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<自主退学宣言>高校を中退したいといい出したわが子。理由は「合わないから」。親にできることは?

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順風満帆に進んできた子育ての道。しかしいつどこで何が起こるかわからないことも子育てなのかもしれません。「どうしてこんなことに?」そのような声をあげ、行き場のない悩みを寄せてくれたのは、高校生の子どもをもつママからのものでした。

『子どもが高校を辞めたいといい出した。理由は「合わないから」ただそれだけ。勉強もできるしいじめなどもなく、しいてあげれば生きづらさを抱えているようで、それが原因かもしれません。こんなことになるとは思ってもみなかった。できれば寄り添ってあげたいけれど、現実がまだ受け止められません』

高校生になるお子さんが、ある日突然、学校を辞めたいといい出した。そのとき皆さんはどうしますか? しかも理由が「合わないから」となると、寄り添いたくてもどのように寄り添えばいいのかもわからず、暗闇のなかに放り出されたような気持ちになってしまうのかもしれませんね。

苦しい心に寄り添おうとするママたち

『辞めたからってそれで子どもの人生が終了するわけではないから、あまり思い詰めないようにね』

『それはしんどいね。現実を受け止められる日なんてくるのかな。でもこないままでも、その状態もひっくるめて「しんどいね、どうしたらいいかな」と子どもと一緒に苦しんで悩むだけでも今はいい気もする』

投稿者さんの心のしんどさに寄り添おうとする声が続々と届きました。同じ子どもをもつ親だからこそわかる苦しみや悲しみ、焦りや葛藤・困惑がありますよね。ましてや今回の状況は出口の見えないトンネルに放り込まれている状態ですから、投稿者さんを励ましたくなる気持ちもよくわかります。ママたちのいうとおり、まずは悲観的になりすぎないことと、子どもと一緒に考えることからはじめてみてはいかがでしょう。

徹底的にわが子の話を聞こう

『知り合いの息子が、入学直後に突然理由もなく学校へ行けなくなった。よく話し合って、不登校の人たちが行く学校へ入り、普通に受験して大学へ入ったよ。無事に卒業して就職した。今はツライと思うけど、選択肢が増えた時代だから、進める道はある。頑張って!』

まずはわが子の話を聞く。わが子の声を取りこぼさないようにしっかり聞くことで、どのような思いや悩みを抱えているのかを知れたり、対応策はあるのかなどを考えたりできそうです。選択肢が増えた時代ですから、新たな場所でわが子が輝ける可能性もありますので、話を聞くことで進むべき道が見つかる可能性もあります。話を聞くときは、わが子の声を否定したり遮ったりしないであげてくださいね。できる限り同じ目線で受け止め、最後まで話を聞いてあげましょう。

寄せられたアドバイス

投稿者さんは今は現実を受け入れられず、苦しい思いをしているのでしょう。急いでムリに現実を受け入れる必要はないと思います。ただ行動はしたほうがよさそうです。そこで、ママたちから寄せられたアドバイスを紹介していきますので、行動しながら少しずつ受け入れていけるようにしてみてはいかがでしょう。

通信制高校

『通信に行く子、結構いるよ。通信から大学へ行く子もいる。大学ならうまくいく子もいるから、子どもとよく話し合うといいよ』

ママたちが心配していたのは、このまま何もしないでいると、最終学歴が“中卒”になってしまうことでした。中卒では将来の選択肢がかなり狭まってしまうこと、やりたいことでできない可能性が増えること、生涯賃金についてなどを話すのはどうでしょう。その上で、通信制高校という選択肢を切り出してみるといいかもしれません。少しでも関心を示したら、親子で調べたり足を運んだりしてみては?

高卒認定試験

『高校を辞めて通信に入り、高卒認定を受けて大学へ。その後、今はしっかり社会人をしている子がいますよ』

通信制高校に次いで目立っていたのは「高卒認定試験(高等学校卒業程度認定試験)」の取得。通信制高校へ通いながら取得する人もいれば、通信と予備校を併用する人、独学で高卒認定試験の資格取得を目指す人などやり方はさまざまです。高卒認定試験を取得するだけでもできることが一気に増えますし、この資格があれば大学受験も可能になります。高校わが子の将来のことを考えると選択肢に入れておきたい資格ではありそうです。

辞める前に学校と協力して行動を起こす

『子どもが不登校になったとき、辞める決断をする前に今の学校のまま改善できそうなことや、転校や通信にするならどこにどういうスケジュールで何が必要か、子どもと見学したり書類を作ったりなど動いてみた。そうこうするうちに勉強や学校での居場所など問題が見えてきて調整するうちにまた登校するようになったよ。悩むより動いてみることもひとつの手かも』

わが子からの突然の高校自主退学宣言に、親が翻弄されて戸惑うことは仕方のないことです。しかし、悩んでいる時間は本当にもったいないのです。思い切って今すぐにできることから動いてみるというママからのアドバイスは、非常に重要ですよね。子どもの声を聞きながら並行して学校側に相談し、できることがないかを探してみてください。万策尽きたって他にも選択肢がある時代ですから、諦めなくて構わないはず。自分や誰かを責めるより、ひとつでも行動に移したほうがずっと建設的なのかもしれませんね。

子どもの可能性を信じて、親子でともに歩んでいこう

『高校を辞めた先で何か開花することだってある。今は受け止められないかもしれないけど、その可能性もあることは頭に入れておいて』

高校入学まで滞りなく子育てをしてきたからこそ、突然のことに驚きを隠せない投稿者さんのショックは相当なものでしょう。しかし、できることは思っているよりたくさんある気がしませんか。たとえ今はわが子の心に寄り添えなくても、寄り添いたいと思う気持ちがあればそれで十分です。時間をかけてわが子とともに歩んでいくことで、いつの間にか寄り添えているかもしれません。
さまざまな選択肢や将来の展望、いいこと悪いことをすべてキチンと話して聞かせ、話し合い、そのとき一番の場所を見つけられるといいですね。

※初稿より内容を変更しています。

文・櫻宮ヨウ 編集・荻野実紀子 イラスト・べるこ

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