<サイテー卒園式、やり直し!>完璧じゃない私を支えてくれた先生たちへ。涙の最終日【第7話まんが】
前回からの続き。私(ユリ)は夫のヨウタと息子のトモキの3人家族です。1才前から保育園に通っていたトモキは、もうすぐ卒園して小学生に! 親が仕事のため保育園には3月末まで通うのですが、3月の中旬に卒園式があります。私は息子の晴れ舞台を楽しみにしていました。しかし本番、ピアノ担当のレナ先生の伴奏ミスが目立ち、最低最悪な卒園式になってしまったのです。あまりのプロ意識の低さに、私は怒りを抑えることができません。同じ思いを抱えているゴウくんママ、アンナちゃんママと私の3人は、卒園式のやり直しを園に求めに行きました。しかし他の保護者たちは「ウチはやり直さなくていい」という意見が圧倒的。私は「自分たちが間違っていたのではないか?」という迷いと、「卒園式を台無しにされた」という悲しみや怒りの間でモヤモヤしていました。夫にも伝えると……。
大袈裟に驚く夫にもイライラしながら私は、こんな伴奏では将来見返したときにトモキがかわいそうだと言いました。すると、いつもは穏やかな夫が急に真面目な顔で話しはじめました。え? 子どもたちの卒園式を台無しにしているのはレナ先生の伴奏ではなく私? でも、トモキが大きくなったときに合唱の伴奏の子が失敗したのを責める子にはなってほしくない……。
ママ友たちの話や夫の言葉を聞いて、私は自分がいかに小さなことにこだわっていたかが分かりました。
しかし、先生たちとの微妙な空気の中でなかなか謝ることができません。そうして、いよいよ最終登園日になりました。
お迎えの途中、頭の中を巡るたくさんの想い出の中には、いつでも先生たちの笑顔がありました。どんなときでも、先生たちはずっと私を支えてきてくれたのに……。園長先生の笑顔を見た瞬間、私の眼には涙があふれてきました。そう、先生たちはピアノのプロじゃなくて、保育のプロとしての責務をしっかりと果たしてくれていたのです。
卒園式を“ダメなもの”にしているのは、レナ先生の伴奏じゃなくて私自身……。夫に言われて、ショックを受けました。そしてトモキにどんな子どもになってもらいたい? と聞かれたとき、ようやく自身の一方的な考えに気が付くことができました。今まで園にどれだけお世話になってきたか。先生たちにどれほど支えてもらってきたか。そのことを思い返せば、ピアノの伴奏を「いい想い出」にするのも、私たち保護者の声掛け次第なのだと心から思うことができました。最後の最後になりましたが、先生たちに謝罪ができて、そして今までのお礼が言えて本当に良かったです。これからも保育園の思い出を胸に、小学校でも子どものサポートをしていきたいと思います。
原案・ママスタコミュニティ 脚本・渡辺多絵 作画・善哉あん 編集・elokuu