<善意100%の押し付け>「子どものため!」は毒にもなりうる?寄り添うって難しい【第3話まんが】
前回からの続き。私(キヨコ)は夫と娘(ユカリ 小5)と3人で暮らしているアラフォーの主婦です。夫は生後間もないユカリの育児に行き詰まったときに見た動画に感銘を受けて、それからというもの動画サイトの情報を頼って子育てをしてきました。しかし、ついにユカリが夫のやり方に反発しました。それも無理はありません。夫が昨日良いと言ったものが、今日には古いと言い出すのですから。いつも1週間としないうちにコロコロと変わる方針。それだっていつもユカリの気持ちを無視して「これが良いものだから!」と押し付けてくるのではたまりません。たとえ夫が100%善意だったとしてもです。
夫は傷ついた表情で「じゃあ親の想いは届かないものなのかな?」と、つぶやきました。ユカリのために良い方法を教えたい一心で動画サイトの情報を探してきた夫。でもそれが、ユカリにとっては理解しがたいものになっていたのかもしれません……。私は「私もユカリに健康に育ってほしいし、算数も得意になったらいいなぁとは思ってるよ。でもどういう方法でそこに辿り着くかを決めるのは私たちじゃないのよ」と、夫を諭しました。
夫はユカリに対して親としてできることをずっと模索してきました。動画を見て新しい情報を子育てに取り入れるのも一つの教育でしょう。しかし、ユカリは小学5年生になり、自分の意思があります。いつまでも親がコントロールしていてはいけないのだと思います。
親がわが子に対して思う「こう育ってほしい」という感情はどうしたって存在します。たとえそれが愛であっても、子どもをコントロールするために押し付けてしまうのはいけないと思います。
私とユカリの共通の趣味である読書。でも私は「読書好きの子に育ってくれたらいいな」とは思いましたが、実は一度も「本を読みなさい」と言ったことはないのです。
原案・編集部 作画・カヲルーン 編集・横内みか