡単にはいきませんよね。先日、弁護士法人mamoriは20~50代の男女550名を対象に「”物価高による生活影響”に関する意識調査」を実施しました。今回はその調査結果をご紹介します。
生活に必要な項目での支出増加を感じている人は約8割
まず「食費・光熱費など生活必需品の支出について、昨年と比べてどう感じていますか?」という質問をしてみました。すると「明らかに増えている」、「やや増えている」と答えた人は81.3%にものぼりました。8割以上の人が食費や日用品など、生活に必要な項目での支出増加を感じていることになりますね。
一方で「変わらない」「減った(節約している)」「よくわからない」と答えた人は20.3%で、余裕のない消費行動が見て取れる結果となりました。
支出が増えてもその分、収入が増えれば生活は苦しくなりませんよね。では次に「物価が上がっていると感じるなか、収入の変化についてどう感じていますか?」という質問をしたところ、「十分に増えた」と「わずかに増えた」と答えた人は25.5%にとどまりました。逆に「変わっていない」「わずかに減った」「大きく減少した」と答えた人は74.5%という結果でした。
支出を減らすために約半数の人が削っているのが食費
次に支出を減らすために我慢していることを聞きました。すると「食費や外食」が45.6%、「趣味・レジャー」が24.0%、「医療・健康関連」が3.5%といった回答が得られました。一方で「特に我慢していない」と答えた人は24.4%にものぼり、支出の増加に対して消費行動を我慢せずにライフスタイルをあまり変えない人も一定数いることがうかがえます。
家計が厳しいときにどんなことで補填しているのかを聞くと、第1位は「貯金の切り崩し」で34.5%でした。第2位は「クレジットカードの分割」で3.6%、第3位には「家族・親族からの援助」が3.3%と続きました。また「補填していない(我慢してやりくり)」と答えた人も48.9%と約半数いたことから、多くの人が収入を増やすことよりも、食費や趣味など楽しみを削って支出をいかに減らすかという方向で家計をやりくりしていることがわかります。
「クレジットカードの分割」のほか、「カードローン・キャッシング」といった借金的手段を用いている人も一定数存在することが判明。こうした手段は将来の負債に繋がるためリスクが高く、できれば誰もが手を出したくはないですよね。しかしそうせざるを得ないほど家計が回らなくなっている過酷な現状が見て取れます。
約7割が家計管理に不安を抱いている。今すぐできることは?
最後に「家計管理に対して、どのような気持ちを抱いていますか?」という質問をしました。「常に不安を感じている」と「多少の不安がある」と答えた人は合わせて69.1%、「なんとかやりくりできている」「特に気にしていない」「管理は他の家族がしている」と答えた人は合わせて30.9%という結果に。不安を抱いている人が約7割と大多数を占めたことから、なんとか家計管理を頑張りたいものの、物価高や社会情勢などで先行きが不透明な状況に安心できない人の多さがあらわになりました。
物価が上昇を続けるなかで実質賃金が停滞し、じわりじわりと多くの人の家計が圧迫されている昨今。現状の家計収支を明確にして、収入を増やすか支出を減らすための工夫をしなければさらに家計は苦しくなってしまうでしょう。食費や趣味を削り続けても一時的な節約にしかならず、また長く続けばストレスが溜まり限界になる可能性もあります。なので保険や固定費の見直し、投資などの資産形成、転職や副業で収入アップを目指すなど、節約以外の手段の考慮も必要かもしれません。収入と支出のバランスを考えていくことが今後も続く物価高に対抗できる方法ではないでしょうか。
文・AKI 編集・あいぼん イラスト・Ponko
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