<不登校の後の人生は>アルバイトを1カ月で辞めた息子。旦那が「甘やかしすぎ」と激怒しました
不登校の子どもが自らのチカラで一歩を踏み出そうとしている。親として、コレほどまでにうれしいことはないのかもしれません。しかしすべてが本人や家族の思い通りに進むわけではないことも事実です。そのようななか、起こった父と子の衝突。板挟みになっているママから相談が寄せられました。
『高3になり不登校になった息子。本人の希望で転学し、必死に頑張って大学生になりました。不登校を経験したので、少しでも社会とつながっていたいという希望からアルバイトをはじめたのですが、仕事内容が合わず1カ月で辞めてしまい、旦那が「甘やかしすぎだ」と激怒しています』
不登校になっても諦めず、家族の支えと自分のチカラで進路を切り開いた息子さん。しかし父と子の間でトラブルが起こってしまったのです。何が起こってどうなってしまったのか。問題解決へのアドバイスをもらう前に、もう少しことの顛末を見てみましょう。
不登校だった子どもがバイトを辞めた理由
品出しを希望して応募したバイト。しかし人員不足から「どうしても」と店側からお願いされ接客担当として採用されてしまった投稿者さんの息子さん。1カ月の研修を終え、やはり接客は自分にはムリだと判断し辞めることを決意したのだそう。
『品出し担当に変えてもらえるかお願いしましたが、時間帯が合わず仕方なく退職を申し出て、決まっているシフトまでは頑張りますと伝えてきたそうです。安易に引き受けてしまったことを反省し、自分なりに調べて考え、謝罪の練習までしていった息子の行動はよかったと思いますし、甘えではないと私は思います』
希望職種以外での採用に、できるかどうかわからず安易に引き受けてしまった。しかしはじめてのアルバイトだそうで、やってみなければわからないこともありますよね。きちんと研修期間の1カ月を経て、自分で判断しきちんと幕引きを果たしたのに、旦那さんは「甘え」だと許せないのだそう。これは本当に甘やかしなのでしょうか。
仕事はやらないとわからない。甘やかしなんかではない!
『不登校だった子が希望の職種ではない接客を1カ月も頑張った。しかも勝手に黙って辞めちゃうわけでもないのだし、バイトなのだから楽しく合う職場を探す方がいい。甘やかしではないよ』
ママたちからは「甘やかしではない」と主張する声が目立ちました。もちろん、安易に引き受けてしまったことは問題です。しかしその問題だけをピックアップしてしまっては、今後一切の失敗も許されず、すべてを「甘え」とされてしまいかねませんよね。きちんとやるべきことをこなし、自分で判断し、意思を伝え謝罪もできた。このようなしっかりとした言動をする息子さんが甘やかされているとは到底思えませんよね。
苦言を呈する人も必要。旦那さんの気持ちも汲んであげて
『仕方がないことではあるけれど、旦那さんのやり切れない思いもわかる。情けないやつだって思っちゃったのだろうね、それが苛立ちに変わってしまった。旦那さんも、息子さんに無理強いすることはできないってわかっているのではないかな。それに苦言を呈する人も必要だよ』
旦那さんの発言だけを見ていると、無理解のように思えるのかもしれません。しかし、旦那さんにも行き場のないやり切れない思いがあるのかも……。その点を投稿者さんが理解してあげてはどうかといった声も届きました。ですが息子さんにとっては旦那さんの言動は少々厳しいかもしれません。一生懸命自分で考え、周囲にできるだけ迷惑をかけないように出した選択を「甘え」のひとことで片付けられてしまう。これは不登校を経験した子どもでなくても厳しそうです。だからこそ、投稿者さんが間に入って、両者の抱えている想いを昇華するお手伝いをしてあげてもいいのかもしれません。やりすぎはいけませんが、苦言を呈する人もときには必要だというママの言葉も一理あるでしょう。
仕事を辞めたのは事実。同じことを繰り返さないためのサポートを
許す・許さないだけで考えてしまうと、甘えだという結論に至ることもありそうです。それらの親の考えは親だけの問題としてひとまず置いておいて、息子さんの未来に目を向けてみてはいかがでしょう。今回のことを踏まえて次はどう動くかが重要だとママたちは話していました。まさにそのとおりですよね。今回の一件で、息子さんは自分が苦手なことや、問題解決に向けてどうすればいいかを学んだわけです。これは生きていくうえで、とても大切なことではないでしょうか。
『私は甘えだと思いません。でも、自分の希望と違う職種を安易に受け入れてしまったことで店側に迷惑かけてしまった。そのことをよく反省して、今後はしっかりと考えてからバイトを決めるように教えるかな』
息子さんが自分で決めたことだからと、何も言わないでいることは甘やかしかもしれませんし、親としての責任を問われるかもしれません。まだ社会に出ていないわが子が、今後同じことを繰り返さないために何ができるか、親子で話し合い、一緒に考えてみてはいかがでしょう。自立した社会人になるために必要なこと、学生である今のうちにどんどん教えてあげてくださいね。
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文・櫻宮ヨウ 編集・荻野実紀子 イラスト・Ponko
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