<帰省文化いる?いらない?>想いはさまざま「気づく」で変わる人生【第6話まんが:レイコの気持ち】
前回からの続き。私(レイコ)は夫と中学1年生と小学3年生の姉妹の4人暮らしです。ママ友のランチ会で、マキコさんが「帰省が面倒くさい!」と嘆いていました。確かに帰省に縛られる長期休みも辛いのかもしれません。一方で、途中まで一緒に帰ったユキナさんは、夫婦で地元出身のため「帰省」という概念がなく、帰省する場所があるマキコさんが羨ましいと言っていました。そんな2人を見て、私は自分の両親が他界していることを話せませんでした。夫も父親とは音信不通、母親は亡くなっています。帰省する・しないという概念の前に、私たちには両親がおらず帰る実家もない……そんな現状に、忘れていた寂しさを思い出してしまうのでした。
「何度も悩んだことなんだけどね。もうどうしようもないって分かっているのに、なんか……久々に少し寂しくなって」
両親のことについては、割り切っていたつもりでした。でもママ友の話を聞いていたら、今日はまた少しだけ考えてしまったのです。
「だったら、俺らが長生きして娘たちの子どもに与えてあげれば良いんだよ。俺たちがもーーーっと長生きして、娘やその孫たちに親戚の集まりを体験させてあげれば良いんだよ」
そういってくれた夫の優しさが身に沁みました。
「誰しも一度は自分以外の人の境遇を「羨ましい」って思うこと、あるんじゃないかな。自分が誰かを「羨ましい」って思うのと同じくらい、誰かも自分のことを「羨ましい」って思ってくれているんだと、俺は思うよ。「羨ましい」って思われている部分に、早く気が付くかどうかで、また人生の彩も変わってくるんじゃないかな」
夫の言葉に私は、とても救われました。
世の中には色々な考え方をする人たちがいるでしょう。
色々な境遇の人もいると思います。
たいていの人が「自分の境遇」に足りないものを探し、求めているのかもしれません。
しかし、完璧な境遇なんてありません。
帰省が面倒くさい人も、帰省先が欲しい人も。親が生きている人も、そうでない人も。
親との想い出がいいものでなかった人も。
今が幸せであれば「これで良かった」と思えるのではないでしょうか。
日々の積み重ねが「今」の自分を創っているのです。
だからこそ、今の自分の生活を精一杯生きることが何よりも大切なのだな……と、今回のことで学びました。
夏休みの過ごし方はみんな異なりますが、それぞれめいっぱい楽しんでほしいと思います!
原案・編集部 脚本・渡辺多絵 作画・よしはな 編集・石井弥沙