<分娩方法でマウント?>自然分娩をしたママは自慢したがり?無痛分娩をしたママが感じる疑問
自然分娩、帝王切開、無痛分娩……。どんな出産も大変で尊く、赤ちゃんが無事に生まれてくるためにママが頑張ったことには変わりないですよね。そんななかママスタコミュニティには「自然分娩した人って、自慢したがりだよね?」というタイトルでこんな投稿が。投稿者さんは無痛分娩経験者のママで、出産した病院では妊婦の85%が無痛分娩を選択するということで「わざわざ痛いほうを選ばなくてもいい」と思って何の迷いもなく無痛分娩したそうです。
『周囲の友達との会話やネットの投稿などを見てて思うんですけど、自然分娩で産んだ人って「痛みに耐えたんだぞ!」ってことを自慢したい人多くないですか? こちらが聞いてもいないのに自分の出産レポをべらべら話してきたり無痛分娩に関するニュース記事のコメント欄は自然分娩経験者の出産レポで溢れ返っています。自然分娩を経験された方、やはり自分の中で「あの痛みに耐えました!」って誇りに思ってたり一人でも多くの人に自分の出産話を聞いてほしいって思ったりしますか?』
自然分娩を経験したママたちの、出産時の痛みに関するレポートや話に少しうんざりしている様子の投稿者さん。「わざわざ痛いほうを選ぶ必要はない」として無痛分娩を選択したからこそ、「自然分娩をした人はどうしてそんなに自慢するの?」という疑問も感じているそうです。この投稿に対してママたちからは、さまざまなコメントが寄せられました。
自然分娩をしたけど自慢と思ったことないよ
『そういう人もいるのは事実だね。「苦労や苦痛を美徳と考える人」で、他人がのほほんとしてたり楽したりするのが心底許せない人もいたりする』
『私も無痛だから何回もマウントされてる。「あの痛みに耐えないとダメだよね」みたいにリアルで言われてる。痛いの嫌いなんだってば』
投稿者さんの感覚に共感するママたちからは「出産の痛みに耐えなければダメというマウントを取りたがる人っているよね」というコメントが。祖父母世代や親世代から「出産の痛みに耐えてこそ母親になれる」と言われた話は、よく聞きますよね。その言葉を同じママから言われたことがある人も少なくないのかもしれませんね。しかし逆に「無痛分娩を選べるのに、わざわざ自然分娩で産むなんて効率が悪い」という考えでマウントを取ってくる人もいるのではないでしょうか。自然分娩をした筆者は以前、無痛分娩をした知り合いから「欧米では無痛分娩が普通で日本は遅れてるよ」、「多少お金がかかっても無痛分娩にするほうが賢いと思う」と言われたことがあります。共通していえるのは自分と違う出産方法を選択した相手を見下したり自分の選択のほうがすごいと自慢したりする根本原因は、その人の人間性かもしれないということです。
『自然分娩だけど、帝王切開の方が大変だと思う』
『自慢と思ったこともない。痛みなく産めるならそれのほうがいい』
『普通分娩で痛かった話なんて単に経験談として事実を話しただけで、別にわざわざ誇りに思ったり自慢したりなんて考えたこともないわ。なんだかんだ言っても日本では普通分娩のほうが圧倒的に多いので、その普通分娩でいちいちドヤっても意味ないでしょ』
今回の投稿で圧倒的に多かったのは「自然分娩だけど自慢したいと思ったことない」、「それは自慢ではなくただ経験談を話しただけでは?」という意見でした。投稿者さんは自然分娩を経験したママたちの話を自慢と感じるようですが、当事者のママたちからするとそれを自慢やマウントと思っていない様子。「帝王切開のほうが大変で自慢していい」、「自然分娩の人が山ほどいる日本では自慢になんてならないのでは?」というコメントもありました。投稿者さんは自分自身が無痛分娩だからこそ、自然分娩の人が話すことが少し距離感を持って感じられるのでしょう。そのため自分とは違う経験をした自慢のようにとらえているのかもしれませんね。
無意識のうちに無痛分娩に引け目を感じているのでは?
