<身長コンプレックス>オレ、決めた「心だけは誰よりもデッカくなる!」【後編まんが:息子の気持ち】
前回からの続き。俺は父さんと母さんと3人暮らしをしている中学3年生だ。昔から身長が低いことがコンプレックスだった。でも「いつか大きくなる」という周りの声を真に受けて、いま自分ができることを精一杯やってきたつもりだった。いつか170 cmになれる日がくるように、頑張っていたんだ。それなのに中1の頃から通った病院で、「伸びてもあと3 cmくらい」と言われてしまった。いま156 cmの俺は、160 cmにすら届くか届かないかで身長が止まってしまうかもしれない。いままで頑張ってきたことがすべて無駄に思えて、やけくそになってしまうのだった。
もう人生、どうだっていい……。こんなに背が小さければ、この先何をやってもダメだし、彼女だってできない。きっといい仕事にだって就けないし、結婚だって……。この先の人生に絶望していると、母さんが部屋に入ってきたんだ。
「人にはそれぞれコンプレックスがあるわ。他人から見れば大したことじゃないけれど、本人にしてみたらとっても深刻なコンプレックスだってこともある。現実を受け入れられない気持ちは分かるけれど、今できることはしておこうよ」と母は言うのだ。それから……「お母さんは、そのままのコウタでも充分カッコいいと思うけどね!」とも言ってくれた。
今でも自分が小柄なことへのコンプレックスがなくなったわけじゃない。
でも母さんの言葉で「誰にでもコンプレックスはある」って言われて、少しだけ分かったんだ。
身長が小さいことに引け目がある俺だけれど、だからこそ他の人のコンプレックスも受け入れてあげられる心が持てるんじゃないかって。
自分のコンプレックスに囚われすぎて、いつまでも自分をダメにしていたら勿体ないって気が付いたんだ。
だから少しずつだけれど、前を向いて頑張っていきたいって思っている。
いつか俺と同じような悩みで苦しんでいる人や、自分のコンプレックスを「欠点」としか捉えられない人の希望になれるように、いま自分ができることをしっかりとやっていこう。
原案・ママスタコミュニティ 脚本・渡辺多絵 作画・よし田 編集・石井弥沙