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<ラン活開始!>子どもに好きな色を選ばせて本当にいいの?初めてのランドセル選びを解説

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2025年度の新学期に向けて受験や入学の準備も始めている人もいるのではないでしょうか。子育て世代にとって入学準備の最初の関門は小学校のランドセル選び。そこで今回は初めてのランドセル選びのポイントについて、株式会社 土屋鞄製造所 ランドセル事業推進本部 ランドセル販促企画課 PR担当の千原英梨さんに詳しく話を聞いてきました。

ランドセル選びはどのくらい前から検討するのがベスト?

――ランドセル選びはいつから始めたらいいのでしょうか。またいつまでに決めたらいいですか。

千原英梨さん(以下、千原さん): 2025年度入学だとすると、2024年3月から5月のゴールデンウィークにかけてカタログを見たりメーカー選びをしたりと、検討を始める方が多いと思います。実際の購入は、ゴールデンウィークや夏休みなどの大型連休に店頭で行うケースが多いですね。ランドセルは小学校の6年間という長い時間を一緒に過ごしますし、とても高価なものですので遠方からきた祖父母も一緒に店頭で試着するご家族も多いです。

土屋鞄では2025年入学のカタログは2023年秋から請求受付を開始し、カタログ発送は2月上旬から行っています。しかし一瞬で売り切れるといったことはないので、3月~4月の時期は焦らずに各メーカーのカタログを見たり、実際に店頭で試着するものを絞ったりすればいいのではないでしょうか。極端に言うと、夏休みを過ぎて秋頃になってもまだまだ販売されているランドセルもあるので、特定のこだわりがなければ間に合うでしょう。ただ多くのご家庭がランドセル購入に動く、ゴールデンウィークは一つの目安と考えていただけたらと思います。

親が選んでほしい色と、子どもの好きな色が違うときは

――ランドセル選びでは色選びが悩みどころです。どこまで子どもに任せて、どこまで親が口を出したらいいのでしょう。

千原さん:まずは親がカタログやチラシを見て情報収集をすることから始めて、子どもに好きな色を聞くのがいいでしょう。たとえば子どもが「ピンクがいい!」と言ったとしても、各メーカーや種類によってパステルピンクから落ち着いた色合いのピンクまでいろいろあります。また表面、裏地、刺しゅうの糸など、どこかしらにピンクが使われているランドセルもたくさん。大きな面がピンクだとしても、大人っぽい金具や落ち着いた風合いのステッチなど全体で捉えると意外とシックな雰囲気にもなります。そのため親が予算感や機能性、色味などを総合的に考えていくつか絞ったランドセルのなかから、「どのピンクがいい?」と選択肢を提示するほうがスムーズです。親が狙いをさだめた一覧から子どもに決めてもらうと、親子ともに納得感があると思います。

――最近のトレンドや子どもに人気の色は何ですか?

千原さん:カラフルなランドセルが増えてきた印象があると思いますが、実は人気色はオーソドックスなカラーで、土屋鞄のアンケートでは男子であれば黒や濃い青を6割以上が選択しています。一方で性別にとらわれない自由な色選びとして、男女問わず水色や紫、茶色やキャメルは一定の人気があります。親世代からすると「ベーシックな赤と黒」か「赤と黒以外の色」という感覚になりがちですが、子どもは先入観がないので「たくさんの色の中に黒もあれば赤もある」という感覚。「ランドセルだからこの色を選ぶ」のではなく、「ただ好きな色を選ぶ」という気持ちで自由に選んでいるのでしょう。

「こんな色で6年生になっても背負えるのか」と心配する親御さんは多いですよね。しかし1年生から成長した後でも子どもに似合う色であるようにと、こだわって作っているランドセルもたくさんあります。何よりランドセルを背負うのは親ではなく子ども自身。子どもが自分で選んだ色で、毎日楽しく小学校に行くことが1番です。親御さんも「絶対にこの色にしなさい」と押しつけるのではなく、お子さんに好きな色を選ばせて責任をもって6年間使わせる意識を持たせるといいと思います。

「重くない?」ではなく「これで小学校、頑張れそう?」と聞いてみて

―― 親としては、6年間重たい教材や荷物を入れて背負えるくらいの耐久性があるかどうかも重視したいポイントです。

千原さん:今はICT化で学校にタブレット端末やパソコンなどを持ち運ぶことが当たり前になり、また教材や荷物も増えているので、ランドセルの大容量化や軽量化、耐久性の高さはますます進んでいます。しかし6年間もたずに壊れるというケースはかなり少なくなっているので、そこまで不安になる必要もないと思います。昔は人工皮革だとランドセルの表面にヒビが入ることもありましたが、今の人工皮革ではヒビ割れは起こりにくくなりました。値段が少し高くなりますが、牛革はさらに頑丈です。柔らかさのある人工皮革がいいか、硬さのある牛革がいいか。今のランドセルは耐久性や丈夫さはいずれもクリアしているので、素材の好みで選んでもいいと思います。土屋鞄では工房でひとつひとつ職人が作っていて、ランドセルの角のぶつけやすいところにもう1枚革を重ねて丁寧に縫っています。また「6年間無料修理保証」もついているので、お友達同士で引っ張り合ったり無理やり荷物を詰めたりして壊れても無料で修理ができます。耐久性が不安な方は、そうしたオプションの有無も視野に入れるのがおすすめです。

――店頭で試着するときにはどんなことに気をつけたらいいでしょうか。

千原さん:お子さんの背中や肩にフィットしているかどうか、また荷物のサンプルを入れて歩かせて重さを確認したほうがいいですね。また親御さんが「重い? 大丈夫?」と聞くとお子さんは反射的に「重くない」「大丈夫」と答えてしまいがちです。「これで頑張れそう?」「これを背負って小学校に行けそう?」などとポジティブな声がけをしてあげると、お子さんも正直な気持ちで楽しく選べると思います。

ちなみに土屋鞄の場合ですと、6年間使った後でもまだまだ使える状態のランドセルが多く、卒業後にミニチュアランドセルやパスケースなどにリメイクする人も増えてきました。お金を出してくれた祖父母にリメイク品をプレゼントしている人もいますし、卒業後のリメイクを考えてランドセル選びの時点で牛革を選ぶ人もいます。あらかじめランドセルリメイクの話をしておくのも子どもへのサステナブル教育に繋がると思いますね。

(編集後記)
ランドセル選びは「何から始めたらいいのかわからない」「お子さんに何色を選ばせるべきか」と悩むポイントはたくさんあるかと思います。今回の記事を参考に、6年間大切に使うランドセルを選ぶ過程そのものをぜひ親子で楽しんでいただきたいです。

取材、文・AKI 編集・kunel

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