『無痛分娩なの大して引け目を感じているからそう思うだけよ。欧米ではポピュラーな事なんだし他人のことなんかどうでもいいじゃない』
『私も無痛だけど自然分娩の話を聞いて自慢とは思わないかな。投稿者さんは自分のこと責めてない? 無痛だから引け目に感じてると、普通の話も自慢に聞こえたりするよ。母子ともに元気なら産み方なんてなんでもいいのよ』
それでは投稿者さんはなぜ自然分娩の人の話を自慢ととらえてしまうのでしょうか。ママたちからは「無痛分娩で産んだことに引け目を感じているから無意識でそう感じているのでは?」というコメントがありました。「わざわざ痛いほうを選ぶ必要はない」として無痛分娩を選んだ投稿者さん。しかし心のどこかで「自然分娩で産んだほうがよかったのではないか」、「自然分娩の痛みを経験していない自分は楽をしたのではないか」と感じてしまっている可能性があります。自然分娩の人のただの世間話でも「どうして自慢してくるの?」と気になってしまっている状態かもしれませんね。
『自然だからすごいとは思わないし無痛だから楽したとかも思わない。一瞬の痛みの違いはあるかもしれないけど妊娠して産後赤ちゃんを育てる一連の流れそのものが大変ですごいことだから。それはみんな誇っていいと思う』
『どんな形でも産んだことがすごいから、みんな自慢したらよろしい』
そんな投稿者さんに対して「自然分娩だったけど、無痛分娩だから楽をしたなんて思っていないよ」、「どんな形だとしても産んだこと自体がすごい」というコメントも溢れていました。どんなお産も立派でママが頑張ったことには変わりないでしょう。
自然分娩の話はただの話題のひとつ!
『自慢してないと思う。あの痛みに耐えながらのテニスボールの話題とか結構盛り上がるじゃん。「旦那が全然違うとこ押えててさ~」みたいな。ただの話題のひとつ』
『逆に無痛分娩の人のほうが聞いてもいないのに話してくる。「予約していくらくらいして、でも麻酔が効かないときもある」とか言われて、「へー」みたいな。別に不快でもないよ』
『痛いのが嫌で無痛分娩にしたから自然分娩で出産の痛みを体験した人はすごいと思うよ。自慢というか誰かに聞いてほしいくらい痛いんだろうと思うから自慢してくれて全然構わない。私は私で出産の話になったら「無痛は痛くなくて楽だったよー」って言うし、みんなそれぞれのレベルで大変だと思うんだよ。悪阻が酷かったり切迫だったりとか産むまでにも道のりが長いよ』
自然分娩で出産したママたちからは「それは自慢じゃなくてただの世間話だよ!」、「痛みの話や出産でびっくりした話って盛り上がるから話しているだけ」といったコメントも散見された今回の投稿。投稿者さんが感じているような「痛みに耐えたんだぞ!」と自慢したい感覚ではなく、単純に面白おかしくネタとして話している可能性もありますよね。また無痛分娩をしたママたちからも「自慢されていると感じたことはないよ」というコメントも。「そんなに痛かったんだ~」、「全然痛くなかったんだよ~」と違う出産をしたママ同士が世間話に興じているだけであって、多くの場合はお互いに自分のほうが上だとか、相手のほうがダメだとかいう価値観はないのではないでしょうか。
どんな産み方でもお産は偉大
お産は千差万別です。自然分娩、無痛分娩、帝王切開といろいろな出産スタイルがあり、またその中でも個人によっていろいろな出産エピソードがあるからこそ、その違いを楽しんだり共感したりできるのはママだけの特権ともいえるでしょう。どんな出産スタイルでも赤ちゃんを産むというのは本当に偉大なこと。そんなふうに自分とは違う出産方法を選択したママの出産レポートを寛容的に受け止めて面白がれたら、投稿者さんもきっと気持ち的に楽になれるかもしれませんね。きっと相手の出産話に「自慢してる?」なんて思うこともなく過ごせるのではないでしょうか。
文・AKI 編集・ここのえ イラスト・チル
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